国土利用計画法(全24問中10問目)

No.10

国土利用計画法第23条に規定する届出(以下この問において「事後届出」という。)に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
平成28年試験 問15
  1. 市街化区域内の土地(面積2,500㎡)を購入する契約を締結した者は、その契約を締結した日から起算して3週間以内に事後届出を行わなければならない。
  2. Aが所有する監視区域内の土地(面積10,000㎡)をBが購入する契約を締結した場合、A及びBは事後届出を行わなければならない。
  3. 都市計画区域外に所在し、一団の土地である甲土地(面積6,000㎡)と乙土地(面積5,000㎡)を購入する契約を締結した者は、事後届出を行わなければならない。
  4. 市街化区域内の甲土地(面積3,000㎡)を購入する契約を締結した者が、その契約締結の1月後に甲土地と一団の土地である乙土地(面積4,000㎡)を購入することとしている場合においては、甲土地の事後届出は、乙土地の契約締結後に乙土地の事後届出と併せて行うことができる。

正解 3

問題難易度
肢18.0%
肢24.9%
肢378.4%
肢48.7%

解説

  1. 誤り。市街化区域では2,000㎡以上の土地取引が事後届出の対象となります。対象となる契約を締結した者は、その契約を締結した日から起算して2週間以内に事後届出を行わなければなりません(国土利用計画法23条1項)。
    本肢では「3週間以内」としているため不適切です。
    土地売買等の契約を締結した場合には、当事者のうち当該土地売買等の契約により土地に関する権利の移転又は設定を受けることとなる者(次項において「権利取得者」という。)は、その契約を締結した日から起算して二週間以内に、次に掲げる事項を、国土交通省令で定めるところにより、当該土地が所在する市町村の長を経由して、都道府県知事に届け出なければならない。
    市街化区域において、Cが所有する3,000㎡の土地をDが購入する契約を締結した場合、C及びDは事後届出を行わなければならない。R5-22-3
    事後届出において、土地売買等の契約に係る土地の土地に関する権利の移転又は設定の対価の額については届出事項ではない。R4-22-2
    土地売買等の契約を締結した場合には、当事者のうち当該契約による権利取得者は、その契約を締結した日の翌日から起算して3週間以内に、事後届出を行わなければならない。R3⑩-22-1
    Eが所有する市街化区域内の2,000㎡の土地をFが購入した場合、Fは当該土地の所有権移転登記を完了した日から起算して2週間以内に事後届出を行う必要がある。R2⑩-22-2
    指定都市(地方自治法に基づく指定都市をいう。)の区域以外に所在する土地について、事後届出を行うに当たっては、市町村の長を経由しないで、直接都道府県知事に届け出なければならない。H30-15-3
    国土利用計画法によれば、市街化区域内の3,000㎡の土地を贈与により取得した者は、2週間以内に、都道府県知事(地方自治法に基づく指定都市にあっては、当該指定都市の長)に届け出なければならない。H29-22-2
    国土利用計画法によれば、同法第23条の届出に当たっては、土地売買等の対価の額についても都道府県知事(地方自治法に基づく指定都市にあっては、当該指定都市の長)に届け出なければならない。H26-22-1
    土地売買等の契約による権利取得者が事後届出を行う場合において、当該土地に関する権利の移転の対価が金銭以外のものであるときは、当該権利取得者は、当該対価を時価を基準として金銭に見積もった額に換算して、届出書に記載しなければならない。H24-15-1
    宅地建物取引業者Aが、自ら所有する市街化区域内の5,000平方メートルの土地について、宅地建物取引業者Bに売却する契約を締結した場合、Bが契約締結日から起算して2週間以内に事後届出を行わなかったときは、A及びBは6月以下の懲役又は100万円以下の罰金に処せられる場合がある。H22-15-1
    事後届出が必要な土地売買等の契約により権利取得者となった者は、その契約の締結後、1週間以内であれば市町村長を経由して、1週間を超えた場合には直接、都道府県知事に事後届出を行わなければならない。H19-17-4
    土地売買等の契約を締結した場合には、当事者のうち当該契約による権利取得者は、その契約に係る土地の登記を完了した日から起算して2週間以内に、事後届出を行わなければならない。H18-17-1
    事後届出においては、土地の所有権移転後における土地利用目的について届け出ることとされているが、土地の売買価額については届け出る必要はない。H16-16-2
    土地を交換する契約を締結した場合、金銭の授受がなければ、事後届出が必要となることはない。H12-16-1
    停止条件付きの土地売買等の契約を締結した場合には、停止条件が成就した日から起算して2週間以内に事後届出をしなければならない。H12-16-3
  2. 誤り。監視区域内の土地(都道府県で定めた面積以上)を購入する場合は、事前届出が必要となります。事前届出を行った場合には事後届出は不要です。
  3. [正しい]。都市計画区域外では10,000㎡以上の土地取引が事後届出の対象となります。なお、一団の土地を取得した場合には、その合計面積で判定します。
    甲土地・乙土地の合計は11,000㎡となるため、事後届出が必要となります。
  4. 誤り。一団の土地取引等の場合には、個々の面積は小さくても、取得する土地の合計が上記の面積以上となる場合には、個々の取引ごとに届出が必要です。
    甲土地・乙土地は市街化区域内にあり、その合計面積は7,000㎡ですので、事後届出の対象取引に該当します。よって、甲土地は事後届出を行う必要がありますが、乙土地の契約締結後(1月後以降)に行った場合、契約から2週間以内という定めを超えてしまうので不適切です。
したがって正しい記述は[3]です。
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