宅建試験過去問題 平成16年試験 問32

問32

次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば、誤っているものはどれか。
  1. 宅地建物取引業者個人A(甲県知事免許)が死亡した場合、Aの相続人は、Aの死亡の日から30日以内に、その旨を甲県知事に届け出なければならない。
  2. 宅地建物取引業者B社(乙県知事免許)の政令で定める使用人Cが本籍地を変更した場合、B社は、その旨を乙県知事に届け出る必要はない。
  3. 宅地建物取引業の免許の有効期間は5年であり、免許の更新の申請は、有効期間満了の日の90日前から30日前までに行わなければならない。
  4. 宅地建物取引業者D社(丙県知事免許)の監査役の氏名について変更があった場合、D社は、30日以内にその旨を丙県知事に届け出なければならない。

正解 1

問題難易度
肢175.1%
肢211.5%
肢37.7%
肢45.7%

解説

  1. [誤り]。死亡の日からではありません。個人である宅地建物取引業者が死亡した場合、その相続人は死亡の事実を知った日から30日以内に届け出る義務があります(宅建業法11条1項1号)。
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    宅地建物取引業者が次の各号のいずれかに該当することとなつた場合においては、当該各号に掲げる者は、その日(第一号の場合にあつては、その事実を知つた日)から三十日以内に、その旨をその免許を受けた国土交通大臣又は都道府県知事に届け出なければならない。
    一 宅地建物取引業者が死亡した場合 その相続人
    個人である宅地建物取引業者A(甲県知事免許)が死亡した場合、Aの相続人は、Aの死亡の日から30日以内に、その旨を甲県知事に届け出なければならない。R3⑫-29-3
    免許を受けていた個人Aが死亡した場合、その相続人Bは、死亡を知った日から30日以内にその旨をAが免許を受けた国土交通大臣又は都道府県知事に届け出なければならない。H24-27-1
    免許を受けている個人Aが死亡した場合、相続人にAの免許は承継されないが、相続人は、Aが生前に締結した契約に基づく取引を結了するための業務を行うことができるので、当該業務が終了した後に廃業届を提出すればよい。H22-28-1
  2. 正しい。宅建業者名簿の記載事項は下表のとおりです(宅建業法8条2項)。宅建業者名簿には、役員や政令で定める使用の氏名が記載されますが、住所や本籍地は記載されません。よって、本籍地が変更となった場合でも変更の届出は不要です。
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    宅地建物取引業者A(甲県知事免許)が、新たに宅地建物取引業を営む支店を甲県内に設置した場合、Aはその日から30日以内にその旨を甲県知事に届け出なければならない。R5-32-1
    宅地建物取引業者D(丙県知事免許)が、本店における専任の宅地建物取引士Eの退職に伴い、新たに専任の宅地建物取引士Fを本店に置いた場合、Dはその日から30日以内にその旨を丙県知事に届け出なければならない。R5-32-3
    宅地建物取引士の氏名等が登載されている宅地建物取引士資格登録簿は一般の閲覧に供されることとはされておらず、宅地建物取引業者名簿は一般の閲覧に供されるが、当該名簿に専任の宅地建物取引士の氏名は登載されない。R3⑫-37-2
    宅地建物取引業者の役員の住所に変更があったときは、30日以内に免許権者に変更を届け出なければならない。R2⑫-31-4
    いずれも宅地建物取引士ではないDとEが宅地建物取引業者F社の取締役に就任した。Dが常勤、Eが非常勤である場合、F社はDについてのみ役員の変更を免許権者に届け出る必要がある。H30-36-4
    宅地建物取引士の氏名等が登載されている宅地建物取引士資格登録簿は一般の閲覧に供されることはなく、宅地建物取引業者名簿は一般の閲覧に供されるが専任の宅地建物取引士の氏名は登載されない。H28-38-エ
    宅地建物取引業者C社(甲県知事免許)の主たる事務所の専任の宅地建物取引士Dが死亡した場合、当該事務所に従事する者17名に対し、専任の宅地建物取引士4名が設置されていれば、C社が甲県知事に届出をする事項はない。H24-36-3
    宅地建物取引業者A(甲県知事免許)が、乙県の区域内における業務に関し乙県知事から指示処分を受けたときは、甲県に備えられる宅地建物取引業者名簿には、当該指示の年月日及び内容が記載される。H22-44-3
    法人である宅地建物取引業者A(甲県知事免許)は、役員の住所について変更があった場合、その日から30日以内に、その旨を甲県知事に届け出なければならない。H21-28-1
    宅地建物取引業者B(甲県知事免許)は、その事務所において、成年者である宅地建物取引士Cを新たに専任の宅地建物取引士として置いた。この場合、Bは、30日以内に、その旨を甲県知事に届け出なければならない。H19-30-2
    宅地建物取引士ではないCがA社の非常勤の取締役に就任したとき、A社はその旨を甲県知事に届け出る必要はない。H18-31-2
    宅地建物取引業者D社(丙県知事免許)の監査役の氏名について変更があった場合、D社は、30日以内にその旨を丙県知事に届け出なければならない。H16-32-4
