宅建試験過去問題 令和3年10月試験 問34
問34
宅地建物取引業法の規定に基づく営業保証金に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。- 国土交通大臣から免許を受けた宅地建物取引業者が、営業保証金を主たる事務所のもよりの供託所に供託した場合、当該供託所から国土交通大臣にその旨が通知されるため、当該宅地建物取引業者は国土交通大臣にその旨を届け出る必要はない。
- 宅地建物取引業者と宅地建物取引業に関し取引をした者は、その取引により生じた債権に関し、当該宅地建物取引業者が供託した営業保証金について、その債権の弁済を受ける権利を有するが、取引をした者が宅地建物取引業者に該当する場合は、その権利を有しない。
- 営業保証金は、金銭による供託のほか、有価証券をもって供託することができるが、金銭と有価証券とを併用して供託することはできない。
- 有価証券を営業保証金に充てる場合における当該有価証券の価額は、国債証券の場合はその額面金額の100分の90、地方債証券の場合はその額面金額の100分の80である。
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正解 2
問題難易度
肢17.8%
肢276.0%
肢34.1%
肢412.1%
肢276.0%
肢34.1%
肢412.1%
分野
科目:E - 宅地建物取引業法等細目:3 - 営業保証金
解説
- 誤り。営業保証金を供託した宅地建物取引業者は、供託書の写しを添附して、免許権者に供託をした旨の届出をしなければなりません(宅建業法25条4項)。本肢は「届け出る必要はない」としているため誤りです。
宅地建物取引業者は、営業保証金を供託したときは、その供託物受入れの記載のある供託書の写しを添附して、その旨をその免許を受けた国土交通大臣又は都道府県知事に届け出なければならない。
- [正しい]。営業保証金から債権の弁済を受けることができるのは、宅地建物取引業者と宅地建物取引業に関し取引をした者(宅地建物取引業者に該当する者を除く。)です。したがって、宅地建物取引業者は営業保証金の還付権者になることができません(宅建業法27条1項)。
宅地建物取引業者と宅地建物取引業に関し取引をした者(宅地建物取引業者に該当する者を除く。)は、その取引により生じた債権に関し、宅地建物取引業者が供託した営業保証金について、その債権の弁済を受ける権利を有する。
- 誤り。営業保証金の供託は、①金銭のみ、②金銭と有価証券とを併用、③有価証券のみのいずれの方法でも行うことができます(宅建業法25条3項)。
第一項の営業保証金は、国土交通省令の定めるところにより、国債証券、地方債証券その他の国土交通省令で定める有価証券(社債、株式等の振替に関する法律(平成十三年法律第七十五号)第二百七十八条第一項に規定する振替債を含む。)をもつて、これに充てることができる。
- 誤り。有価証券を営業保証金又は弁済業務保証金に充てる場合における当該有価証券の価額は、国債は額面金額の100%、地方債は額面金額の90%の価額です(宅建業法令15条1項)。本肢は、国債90%、地方債80%としているので誤りです。
法第二十五条第三項(法第二十六条第二項、第二十八条第三項、第二十九条第二項、第六十四条の七第三項及び第六十四条の八第四項において準用する場合を含む。)の規定により有価証券を営業保証金又は弁済業務保証金に充てる場合における当該有価証券の価額は、次の各号に掲げる有価証券の区分に従い、それぞれ当該各号に定めるところによる。
一 国債証券(その権利の帰属が社債、株式等の振替に関する法律(平成十三年法律第七十五号)の規定による振替口座簿の記載又は記録により定まるものとされるものを含む。次条において同じ。)については、その額面金額(その権利の帰属が社債、株式等の振替に関する法律の規定による振替口座簿の記載又は記録により定まるものとされるものにあつては、振替口座簿に記載又は記録された金額。)
二 地方債証券又は政府がその債務について保証契約をした債券については、その額面金額の百分の九十
三 前各号以外の債券については、その額面金額の百分の八十
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