農地法 (全20問中18問目)

No.18

農地法に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
出典:平成14年試験 問23
  1. 農地の所有者がその土地に住宅を建設する場合で、その土地が市街化区域内にあるとき、必ず農地法第4条の許可を受けなければならない。
  2. 採草放牧地の所有者がその土地に500㎡の農業用施設を建設する場合、農地法第4条の許可を受けなければならない。
  3. 建設業者が、工事終了後農地に復元して返還する条件で、市街化調整区域内の農地を6カ月間資材置場として借り受けた場合、農地法第5条の許可を受ける必要はない。
  4. 都道府県知事は、農地法第5条の許可を要する転用について、その許可を受けずに転用を行った者に対して、原状回復を命ずることができる。

正解 4

解説

  1. 誤り。市街化区域内の農地を農地以外に転用する場合には、農業委員会への届出で足ります。市街化区域は宅地化を推進する区域であるため、4条許可を得る必要はありません(農地法4条1項8号)。
    市街化区域(都市計画法(昭和四十三年法律第百号)第七条第一項の市街化区域と定められた区域(同法第二十三条第一項の規定による協議を要する場合にあつては、当該協議が調つたものに限る。)をいう。)内にある農地を、政令で定めるところによりあらかじめ農業委員会に届け出て、農地以外のものにする場合
  2. 誤り。採草放牧地については、権利移動を伴う3条許可・5条許可の対象ではありますが、転用のみを行う4条許可は不要とされています(農地法4条1項)。農地法では、農地と採草牧草地を区分しており、農地法4条では許可の対象を「農地を農地以外にする場合」に限定しています。
    よって、採草牧草地の転用を行う本肢の事例は4条許可不要となります。
    農地を農地以外のものにする者は、都道府県知事(農地又は採草放牧地の農業上の効率的かつ総合的な利用の確保に関する施策の実施状況を考慮して農林水産大臣が指定する市町村(以下「指定市町村」という。)の区域内にあつては、指定市町村の長。以下「都道府県知事等」という。)の許可を受けなければならない。ただし、次の各号のいずれかに該当する場合は、この限りでない。
  3. 誤り。賃借権の設定は農地法に定める権利移動に該当します。また、一時的な使用をする場合であっても、農地以外への転用には許可が必要です。市街化調整区域内の「権利移動+転用」ですので5条許可を受ける必要があります。
  4. [正しい]。農地法の規定に違反する転用があった場合、都道府県知事等は、その違反者や工事の請負人等に対して原状回復等の措置を命ずることができます(農地法51条)。
    都道府県知事等は、政令で定めるところにより、次の各号のいずれかに該当する者(以下この条において「違反転用者等」という。)に対して、土地の農業上の利用の確保及び他の公益並びに関係人の利益を衡量して特に必要があると認めるときは、その必要の限度において、第四条若しくは第五条の規定によつてした許可を取り消し、その条件を変更し、若しくは新たに条件を付し、又は工事その他の行為の停止を命じ、若しくは相当の期限を定めて原状回復その他違反を是正するため必要な措置(以下この条において「原状回復等の措置」という。)を講ずべきことを命ずることができる。
したがって正しい記述は[4]です。