媒介契約(全32問中23問目)
No.23
宅地建物取引業者Aが、B所有の甲宅地の売却の媒介を依頼され、Bと専任媒介契約を締結した場合に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば、正しいものはどれか。なお、書面の引渡しには、依頼者の承諾を得て行う電磁的方法による提供を含むものとする。平成21年試験 問32
- Aは、甲宅地の所在、規模、形質、売買すべき価額のほかに、甲宅地の上に存する登記された権利の種類及び内容を指定流通機構に登録しなければならない。
- AがBに対して、甲宅地に関する所定の事項を指定流通機構に登録したことを証する書面を引き渡さなかったときは、Aはそのことを理由として指示処分を受けることがある。
- AがBに対して、当該専任媒介契約に係る業務の処理状況を14日(ただし、Aの休業日は含まない。)に1回報告するという特約は有効である。
- Aは、指定流通機構に登録した甲宅地について売買契約が成立し、かつ、甲宅地の引渡しが完了したときは、遅滞なく、その旨を当該指定流通機構に通知しなければならない。
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正解 2
問題難易度
肢112.1%
肢263.2%
肢39.7%
肢415.0%
肢263.2%
肢39.7%
肢415.0%
分野
科目:5 - 宅地建物取引業法等細目:6 - 媒介契約
解説
- 誤り。登録すべき事項に「登記された権利の種類および内容」は含まれません。
指定流通機構に登録すべき事項は、①物件の所在、②規模、③形質、④売買価額(交換では物件の評価額)、⑤法令上の制限で主要なもの、⑥専属専任媒介契約である旨です(宅建業法34条の2第5項、宅建業法規則15条の11)。AがBとの間で専任媒介契約を締結した場合、Bの要望により当該宅地を指定流通機構に登録しない旨の特約をしているときを除き、Aは、当該専任媒介契約締結日から7日以内(休業日数を含まない。)に、指定流通機構に当該宅地の所在等を登録しなければならない。(R3⑫-33-イ)Aは本件契約を締結した後、所定の事項を遅滞なく指定流通機構に登録したが、その登録を証する書面を、登録してから14日後にBに交付した。(R3⑩-38-ウ)AがBとの間で専任媒介契約を締結した場合、Bの要望により当該宅地を指定流通機構に登録しない旨の特約をしているときを除き、Aは、当該契約締結日から7日以内(Aの休業日を含まない。)に、当該宅地の所在等を指定流通機構に登録しなければならない。(R2⑫-28-ア)Aは、当該媒介契約を締結した場合、指定流通機構に甲住宅の所在等を登録しなければならない。(R2⑩-38-3)Aは、Cが所有する乙アパートの売却に係る媒介の依頼を受け、Cと専任媒介契約を締結した。このとき、Aは、乙アパートの所在、規模、形質、売買すべき価額、依頼者の氏名、都市計画法その他の法令に基づく制限で主要なものを指定流通機構に登録しなければならない。(H27-28-イ)Aは、Bの要望により、指定流通機構に当該宅地を登録しない旨の特約をし、指定流通機構に登録しなかった。(H27-30-イ)Aは、短期間で売買契約を成立させることができると判断したので指定流通機構に登録せず、専任媒介契約締結の日の9日後に当該売買契約を成立させた。(H27-30-ウ)AがBとの間で専任媒介契約を締結し、Bから「売却を秘密にしておきたいので指定流通機構への登録をしないでほしい」旨の申出があった場合、Aは、そのことを理由に登録をしなかったとしても法に違反しない。(H26-32-ア)A社は、Bとの間で締結した媒介契約が専任媒介契約であるか否かにかかわらず、所定の事項を指定流通機構に登録しなければならない。(H23-31-1)A社は、Bとの間で専任媒介契約を締結したときは、Bからの申出があれば、所定の事項を指定流通機構に登録しない旨の特約を定めることができる(H23-31-2)Aは、Bとの間に専属専任媒介契約を締結したときは、当該契約の締結の日から5日以内(休業日を除く。)に、所定の事項を当該宅地の所在地を含む地域を対象として登録業務を現に行っている指定流通機構に登録しなければならない。(H19-39-3)Bから指定流通機構には登録しなくてもよい旨の承諾を得ていれば、Aは当該宅地に関する所定の事項について、指定流通機構に登録しなくてもよい。(H15-43-2)「当該B所有地についての売買すべき価額は指定流通機構への登録事項とはしない」旨の特約をしたときは、その特約は無効である。(H12-37-3) - [正しい]。指定流通機構へ登録した宅地建物取引業者は、指定流通機構から交付された登録証を、遅滞なく、依頼者に引き渡す(又は電磁的方法により提供する)必要があります(宅建業法34条の2第6項)。これに違反した場合は指示処分を受けることがあります。
