農地法 (全19問中8問目)

No.8

農地法(以下この問において「法」という。)に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
出典:平成23年試験 問22
  1. 相続により農地を取得する場合は、法第3条第1項の許可を要しないが、遺産の分割により農地を取得する場合は、同項の許可を受ける必要がある。
  2. 競売により市街化調整区域内にある農地を取得する場合は、法第3条第1項又は法第5条第1項の許可を受ける必要はない。
  3. 農業者が、自らの養畜の事業のための畜舎を建設する目的で、市街化調整区域内にある150平方メートルの農地を購入する場合は、第5条第1項の許可を受ける必要がある。
  4. 市街化区域内にある農地を取得して住宅を建設する場合は、工事完了後遅滞なく農業委員会に届け出れば、法第5条第1項の許可を受ける必要はない。

正解 3

解説

  1. 誤り。相続により農地を取得する場合のみならず、遺産分割により農地を取得する場合も農地法3条の許可を受ける必要はありません(農地法3条1項12号)。
    農地又は採草放牧地について所有権を移転し、又は地上権、永小作権、質権、使用貸借による権利、賃借権若しくはその他の使用及び収益を目的とする権利を設定し、若しくは移転する場合には、政令で定めるところにより、当事者が農業委員会の許可を受けなければならない。ただし、次の各号のいずれかに該当する場合及び第五条第一項本文に規定する場合は、この限りでない。

    十二 遺産の分割、民法(明治二十九年法律第八十九号)第七百六十八条第二項(同法第七百四十九条及び第七百七十一条において準用する場合を含む。)の規定による財産の分与に関する裁判若しくは調停又は同法第九百五十八条の三の規定による相続財産の分与に関する裁判によつてこれらの権利が設定され、又は移転される場合
  2. 誤り。競売による取得は許可の除外要件ではないので、農地法3条または5条の許可が必要です。
  3. [正しい]。耕作者が、市街化調整区域内の2アール未満の耕作を行う農地を他の農業用施設に供する場合、4条許可が不要となります(2アール未満の特例)。本肢のケースは、土地だけを見るとこの特例の要件を満たしていますが、目的が「養畜の事業のための畜舎を建設」ですので農業用施設の建設には該当しません。また単なる転用ではなく、購入+転用ですので5条許可の対象になります。
  4. 誤り。市街化区域内にある農地について5条許可が不要となるのは、あらかじめ農業委員会に届け出て権利を取得した場合に限られます(農地法5条1項6号)。よって、工事完了後では遅すぎます。
    農地を農地以外のものにするため又は採草放牧地を採草放牧地以外のもの(農地を除く。次項及び第四項において同じ。)にするため、これらの土地について第三条第一項本文に掲げる権利を設定し、又は移転する場合には、当事者が都道府県知事等の許可を受けなければならない。ただし、次の各号のいずれかに該当する場合は、この限りでない。

    六 前条第一項第七号に規定する市街化区域内にある農地又は採草放牧地につき、政令で定めるところによりあらかじめ農業委員会に届け出て、農地及び採草放牧地以外のものにするためこれらの権利を取得する場合
したがって正しい記述は[3]です。