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宅建試験の難易度
難しいと思われがちな宅建士の試験ですが、その難易度としては一般的には「普通」ぐらいだと言われています。
「普通」と言っても、人によって感じ方はそれぞれです。
宅建士の難易度を様々な角度から見てみましょう。
国家資格の中ではだいたい真ん中ぐらい
まず色んな国家資格を例に上げて難易度を比較してみましょう。
例えば宅建士取得者のダブルライセンス率が比較的高く、難易度に関して引き合いに出されることの多い「FP(ファイナンシャルプランニング技能検定)」。FPは級によって難易度が異なりますが、FPの各級と宅建士の難易度を比較すると、
(難)FP1級>【宅建士】>FP2級>FP3級(易)
という並びになると考えるのが一般的な評価のようです。
FPは過去問を3年分ぐらいやれば合格ラインに達することができますが、宅建は判例等も多いので、もう少し学習時間があったほうがいいという感じです。学習範囲だけを比較すればFP2級と宅建士に大差はないのですが、宅建では法律用語が多く、また細かな部分を問う出題が多い分だけ難しいと言えるでしょう。
宅建士と同じように不動産関係の国家資格でいうと「マンション管理士」があります。
学習する分野は共通しているものの、マンション管理士の難易度はかなり高く、合格率は毎年10%に届かない難関資格です。
マンション管理士の取得を目指したいのであれば、まずは宅建士の取得を先にしたほうが無難です。
(難)マンション管理士>【宅建士】(易)
また、宅建士と同等レベルと評価されている資格には、情報処理分野の「基本情報技術者試験」、公的資格の「簿記検定2級」などがあります。
合格率から見た難易度
宅建士試験の合格率は約15~17%です。
平成29年度の受験者数209,354人のうち合格者数は32,644人で合格率は15.6%でした。そのうち登録講習修了者の合格率は19.9%で、一般受験者の合格率は14.3%となっています。
登録講習修了者は不動産関係の人が多いので合格率は高いですね。
単純に考えると合格できるのはおよそ6人に1人ということになり、相当な難関のように感じます。しかし、宅建士試験には受験資格がなく、一般受験者には、他業種の方や学生、主婦等も含まれます。その母集団の中での合格率になりますので、決して著しく低い合格率ではないのです。
合格ライン
4択のマークシート方式で、全部で50問の試験を31~36問ほどの正解で合格することができます。同じ法律系でも社会保険労務士や行政書士のように、それぞれの分野ごとで足切り点がないので全体で7割以上確実に得点できれば合格できる試験です。
出題分野
宅建士試験は、「宅建業法」「法令上の制限」「その他の法令」「権利関係」から出題されます。法律系資格の登竜門と呼ばれるだけあって法律関係の専門用語が多いことが特徴です。
テキストにしてもかなり分量があるため、用語に馴染みのない人は用語を理解するのにまず苦労することが多いです。
7~8割は過去問から出題されている
宅建士は学習範囲が膨大ですが、試験問題の7~8割は過去問の流用だったり、焼き直ししたりしたものが出題されています。 過去問演習を繰り返し行うことで、出題傾向に慣れて、知識を定着させることが合格へのポイントとなってきます。
試験時間は2時間
宅建士の試験時間は2時間です。平均すれば1問につき2分20秒程度で答えるスピードが求められます。 2時間で50問の問題を解かなければならないため、一つの問題に時間をかけすぎると最後まで辿り着けなかったなんてことにもなりかねません。 時間の配分にも注意することが必要です。
学習時間
初学者が宅建士試験合格できるようになるまで学習時間の目安はおよそ200~400時間だと言われています。
司法書士などの超難関国家資格は最低でも1年~1年半の学習時間が必要だと言われているのに対し、宅建士は数ヶ月の学習で合格できる人もたくさんいます。
まとまった学習時間がとれるのであれば、3ヶ月前からの学習開始でも十分に合格を目指すことが可能です。