前項の規定による登録をした宅地建物取引業者は、第五十条の六に規定する登録を証する書面を遅滞なく依頼者に引き渡さなければならない。
- 誤り。専任媒介契約では、当該業務の処理状況を2週間に1回以上報告する必要があります。この日数には休業日を含みます(宅建業法34条の2第9項)。休業日を含まず14日に1回とすると、2週間に1回よりも報告の頻度が低くなってしまうので本特約は無効となります(宅建業法34条の2第10項)。
専任媒介契約を締結した宅地建物取引業者は、前項に定めるもののほか、依頼者に対し、当該専任媒介契約に係る業務の処理状況を二週間に一回以上(依頼者が当該宅地建物取引業者が探索した相手方以外の者と売買又は交換の契約を締結することができない旨の特約を含む専任媒介契約にあつては、一週間に一回以上)報告しなければならない。
第三項から第六項まで及び前二項の規定に反する特約は、無効とする。
Aに対して当該中古住宅について買受けの申込みがなかった場合でも、AはBに対して、当該契約に係る業務の処理状況を2週間に1回以上報告しなければならないが、その報告は必ずしも書面で行う必要はない。(R6-32-3)AはBに対して、契約の相手方を探索するために行った措置など本件媒介契約に係る業務の処理状況を2週間に1回以上報告しなければならない。(R4-42-1)AがBとの間で専任媒介契約を締結した場合、AはBに対して、当該専任媒介契約に係る業務の処理状況を1週間に1回以上報告しなければならない。(R3⑫-33-ア)当該物件に係る買受けの申込みはなかったが、AはBに対し本件契約に係る業務の処理状況の報告を口頭により14日に1回以上の頻度で行った。(R3⑩-38-イ)AがBとの間で専任媒介契約を締結した場合、AはBに対して、当該契約に係る業務の処理状況を1週間に1回以上報告しなければならない。(R2⑫-28-イ)Aは、Bとの間で専属専任媒介契約を締結したときは、Bに対し、当該契約に係る業務の処理状況を1週間に1回以上報告しなければならない。(R2⑩-29-エ)Bが宅地建物取引業者である場合、Aは、当該専任媒介契約に係る業務の処理状況の報告をする必要はない。(R1-31-ウ)Aは、当該契約に係る業務の処理状況の報告日を毎週金曜日とする旨の特約をした。(H27-30-エ)A社がBと専属専任媒介契約を締結した場合、A社は、Bに当該媒介業務の処理状況の報告を電子メールで行うことはできない。(H24-29-2)AB間で専属専任媒介契約を締結した場合、AはBに対し、当該契約の業務の処理状況を2週間に1回以上報告しなければならない。(H17-36-イ)媒介契約の締結にあたって、業務処理状況を5日に1回報告するという特約は無効である。(H16-39-4)Aが依頼者に対して業務の処理状況を20日に1回以上報告することを定めた専任媒介契約が締結された場合であっても、依頼者の同意が得られているのであるから、当該特約は無効とはならない。(H14-34-4)Aは、Bに対し、当該契約に係る業務の処理状況を2週間に1回以上(専属専任媒介契約にあっては、1週間に1回以上)報告しなければならない。(H12-37-4) - 誤り。「引渡しが完了したとき」では遅いです。宅地建物取引業者は、指定流通機構に登録した物件の売買の契約が成立したときは、遅滞なく、①登録番号、②取引価格、③契約成立日を指定流通機構に通知しなければなりません(宅建業法規則15条の13)。
法第三十四条の二第七項の規定による通知は、次に掲げる事項について行うものとする。
一 登録番号
二 宅地又は建物の取引価格
三 売買又は交換の契約の成立した年月日
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