その他の法令(全11問中1問目)

No.1

次の記述のうち、正しいものはどれか。
平成29年試験 問22
  1. 津波防災地域づくりに関する法律によれば、津波防護施設区域内において土地の掘削をしようとする者は、一定の場合を除き、津波防護施設管理者の許可を受けなければならない。
  2. 国土利用計画法によれば、市街化区域内の3,000㎡の土地を贈与により取得した者は、2週間以内に、都道府県知事(地方自治法に基づく指定都市にあっては、当該指定都市の長)に届け出なければならない。
  3. 景観法によれば、景観計画区域内において建築物の新築、増築、改築又は移転をした者は、工事着手後30日以内に、その旨を景観行政団体の長に届け出なければならない。
  4. 道路法によれば、道路の区域が決定された後道路の供用が開始されるまでの間であっても、道路管理者が当該区域についての土地に関する権原を取得する前であれば、道路管理者の許可を受けずに、当該区域内において工作物を新築することができる。

正解 1

問題難易度
肢173.9%
肢214.2%
肢35.1%
肢46.8%

解説

  1. [正しい]。津波防護施設区域内において土地の掘削をしようとする者は、一定の場合を除き、津波防護施設管理者の許可を受ける必要があります(津波防災地域づくりに関する法律23条1項)。
  2. 誤り。国土利用計画法の規制対象となる売買契約等は、権利性・契約性・対価性を備えるものです。贈与による取得の場合、対価性がないので事後届出は不要です(国土利用計画法23条1項)。
    市街化区域において、Cが所有する3,000㎡の土地をDが購入する契約を締結した場合、C及びDは事後届出を行わなければならない。R5-22-3
    事後届出において、土地売買等の契約に係る土地の土地に関する権利の移転又は設定の対価の額については届出事項ではない。R4-22-2
    土地売買等の契約を締結した場合には、当事者のうち当該契約による権利取得者は、その契約を締結した日の翌日から起算して3週間以内に、事後届出を行わなければならない。R3⑩-22-1
    Eが所有する市街化区域内の2,000㎡の土地をFが購入した場合、Fは当該土地の所有権移転登記を完了した日から起算して2週間以内に事後届出を行う必要がある。R2⑩-22-2
    指定都市(地方自治法に基づく指定都市をいう。)の区域以外に所在する土地について、事後届出を行うに当たっては、市町村の長を経由しないで、直接都道府県知事に届け出なければならない。H30-15-3
    市街化区域内の土地(面積2,500㎡)を購入する契約を締結した者は、その契約を締結した日から起算して3週間以内に事後届出を行わなければならない。H28-15-1
    国土利用計画法によれば、同法第23条の届出に当たっては、土地売買等の対価の額についても都道府県知事(地方自治法に基づく指定都市にあっては、当該指定都市の長)に届け出なければならない。H26-22-1
    土地売買等の契約による権利取得者が事後届出を行う場合において、当該土地に関する権利の移転の対価が金銭以外のものであるときは、当該権利取得者は、当該対価を時価を基準として金銭に見積もった額に換算して、届出書に記載しなければならない。H24-15-1
    宅地建物取引業者Aが、自ら所有する市街化区域内の5,000平方メートルの土地について、宅地建物取引業者Bに売却する契約を締結した場合、Bが契約締結日から起算して2週間以内に事後届出を行わなかったときは、A及びBは6月以下の懲役又は100万円以下の罰金に処せられる場合がある。H22-15-1
    事後届出が必要な土地売買等の契約により権利取得者となった者は、その契約の締結後、1週間以内であれば市町村長を経由して、1週間を超えた場合には直接、都道府県知事に事後届出を行わなければならない。H19-17-4
    土地売買等の契約を締結した場合には、当事者のうち当該契約による権利取得者は、その契約に係る土地の登記を完了した日から起算して2週間以内に、事後届出を行わなければならない。H18-17-1
    事後届出においては、土地の所有権移転後における土地利用目的について届け出ることとされているが、土地の売買価額については届け出る必要はない。H16-16-2
    土地を交換する契約を締結した場合、金銭の授受がなければ、事後届出が必要となることはない。H12-16-1
    停止条件付きの土地売買等の契約を締結した場合には、停止条件が成就した日から起算して2週間以内に事後届出をしなければならない。H12-16-3
  3. 誤り。工事着手後30日以内に届け出るわけではなく、届出30日経過後からしか届出に関わる工事に着手してはいけません(景観法16条1項、18条1項)。
  4. 誤り。道路管理者の許可を受けなければ、当該区域内において工作物を新築してはいけません。また、改築・増築し・大修繕も禁止されています(道路法91条1項)。
    道路法によれば、道路の区域が決定された後、道路の供用が開始されるまでの間であって、道路管理者が当該区域についての権原を取得する前であれば、当該区域内において工作物の新築を行おうとする者は、道路管理者の許可を受けなくてもよい。H16-25-1
    道路法によれば、道路の区域が決定された後道路の供用が開始されるまでの間に、当該区域内において、工作物の新築を行おうとする者は、道路管理者の許可を受けなければならない。H12-17-2
したがって正しい記述は[1]です。