    A社の専任の宅地建物取引士がBからCに交代した場合、A社は2週間以内に甲県知事に対して、宅地建物取引業者名簿の変更の届出を行わなければならない。H16-33-3
    a支店に専任の宅地建物取引士Cを置き、宅地建物取引業を行う場合、Aは、Cを置いた日から2週間以内に専任の宅地建物取引士の変更の届出を行う必要がある。H15-32-2
  3. 正しい。宅地建物取引業の免許の有効期間は5年です(宅建業法3条2項)。免許の更新を希望する場合、有効期間満了の日の90日前から30日前までに申請する必要があります(宅建業法規則3条)。
    前項の免許の有効期間は、五年とする。
    法第三条第三項の規定により同項の免許の更新を受けようとする者は、免許の有効期間満了の日の九十日前から三十日前までの間に免許申請書を提出しなければならない。
    宅地建物取引業の免許の有効期間は5年であり、免許の更新の申請は、有効期間満了の日の90日前から30日前までの間に行わなければならない。R3⑫-29-1
    宅地建物取引業者(甲県知事免許)が、乙県内に新たに事務所を設置して宅地建物取引業を営むため、国土交通大臣に免許換えの申請を行い、その免許を受けたときは、国土交通大臣から、免許換え前の免許(甲県知事)の有効期間が経過するまでの期間を有効期間とする免許証の交付を受けることとなる。R2⑫-29-1
    宅地建物取引業を営もうとする者が、国土交通大臣又は都道府県知事から免許を受けた場合、その有効期間は、国土交通大臣から免許を受けたときは5年、都道府県知事から免許を受けたときは3年である。H23-26-4
  4. 正しい。法人である場合、役員の「氏名」が宅建業者名簿の登載事項となっています(宅建業法8条2項2号)。ここでいう「法人の役員」には、会社法上の役員(取締役・監査役・会計参与)のほか、持分会社の社員、一般社団法人等の理事、監事、執行役などが含まれます。監査役は役員なので、D社は監査役の氏名が変更した日から30日以内に変更の届出が必要です(宅建業法9条1項)。
    宅地建物取引業者は、第四条第一項第一号から第五号までに掲げる事項について変更があつた場合においては、国土交通省令の定めるところにより、三十日以内に、当該変更に係る事項を記載した届出書をその免許を受けた国土交通大臣又は都道府県知事に提出しなければならない。
    法人である場合においては、その役員の氏名及び政令で定める使用人があるときは、その者の氏名
    宅地建物取引業者A(甲県知事免許)が、新たに宅地建物取引業を営む支店を甲県内に設置した場合、Aはその日から30日以内にその旨を甲県知事に届け出なければならない。R5-32-1
    宅地建物取引業者D(丙県知事免許)が、本店における専任の宅地建物取引士Eの退職に伴い、新たに専任の宅地建物取引士Fを本店に置いた場合、Dはその日から30日以内にその旨を丙県知事に届け出なければならない。R5-32-3
    宅地建物取引士の氏名等が登載されている宅地建物取引士資格登録簿は一般の閲覧に供されることとはされておらず、宅地建物取引業者名簿は一般の閲覧に供されるが、当該名簿に専任の宅地建物取引士の氏名は登載されない。R3⑫-37-2
    宅地建物取引業者の役員の住所に変更があったときは、30日以内に免許権者に変更を届け出なければならない。R2⑫-31-4
    いずれも宅地建物取引士ではないDとEが宅地建物取引業者F社の取締役に就任した。Dが常勤、Eが非常勤である場合、F社はDについてのみ役員の変更を免許権者に届け出る必要がある。H30-36-4
    宅地建物取引士の氏名等が登載されている宅地建物取引士資格登録簿は一般の閲覧に供されることはなく、宅地建物取引業者名簿は一般の閲覧に供されるが専任の宅地建物取引士の氏名は登載されない。H28-38-エ
    宅地建物取引業者C社(甲県知事免許)の主たる事務所の専任の宅地建物取引士Dが死亡した場合、当該事務所に従事する者17名に対し、専任の宅地建物取引士4名が設置されていれば、C社が甲県知事に届出をする事項はない。H24-36-3
    宅地建物取引業者A(甲県知事免許)が、乙県の区域内における業務に関し乙県知事から指示処分を受けたときは、甲県に備えられる宅地建物取引業者名簿には、当該指示の年月日及び内容が記載される。H22-44-3
    法人である宅地建物取引業者A(甲県知事免許)は、役員の住所について変更があった場合、その日から30日以内に、その旨を甲県知事に届け出なければならない。H21-28-1
    宅地建物取引業者B(甲県知事免許)は、その事務所において、成年者である宅地建物取引士Cを新たに専任の宅地建物取引士として置いた。この場合、Bは、30日以内に、その旨を甲県知事に届け出なければならない。H19-30-2
    宅地建物取引士ではないCがA社の非常勤の取締役に就任したとき、A社はその旨を甲県知事に届け出る必要はない。H18-31-2
    宅地建物取引業者B社(乙県知事免許)の政令で定める使用人Cが本籍地を変更した場合、B社は、その旨を乙県知事に届け出る必要はない。H16-32-2
    A社の専任の宅地建物取引士がBからCに交代した場合、A社は2週間以内に甲県知事に対して、宅地建物取引業者名簿の変更の届出を行わなければならない。H16-33-3
    a支店に専任の宅地建物取引士Cを置き、宅地建物取引業を行う場合、Aは、Cを置いた日から2週間以内に専任の宅地建物取引士の変更の届出を行う必要がある。H15-32-2
したがって誤っている記述は[1]です。