平成18年問6 請負契約の解除について

宅建士の学習をした皆様へ
いぬさん
(No.1)
平成18年 (2006年) 問6 選択肢3

請負契約の目的物たる建物が種類又は品質に関して契約の内容に適合せず、目的物の修補に要する費用が契約代金を超える場合であっても、Aは原則として請負契約を解除することができない。

→誤り

解除するには、まず相当の期間を定め履行の催告をし、その期間内に履行がない場合でなければ解除できないと考え、◯だと思いました。

解説にある民法541条にもそのように記載があるのに、何故誤りなのでしょうか?

ご教示頂けますと幸いです。
よろしくお願い致します。
2026.05.09 14:32
NKさん
(No.2)
いぬさんが指摘された、「催告や相当期間の経過といった要件を満たさなければ契約解除できないのではないか」という点は、民法541条の原則から考えると自然な発想だと思います。

もっとも、本問肢では「目的物の修補に要する費用が契約代金を超える場合であっても」とされているように、請負人Bの契約不適合は決して軽微なものではなく、契約目的の達成が困難なレベルの不適合であり、なお契約関係を維持させる合理性にも乏しいです。
注文者Aの立場からすれば、このような重大な契約不適合があるにもかかわらず契約解除ができないとなると、あまりに酷ですよね。

旧民法では、建物請負について解除を制限する規定がありましたが、現行民法においては、このような重大な契約不適合がある場合には、解除が認められる方向に整理されており、場合によっては無催告解除に当たる余地もあります。

したがって、本問は「解除に催告が必要か」という手続面を問うものではなく、「そもそも解除権が認められるか」という点を問う問題だと理解できます。
「Aは原則として解除することができない」と断定しているため、本肢は誤りとなります。

とりわけ権利関係の問題では、学習した知識を丁寧に当てはめようとするあまり、かえって問題の核心を見失ってしまうことがあります。
そういうときは、問題文の当事者の立場に自分を置き換えて、この結論は本当に妥当かを考えてみると、肢の違和感に気づきやすくなると思います。
2026.05.09 16:18
ヤスさん
(No.3)
スレ主さんの質問に対しては、NKさんが記載してくれていますので、私は別の点を補足します。
この平成18年問6は出題当時の民法の規定(旧民法635条)が削除されたため、改題されています。

【改題前の平成18年問6肢3】
3 請負契約の目的物たる建物に瑕疵があり、瑕疵の修補に要する費用が契約代金を超える場合には、Aは原則とし
て請負契約を解除することができる。

【旧民法第635条】
仕事の目的物に瑕疵があり、そのために契約をした目的を達することができないときは、注文者は、契約の解除をすることができる。ただし、建物その他の土地の工作物については、この限りでない。

当時は瑕疵担保責任の特則ですが、旧民法635条には解除の規定が存在していました。しかし、建物その他の工作物に関しては解除できないとの但書が存在していました。
建物等の解除を制限していたのは、民法制定当初は、建物等は社会的に有用なものであり、解除を認めて取り壊しとなると社会的に損害となるため、解除せずにそれ以外の方法で解決しようと考えたためです。しかし、NKさんも書かれているように、こんな重大な不適合のある建物を残す方がかえって社会的に損失になるという考えにより2017年(平成29年)の民法改正時に瑕疵担保責任の規定は契約不適合責任に統一され、それに伴い旧民法635条は削除されました。

平成18年当時は、旧民法635条は生きており、それに伴い肢3も『原則として、解除できる』と訊く問題となっていました。もちろん旧635条但書があるため、回答は×となります。
2026.05.09 16:41
いぬさん
(No.4)
NK様
ヤス様

まとめての返信失礼致します。

丁寧な解答と補足をありがとうございました!
とても勉強になりました!
2026.05.09 19:18

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