農地法(全27問中27問目)
No.27
農地法に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。平成12年試験 問25
- 市街化区域内において4ヘクタールを超える農地を住宅建設のために取得する場合には、農林水産大臣へ農地法第5条の届出をする必要がある。
- 農家が自己所有する市街化調整区域内の農地を転用して、そこに自ら居住する住宅を建設する場合には、農地法第4条の許可を受ける必要がある。
- 都道府県が、農林水産省令で定める農業振興上の必要性が高いと認められる施設の用に供するために農地を取得する場合には、農地法の許可を受ける必要はない。
- 農家が農業用施設に転用する目的で1アールの農地を取得する場合には、農地法第5条の許可を受ける必要がある。
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正解 1
問題難易度
肢156.1%
肢28.2%
肢315.7%
肢420.0%
肢28.2%
肢315.7%
肢420.0%
分野
科目:2 - 法令上の制限細目:4 - 農地法
解説
- [誤り]。市街化区域内において農地を転用のために取得する場合は、農業委員会への5条届出で足ります(農地法5条1項7号)。
4ヘクタールを超える農地の転用(取得+転用含む)について農林水産大臣が許可権者になるというのは、旧農地法の規定であり廃止されています。現在は、4ヘクタールを超える農地の4条許可・5条許可をしようとする都道府県知事が、農林水産大臣に協議をするという取り決めになっています。市街化区域内の農地を宅地とする目的で権利を取得する場合は、あらかじめ農業委員会に届出をすれば法第5条の許可は不要である。(H30-22-1)市街化区域内にある農地を取得して住宅を建設する場合は、工事完了後遅滞なく農業委員会に届け出れば、法第5条第1項の許可を受ける必要はない。(H23-22-4)市街化区域内において2ha(ヘクタール)の農地を住宅建設のために取得する者は、法第5条第1項の都道府県知事の許可を受けなければならない。(H21-22-3)市街化区域内の4ヘクタール以下の農地を住宅建設のために取得する場合は、法第5条第1項により農業委員会の許可を受ける必要がある。(H20-24-4)市街化区域内の農地に住宅を建設する目的で所有権を取得する場合には、必ず農業委員会の許可を受けなければならない。(H16-24-1)市町村が農地を農地以外のものにするため所有権を取得する場合、農地法第5条の許可を得る必要はない。(H15-23-1)市街化調整区域内の農地を宅地に転用する目的で所有権を取得する場合、あらかじめ農業委員会に届け出れば農地法第5条の許可を得る必要はない。(H15-23-2) - 正しい。市街化区域以外に所在する農地を農地以外に転用する場合には、農家であっても4条許可を受ける必要があります。都市計画法における開発許可の例外規定と混同しないように注意しましょう。
- 正しい。都道府県が転用を伴わずに農地を取得する場合には、無条件に3条許可は不要となります(農地法3条1項5号)。また転用を伴う場合でも、道路、農業用用排水施設その他の地域振興上又は農業振興上の必要性が高いと認められる施設にするために、農地を農地以外のものにする場合には、4条許可・5条許可が不要です(農地法4条1項2号、農地法4条1項2号)。
したがって、本肢のケースでは農地法の許可を受ける必要はありません。自己所有の農地に住宅を建設する資金を借り入れるため、当該農地に抵当権の設定をする場合には、法第3条第1項の許可を受ける必要がある。(R3⑫-21-1)遺産分割によって農地を取得する場合には、法第3条第1項の許可は不要であるが、農業委員会への届出が必要である。(R3⑩-21-1)親から子に対して、所有するすべての農地を一括して贈与する場合には、法第3条第1項の許可を受ける必要はない。(R2⑫-21-2)相続により農地を取得することとなった場合には、法第3条第1項の許可を受ける必要がある。(R2⑩-21-3)農地に抵当権を設定する場合には、法第3条第1項の許可を受ける必要がある。(R2⑩-21-4)金融機関からの資金借入れのために農地に抵当権を設定する場合、法第3条第1項の許可が必要である。(R1-21-2)遺産分割により農地を取得することとなった場合、法第3条第1項の許可を受ける必要がある。(H30-22-2)銀行から500万円を借り入れるために農地に抵当権を設定する場合、法第3条第1項又は第5条第1項の許可を受ける必要がある。(H29-15-3)農業者が住宅の改築に必要な資金を銀行から借りるために、自己所有の農地に抵当権を設定する場合には、法第3条第1項の許可を受ける必要はない。(H26-21-3)砂利採取法による認可を受けた砂利採取計画に従って砂利を採取するために農地を一時的に貸し付ける場合には、法第5条第1項の許可を受ける必要はない。(H24-22-4)相続により農地を取得する場合は、法第3条第1項の許可を要しないが、遺産の分割により農地を取得する場合は、同項の許可を受ける必要がある。(H23-22-1)農地を相続した場合、その相続人は、法第3条第1項の許可を受ける必要はないが、遅滞なく、農業委員会にその旨を届け出なければならない。(H22-22-1)農業者が住宅の改築に必要な資金を銀行から借りるため、自己所有の農地に抵当権を設定する場合には、法第3条第1項の許可を受けなければならない。(H21-22-2)建設業者が、農地に復元して返還する条件で、市街化調整区域内の農地を一時的に資材置場として借りる場合は、法第5条第1項の許可を受ける必要がある。(H20-24-2)農業者が自ら居住している住宅の改築に必要な資金を銀行から借りるため、自己所有の農地に抵当権を設定する場合、農地法第3条第1項の許可を受ける必要はない。(H17-25-4)民事調停法による農事調停により農地の所有権を取得する場合には、農地法第3条の許可を受ける必要はない。(H16-24-4)遺産の分割により農地の所有権を取得する場合、農地法第3条の許可を得る必要はない。(H15-23-4) - 正しい。2アール未満の農地を、耕作者が自身の農作物の育成や養畜事業のための農業用施設に転用する場合、4条許可が不要となります(農地法規則29条1号)。しかし、本肢は単なる転用ではなく「取得+転用」ですので5条許可を受けなければなりません。自己の所有する面積4アールの農地を農作物の育成又は養畜の事業のための農業用施設に転用する場合は、法第4条第1項の許可を受ける必要はない。(R5-21-2)農業者が、自らの養畜の事業のための畜舎を建設する目的で、市街化調整区域内にある150平方メートルの農地を購入する場合は、第5条第1項の許可を受ける必要がある。(H23-22-3)土地区画整理法に基づく土地区画整理事業により道路を建設するために、農地を転用しようとする者は、法第4条第1項の許可を受けなければならない。(H21-22-1)農業者が、自ら農業用倉庫として利用する目的で自己の所有する農地を転用する場合には、転用する農地の面積の規模にかかわらず、法第4条第1項の許可を受ける必要がある。(H18-25-4)
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