業務上の規制(全77問中27問目)

No.27

宅地建物取引業者が行う広告に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば、正しいものはいくつあるか。
  1. 宅地の販売広告において、宅地の将来の環境について、著しく事実に相違する表示をしてはならない。
  2. 宅地又は建物に係る広告の表示項目の中に、取引物件に係る現在又は将来の利用の制限があるが、この制限には、都市計画法に基づく利用制限等の公法上の制限だけではなく、借地権の有無等の私法上の制限も含まれる。
  3. 顧客を集めるために売る意思のない条件の良い物件を広告することにより他の物件を販売しようとした場合、取引の相手方が実際に誤認したか否か、あるいは損害を受けたか否かにかかわらず、監督処分の対象となる。
  4. 建物の売却について代理を依頼されて広告を行う場合、取引態様として、代理であることを明示しなければならないが、その後、当該物件の購入の注文を受けたとき、広告を行った時点と取引態様に変更がない場合でも、遅滞なく、その注文者に対し取引態様を明らかにしなければならない。
平成29年試験 問42
  1. 一つ
  2. ニつ
  3. 三つ
  4. 四つ

正解 4

問題難易度
肢12.1%
肢24.3%
肢311.6%
肢482.0%

解説

  1. 正しい。誇大広告の対象となる表示項目は、①所在、②規模、③形式、④現在又は将来の利用の制限、⑤現在又は将来の環境、⑥現在又は将来の交通その他の利便、⑦代金・借賃等の対価の額又はその支払方法、⑧代金又は交換差金に関する金銭の貸借のあっせんの8つです。よって、現在又は将来の環境について著しく事実に相違する表示する広告をすることはできません。なお、ここでいう環境とは、物件周囲の状況をいい、静寂さ、快適さ、方位等の立地条件等、デパート、コンビニエンスストア、商店街、学校、病院等の状況、道路、公園等の公共施設の整備状況等の表示がこれに当たります(解釈運用-第32条関係)。
    (5) 現在又は将来の環境
    取引物件に係る現在又は将来の周囲の状況(静寂さ、快適さ、方位等の立地条件等、デパート、コンビニエンスストア、商店街、学校、病院等の状況、道路、公園等の公共施設の整備状況等)。
  2. 正しい。誇大広告の対象となる表示項目に"現在又は将来の利用の制限"がありますが、この利用の制限には建築基準法、都市計画法、農地法等の公法上の制限に加え、借地権や地上権など私法上の制限も含まれます(解釈運用-第32条関係)。
    (4) 現在又は将来の利用の制限
    取引物件に係る現在又は将来の公法上の制限(都市計画法、建築基準法、農地法等に基づく制限の設定又は解除等)、私法上の制限(借地権、定期借地権、地上権等の有無及びその内容等)。
  3. 正しい。売る意思のない物件や実際には取引の対象となり得ない物件について表示することは、おとり広告に該当します。おとり広告は誇大広告に当たるため、取引の相手方が実際に誤認したか否か、あるいは損害を受けたか否かにかかわらず、監督処分の対象となります(解釈運用-第32条関係)。
    「誇大広告等」とは、本条において規定されるところであるが、顧客を集めるために売る意思のない条件の良い物件を広告し、実際は他の物件を販売しようとする、いわゆる「おとり広告」及び実際には存在しない物件等の「虚偽広告」についても本条の適用があるものとする。
  4. 正しい。宅地建物取引業者が宅地建物の広告を行うときは、物件ごとに取引態様を明示しなければいけません。そして、注文を受けた際も、注文者に対し取引態様を明らかにする必要があります(宅建業法34条)。取引態様の明示には一切例外がないので注意しましょう。
    宅地建物取引業者は、宅地又は建物の売買、交換又は貸借に関する広告をするときは、自己が契約の当事者となつて当該売買若しくは交換を成立させるか、代理人として当該売買、交換若しくは貸借を成立させるか、又は媒介して当該売買、交換若しくは貸借を成立させるかの別を明示しなければならない。
    2 宅地建物取引業者は、宅地又は建物の売買、交換又は貸借に関する注文を受けたときは、遅滞なく、その注文をした者に対し、取引態様の別を明らかにしなければならない。
したがって正しい記述は「四つ」です。