農地法(全27問中16問目)
No.16
農地法(以下この問において「法」という。)に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。平成23年試験 問22
- 相続により農地を取得する場合は、法第3条第1項の許可を要しないが、遺産の分割により農地を取得する場合は、同項の許可を受ける必要がある。
- 競売により市街化調整区域内にある農地を取得する場合は、法第3条第1項又は法第5条第1項の許可を受ける必要はない。
- 農業者が、自らの養畜の事業のための畜舎を建設する目的で、市街化調整区域内にある150平方メートルの農地を購入する場合は、第5条第1項の許可を受ける必要がある。
- 市街化区域内にある農地を取得して住宅を建設する場合は、工事完了後遅滞なく農業委員会に届け出れば、法第5条第1項の許可を受ける必要はない。
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正解 3
問題難易度
肢19.7%
肢27.4%
肢367.7%
肢415.2%
肢27.4%
肢367.7%
肢415.2%
分野
科目:2 - 法令上の制限細目:4 - 農地法
解説
- 誤り。相続により農地を取得する場合のみならず、遺産分割により農地を取得する場合も農地法3条の許可を受ける必要はありません(農地法3条1項12号)。ただし、相続・遺産分割で取得した場合は、その旨を農業委員会に遅滞なく届け出る必要があるので覚えておきましょう。自己所有の農地に住宅を建設する資金を借り入れるため、当該農地に抵当権の設定をする場合には、法第3条第1項の許可を受ける必要がある。(R3⑫-21-1)遺産分割によって農地を取得する場合には、法第3条第1項の許可は不要であるが、農業委員会への届出が必要である。(R3⑩-21-1)親から子に対して、所有するすべての農地を一括して贈与する場合には、法第3条第1項の許可を受ける必要はない。(R2⑫-21-2)相続により農地を取得することとなった場合には、法第3条第1項の許可を受ける必要がある。(R2⑩-21-3)農地に抵当権を設定する場合には、法第3条第1項の許可を受ける必要がある。(R2⑩-21-4)金融機関からの資金借入れのために農地に抵当権を設定する場合、法第3条第1項の許可が必要である。(R1-21-2)遺産分割により農地を取得することとなった場合、法第3条第1項の許可を受ける必要がある。(H30-22-2)銀行から500万円を借り入れるために農地に抵当権を設定する場合、法第3条第1項又は第5条第1項の許可を受ける必要がある。(H29-15-3)農業者が住宅の改築に必要な資金を銀行から借りるために、自己所有の農地に抵当権を設定する場合には、法第3条第1項の許可を受ける必要はない。(H26-21-3)砂利採取法による認可を受けた砂利採取計画に従って砂利を採取するために農地を一時的に貸し付ける場合には、法第5条第1項の許可を受ける必要はない。(H24-22-4)農地を相続した場合、その相続人は、法第3条第1項の許可を受ける必要はないが、遅滞なく、農業委員会にその旨を届け出なければならない。(H22-22-1)農業者が住宅の改築に必要な資金を銀行から借りるため、自己所有の農地に抵当権を設定する場合には、法第3条第1項の許可を受けなければならない。(H21-22-2)建設業者が、農地に復元して返還する条件で、市街化調整区域内の農地を一時的に資材置場として借りる場合は、法第5条第1項の許可を受ける必要がある。(H20-24-2)農業者が自ら居住している住宅の改築に必要な資金を銀行から借りるため、自己所有の農地に抵当権を設定する場合、農地法第3条第1項の許可を受ける必要はない。(H17-25-4)民事調停法による農事調停により農地の所有権を取得する場合には、農地法第3条の許可を受ける必要はない。(H16-24-4)遺産の分割により農地の所有権を取得する場合、農地法第3条の許可を得る必要はない。(H15-23-4)都道府県が、農林水産省令で定める農業振興上の必要性が高いと認められる施設の用に供するために農地を取得する場合には、農地法の許可を受ける必要はない。(H12-25-3)
- 誤り。取得事由が競売であっても、3条許可または5条許可が必要です(最判昭42.3.3)。許可は共同申請が原則ですが、競売による取得では単独申請となります。
競売による農地の所有権の移転についても、農地法第三条第一項本文の規定による知事の許可を受けることを要し、その許可がないかぎり、競落人は当該農地の所有権を取得することができない。
耕作を目的として農業者が競売により農地を取得する場合であっても、法第3条第1項の許可を受ける必要がある。(R2⑫-21-3)農業者が住宅の改築に必要な資金を銀行から借りるため、市街化区域外の農地に抵当権の設定が行われ、その後、返済が滞ったため当該抵当権に基づき競売が行われ第三者が当該農地を取得する場合であっても、法第3条1項又は法第5条1項の許可を受ける必要がある。(H27-22-4)市街化区域内の農地について、耕作の目的に供するために競売により所有権を取得しようとする場合には、その買受人は法第3条第1項の許可を受ける必要はない。(H26-21-2)競売により市街化区域外の農地の買受人となり所有権を取得しようとする場合には、農地法第3条又は第5条の許可を受ける必要がある。(H16-24-3) - [正しい]。2アール未満の農地を、耕作者が自身の農作物の育成や養畜事業のための農業用施設に転用する場合、4条許可が不要となります(農地法規則29条1号)。しかし本肢は単なる転用ではなく「購入+転用」なので、5条許可を受けなければなりません。自己の所有する面積4アールの農地を農作物の育成又は養畜の事業のための農業用施設に転用する場合は、法第4条第1項の許可を受ける必要はない。(R5-21-2)土地区画整理法に基づく土地区画整理事業により道路を建設するために、農地を転用しようとする者は、法第4条第1項の許可を受けなければならない。(H21-22-1)農業者が、自ら農業用倉庫として利用する目的で自己の所有する農地を転用する場合には、転用する農地の面積の規模にかかわらず、法第4条第1項の許可を受ける必要がある。(H18-25-4)農家が農業用施設に転用する目的で1アールの農地を取得する場合には、農地法第5条の許可を受ける必要がある。(H12-25-4)
- 誤り。工事完了後では遅すぎます。市街化区域内にある農地について5条許可が不要となるのは、あらかじめ農業委員会に届け出て権利を取得した場合に限られます(農地法5条1項6号)。市街化区域内の農地を宅地とする目的で権利を取得する場合は、あらかじめ農業委員会に届出をすれば法第5条の許可は不要である。(H30-22-1)市街化区域内において2ha(ヘクタール)の農地を住宅建設のために取得する者は、法第5条第1項の都道府県知事の許可を受けなければならない。(H21-22-3)市街化区域内の4ヘクタール以下の農地を住宅建設のために取得する場合は、法第5条第1項により農業委員会の許可を受ける必要がある。(H20-24-4)市街化区域内の農地に住宅を建設する目的で所有権を取得する場合には、必ず農業委員会の許可を受けなければならない。(H16-24-1)市町村が農地を農地以外のものにするため所有権を取得する場合、農地法第5条の許可を得る必要はない。(H15-23-1)市街化調整区域内の農地を宅地に転用する目的で所有権を取得する場合、あらかじめ農業委員会に届け出れば農地法第5条の許可を得る必要はない。(H15-23-2)市街化区域内において4ヘクタールを超える農地を住宅建設のために取得する場合には、農林水産大臣へ農地法第5条の届出をする必要がある。(H12-25-1)
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