営業保証金(全25問中21問目)
No.21
宅地建物取引業者A(甲県知事免許)の営業保証金に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば、正しいものはどれか。平成17年試験 問33
- Aは、甲県の区域内に新たに二つの支店を設け宅地建物取引業を営もうとする場合、額面金額1,000万円の地方債証券を供託して営業保証金に充てれば足りる。
- 家主Bは、居住用建物の賃貸の管理委託契約をAと締結していたが、Aが借主から収受した家賃を約束期日が過ぎてもBに支払わなかった。この場合、Bは、Aが供託した営業保証金からその債権の弁済を受ける権利を有する。
- 印刷業者Cは、Aが行う宅地建物の売買に関する広告の印刷依頼を受け、印刷物を作成し納品したが、AがCに対しその代金を支払わなかった。この場合、Cは、Aが供託した営業保証金からその債権の弁済を受ける権利を有する。
- Aは、宅地建物取引業者ではない買主Dに対し、土地付建物の売買契約を締結する前に、営業保証金を供託した主たる事務所のもよりの供託所及びその所在地について説明するようにしなければならない。
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正解 4
問題難易度
肢19.5%
肢210.4%
肢36.9%
肢473.2%
肢210.4%
肢36.9%
肢473.2%
分野
科目:5 - 宅地建物取引業法等細目:3 - 営業保証金
解説
- 誤り。支店1つにつき500万円の営業保証金が必要となので、必要な供託額は1,000万円です。地方債は額面の90%とみなされるので、1,000万円の地方債では足りません(宅建業法規則15条1項)。
地方債証券又は政府がその債務について保証契約をした債券については、その額面金額の百分の九十
Aは、金銭と有価証券を併用して供託することができ、有価証券のみで供託する場合の当該有価証券の価額は、国債証券の場合はその額面金額の100分の90、地方債証券の場合はその額面金額の100分の80である。(R6-27-3)宅地建物取引業者は、新たに事務所を2か所増設するための営業保証金の供託について国債証券と地方債証券を充てる場合、地方債証券の額面金額が800万円であるときは、額面金額が200万円の国債証券が必要となる。(H30-43-4)A社が地方債証券を営業保証金に充てる場合、その価額は額面金額の100分の90である。(H24-33-1)Aは、額面金額1,000万円の地方債証券を新たに供託すれば、既に供託している同額の国債証券と変換することができる。その場合、遅滞なく、甲県知事に営業保証金の変換の届出をしなければならない。(H20-34-3) - 誤り。営業保証金からその債権の弁済を受けることができるのは、宅地建物取引業者と宅地建物取引業に関し取引をした者(宅地建物取引業者を除く)です(宅建業法27条1項)。賃貸の管理委託契約は宅地建物取引業に関する取引ではないので、Bは営業保証金から弁済を受けることはできません。
宅地建物取引業者と宅地建物取引業に関し取引をした者(宅地建物取引業者に該当する者を除く。)は、その取引により生じた債権に関し、宅地建物取引業者が供託した営業保証金について、その債権の弁済を受ける権利を有する。
Aの従業員が運転する車両で現地案内を受けた者が、Aの従業員の過失による交通事故でケガをした場合に取得する損害賠償請求権は、Aが供託した営業保証金の還付の対象債権となる。(R6-27-2)宅地建物取引業者と宅地建物取引業に関し取引をした者は、その取引により生じた債権に関し、当該宅地建物取引業者が供託した営業保証金について、その債権の弁済を受ける権利を有するが、取引をした者が宅地建物取引業者に該当する場合は、その権利を有しない。(R3⑩-34-2)Aから建設工事を請け負った建設業者は、Aに対する請負代金債権について、営業継続中のAが供託している営業保証金から弁済を受ける権利を有する。