媒介契約 (全26問中1問目)

No.1

宅地建物取引業者Aが、BからB所有の宅地の売却について媒介の依頼を受けた場合における次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば、正しいものはいくつあるか。なお、この問において「専任媒介契約」とは、専属専任媒介契約ではない専任媒介契約をいうものとする。
  1. AがBとの間で専任媒介契約を締結した場合、Bの要望により当該宅地を指定流通機構に登録しない旨の特約をしているときを除き、Aは、当該契約締結日から7日以内(Aの休業日を含まない。)に、当該宅地の所在等を指定流通機構に登録しなければならない。
  2. AがBとの間で専任媒介契約を締結した場合、AはBに対して、当該契約に係る業務の処理状況を1週間に1回以上報告しなければならない。
  3. AがBとの間で一般媒介契約を締結し、当該契約において、Bが他の宅地建物取引業者に重ねて依頼するときは当該他の宅地建物取引業者を明示する義務がある旨を定める場合、Aは、Bが明示していない他の宅地建物取引業者の媒介又は代理によって売買の契約を成立させたときの措置を宅地建物取引業法第34条の2第1項の規定に基づき交付すべき書面に記載しなければならない。
  4. AがBとの間で一般媒介契約を締結した場合、AがBに対し当該宅地の価額について意見を述べるときは、不動産鑑定士に評価を依頼して、その根拠を明らかにしなければならない。
令和2年12月試験 問28
  1. 一つ
  2. 二つ
  3. 三つ
  4. 四つ

正解 1

問題難易度
肢155.9%
肢232.3%
肢310.7%
肢41.1%

解説

  1. 誤り。専任媒介契約における指定流通機構への登録は、取引の相手方を探索するための措置であり宅地建物取引業者の義務です。これに反する特約は無効となるので、Aは特約の有無にかかわらず契約締結日から7日以内に指定流通機構に登録をしなければなりません(宅建業法34条の2第5項宅建業法34条の2第10項)。
    宅地建物取引業者は、専任媒介契約を締結したときは、契約の相手方を探索するため、国土交通省令で定める期間内に、当該専任媒介契約の目的物である宅地又は建物につき、所在、規模、形質、売買すべき価額その他国土交通省令で定める事項を、国土交通省令で定めるところにより、国土交通大臣が指定する者(以下「指定流通機構」という。)に登録しなければならない。
    第三項から第六項まで及び前二項の規定に反する特約は、無効とする。
  2. 誤り。専任媒介契約では依頼者に対して定期的に業務の処理状況を報告する義務があります。報告頻度は、専任媒介契約の場合は2週間に1回以上、専属専任媒介契約の場合は1週間に1回以上です(宅建業法34条の2第9項)。
    本問では「専属専任媒介契約ではない専任媒介契約」が問われているので1週間に1回以上ではなく、2週間に1回以上が適切です。
    専任媒介契約を締結した宅地建物取引業者は、前項に定めるもののほか、依頼者に対し、当該専任媒介契約に係る業務の処理状況を二週間に一回以上(依頼者が当該宅地建物取引業者が探索した相手方以外の者と売買又は交換の契約を締結することができない旨の特約を含む専任媒介契約にあつては、一週間に一回以上)報告しなければならない。
  3. 正しい。一般媒介契約では、他の宅建業者に同物件の媒介を重ねて依頼することができますが、重ねて依頼する宅建業者の明示が義務付けられている場合には、明示していない宅建業者との間で契約を成立したときの措置を媒介契約書に記載しなければなりません(施行規則15条の9第3号)。
    依頼者が他の宅地建物取引業者に重ねて売買又は交換の媒介又は代理を依頼することを許し、かつ、他の宅地建物取引業者を明示する義務がある媒介契約にあつては、依頼者が明示していない他の宅地建物取引業者の媒介又は代理によつて売買又は交換の契約を成立させたときの措置
  4. 誤り。宅地建物取引業者が媒介する物件の価額に意見を述べるときは、その根拠を明らかにしなければなりません(宅建業法34条の2第2項)。不動産鑑定士に評価を依頼すれば申し分ありませんが、そこまでは求められてはおらず、公的な価格査定マニュアルや同種の取引事例等で合理的に説明が付けばOKとされています(解釈運用の考え方-意見の根拠について)。
    宅地建物取引業者は、前項第二号の価額又は評価額について意見を述べるときは、その根拠を明らかにしなければならない。
    意見の根拠としては、価格査定マニュアル(公益財団法人不動産流通推進センターが作成した価格査定マニュアル又はこれに準じた価格査定マニュアル)や、同種の取引事例等他に合理的な説明がつくものであることとする。
したがって正しいものは「一つ」です。