宅建試験過去問題 令和2年12月試験 問27
問27
宅地建物取引業者がその業務に関して行う広告に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば、正しいものはどれか。- 広告の表示が実際のものよりも著しく優良又は有利であると人を誤認させるようなものであっても、誤認による損害が実際に発生していなければ、監督処分の対象とならない。
- 宅地建物取引業者は、建築確認申請中の建物について、建築確認申請中である旨を表示すれば、自ら売主として当該建物を販売する旨の広告をすることができる。
- 宅地建物取引業者は、宅地の造成工事の完了前においては、当該造成工事に必要とされる許可等の処分があった後であれば、当該宅地の販売に関する広告をすることができる。
- テレビやインターネットを利用して行う広告は、新聞の折込チラシや配布用のチラシと異なり、規制の対象とならない。
広告
正解 3
問題難易度
肢12.2%
肢26.1%
肢390.0%
肢41.7%
肢26.1%
肢390.0%
肢41.7%
分野
科目:E - 宅地建物取引業法等細目:5 - 業務上の規制
解説
- 誤り。誇大広告、虚偽広告、おとり広告等を行うこと自体が宅建業法32条に違反する行為であり、実際に損害がない場合でも、誇大広告を行った時点で監督処分の対象となることがあります(宅建業法65条1項・2項)。
宅地建物取引業者は、その業務に関して広告をするときは、当該広告に係る宅地又は建物の所在、規模、形質若しくは現在若しくは将来の利用の制限、環境若しくは交通その他の利便又は代金、借賃等の対価の額若しくはその支払方法若しくは代金若しくは交換差金に関する金銭の貸借のあつせんについて、著しく事実に相違する表示をし、又は実際のものよりも著しく優良であり、若しくは有利であると人を誤認させるような表示をしてはならない。
- 誤り。工事完了前の物件については、建築確認を受けた後でなければ、当該工事に係る建物に関する広告をしてはいけません。建築確認申請中である旨を表示したとしてもダメです(宅建業法33条)。
宅地建物取引業者は、宅地の造成又は建物の建築に関する工事の完了前においては、当該工事に関し必要とされる都市計画法第二十九条第一項又は第二項の許可、建築基準法(昭和二十五年法律第二百一号)第六条第一項の確認その他法令に基づく許可等の処分で政令で定めるものがあつた後でなければ、当該工事に係る宅地又は建物の売買その他の業務に関する広告をしてはならない。
- [正しい]。宅地の造成工事を伴う物件については、宅地造成規制法の工事の許可等を受ければ広告を開始することができます(宅建業法33条、宅建業法令2条の5第16号)。宅地に係る開発許可や建物に係る建築確認と同じ考え方です。
- 誤り。宅地建物取引業法では広告媒体の種類について特に範囲を定めていません(解釈運用-第32条関係)。よって、テレビ・インターネットを利用した広告であっても規制の対象となります。
…また、広告の媒体は、新聞の折込チラシ、配布用のチラシ、新聞、雑誌、テレビ、ラジオ又はインターネットのホームページ等種類を問わないこととする。
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