(R2⑩-35-1)宅地建物取引業者に委託している家賃収納代行業務により生じた債権を有する者は、宅地建物取引業者が供託した営業保証金について、その債権の弁済を受けることができる。(H30-43-2)本店でAと宅地建物取引業に関する取引をした者は、その取引により生じた債権に関し、1,000万円を限度としてAからその債権の弁済を受ける権利を有する。(H28-40-3)宅地建物取引業に関する取引により生じた債権を有する者は、Aに関する債権にあってはAが供託した営業保証金についてその額を上限として弁済を受ける権利を有し、Bに関する債権にあってはBが納付した弁済業務保証金分担金についてその額を上限として弁済を受ける権利を有する。(H27-42-4)Aとの取引により生じた電気工事業者の工事代金債権について、当該電気工事業者は、営業継続中のAが供託している営業保証金から、その弁済を受ける権利を有する。(H21-30-3)Aが販売する新築分譲マンションの広告を受託した広告代理店は、その広告代金債権に関し、Aが供託した営業保証金からその債権の弁済を受ける権利を有しない。(H19-37-1)印刷業者Cは、Aが行う宅地建物の売買に関する広告の印刷依頼を受け、印刷物を作成し納品したが、AがCに対しその代金を支払わなかった。この場合、Cは、Aが供託した営業保証金からその債権の弁済を受ける権利を有する。(H17-33-3)Aは、その権利を実行するため、Bに関しては営業保証金の還付を、Cに関しては弁済業務保証金の還付を、同時に供託所に申し立てることができる。(H14-33-1)宅地建物取引業者との取引により生じた債権であっても、内装業者の内装工事代金債権については、当該内装業者は、営業継続中の宅地建物取引業者が供託している営業保証金について、その弁済を受ける権利を有しない。(H13-33-4) - 誤り。広告の印刷依頼をすることは宅地建物取引業に関する取引には該当しません。よって、営業保証金からその債権の弁済を受けることはできません(宅建業法27条1項)。Aの従業員が運転する車両で現地案内を受けた者が、Aの従業員の過失による交通事故でケガをした場合に取得する損害賠償請求権は、Aが供託した営業保証金の還付の対象債権となる。(R6-27-2)宅地建物取引業者と宅地建物取引業に関し取引をした者は、その取引により生じた債権に関し、当該宅地建物取引業者が供託した営業保証金について、その債権の弁済を受ける権利を有するが、取引をした者が宅地建物取引業者に該当する場合は、その権利を有しない。(R3⑩-34-2)Aから建設工事を請け負った建設業者は、Aに対する請負代金債権について、営業継続中のAが供託している営業保証金から弁済を受ける権利を有する。(R2⑩-35-1)宅地建物取引業者に委託している家賃収納代行業務により生じた債権を有する者は、宅地建物取引業者が供託した営業保証金について、その債権の弁済を受けることができる。(H30-43-2)本店でAと宅地建物取引業に関する取引をした者は、その取引により生じた債権に関し、1,000万円を限度としてAからその債権の弁済を受ける権利を有する。(H28-40-3)宅地建物取引業に関する取引により生じた債権を有する者は、Aに関する債権にあってはAが供託した営業保証金についてその額を上限として弁済を受ける権利を有し、Bに関する債権にあってはBが納付した弁済業務保証金分担金についてその額を上限として弁済を受ける権利を有する。(H27-42-4)Aとの取引により生じた電気工事業者の工事代金債権について、当該電気工事業者は、営業継続中のAが供託している営業保証金から、その弁済を受ける権利を有する。(H21-30-3)Aが販売する新築分譲マンションの広告を受託した広告代理店は、その広告代金債権に関し、Aが供託した営業保証金からその債権の弁済を受ける権利を有しない。(H19-37-1)家主Bは、居住用建物の賃貸の管理委託契約をAと締結していたが、Aが借主から収受した家賃を約束期日が過ぎてもBに支払わなかった。この場合、Bは、Aが供託した営業保証金からその債権の弁済を受ける権利を有する。(H17-33-2)Aは、その権利を実行するため、Bに関しては営業保証金の還付を、Cに関しては弁済業務保証金の還付を、同時に供託所に申し立てることができる。(H14-33-1)宅地建物取引業者との取引により生じた債権であっても、内装業者の内装工事代金債権については、当該内装業者は、営業継続中の宅地建物取引業者が供託している営業保証金について、その弁済を受ける権利を有しない。(H13-33-4)
- [正しい]。宅地建物取引業者は、売買・交換・貸借の契約を締結する前に、営業保証金を供託しているときは供託所の名称と所在地、保証協会の社員であるときはその旨と保証協会及び供託所の名称・所在地について相手方(宅地建物取引業者を除く)に説明しなくてはなりません(宅建業法35条の2)。
なお供託所等の説明は重要事項説明とは別なので、宅地建物取引士が説明しなくても、書面の交付がなくても(口頭でも)OKです。宅地建物取引業者は、宅地建物取引業者の相手方等(宅地建物取引業者に該当する者を除く。)に対して、当該売買、交換又は貸借の契約が成立するまでの間に、当該宅地建物取引業者が第六十四条の二第一項の規定により指定を受けた一般社団法人の社員でないときは第一号に掲げる事項について、当該宅地建物取引業者が同項の規定により指定を受けた一般社団法人の社員であるときは、第六十四条の八第一項の規定により国土交通大臣の指定する弁済業務開始日前においては第一号及び第二号に掲げる事項について、当該弁済業務開始日以後においては第二号に掲げる事項について説明をするようにしなければならない。
宅地建物取引業者は、宅地建物取引業者の相手方に対して供託所等の説明を行う際に書面を交付することは要求されていないが、重要事項説明書に記載して説明することが望ましい。(R3⑫-32-1)宅地建物取引業者は、宅地建物取引業者が取引の相手方の場合においても、供託所等に係る説明をしなければならない。(R3⑫-32-2)宅地建物取引業者は、売買、交換又は貸借の契約に際し、契約成立後、速やかに供託所等に係る説明をしなければならない。(R3⑫-32-3)宅地建物取引業者は、自らが宅地建物取引業保証協会の社員である場合、営業保証金を供託した主たる事務所の最寄りの供託所及び所在地の説明をしなければならない。(R3⑫-32-4)営業保証金を供託している宅地建物取引業者が、売主として、宅地建物取引業者との間で宅地の売買契約を締結しようとする場合、営業保証金を供託した供託所及びその所在地について、買主に対し説明をしなければならない。(H30-28-ウ)区分所有建物の売買において、売主及び買主が宅地建物取引業者である場合、当該売主は当該買主に対し、法第35条の2に規定する供託所等の説明をしなければならない。(H25-29-4)A社は、営業保証金を供託している供託所及びその所在地を説明しないままに、自らが所有する宅地の売買契約が成立したので、買主に対し、その供託所等を37条書面に記載の上、説明した。(H25-36-2)A社は、自ら所有する宅地を売却するに当たっては、当該売却に係る売買契約が成立するまでの間に、その買主(宅地建物取引業者ではない)に対して、供託している営業保証金の額を説明しなければならない。(H24-33-4)宅地建物取引業者が宅地建物取引業保証協会の社員であるときは、法第37条の規定による書面交付後は遅滞なく、社員である旨、当該協会の名称、住所及び事務所の所在地並びに法第64条の7第2項の供託所及びその所在地について説明をするようにしなければならない。(H21-34-3)Aは、自己所有の宅地を宅地建物取引業者Bに売却する場合、売買契約が成立するまでの間に、Aが保証協会の社員である旨の説明をしなければならない。(H15-42-1)Aは、宅地又は建物の売買契約を締結しようとするときは、当該契約が成立するまでの間に、宅地建物取引業者ではない相手方に対して、営業保証金を供託した供託所及びその所在地並びに供託金の額について説明しなければならない。(H12-44-3)
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