宅建試験過去問題 平成22年試験 問13
問13
建物の区分所有等に関する法律に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。- 専有部分が数人の共有に属するときは、規約で別段の定めをすることにより、共有者は議決権を行使すべき者を2人まで定めることができる。
- 規約及び集会の決議は、区分所有者の特定承継人に対しては、その効力を生じない。
- 敷地利用権が数人で有する所有権その他の権利である場合には、区分所有者は、規約で別段の定めがあるときを除き、その有する専有部分とその専有部分に係る敷地利用権とを分離して処分することができる。
- 集会において、管理者の選任を行う場合、規約に別段の定めがない限り、区分所有者及び議決権の各過半数で決する。
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正解 4
問題難易度
肢18.6%
肢28.6%
肢316.3%
肢466.5%
肢28.6%
肢316.3%
肢466.5%
分野
科目:1 - 権利関係細目:16 - 区分所有法
解説
- 誤り。専有部分が数人の共有である場合は、その共有者を代表して議決権を行使すべき1人を定めなければなりません。このルールは、規約で別段の定めをすることができません(区分所有法40条)。
専有部分が数人の共有に属するときは、共有者は、議決権を行使すべき者一人を定めなければならない。
専有部分が数人の共有に属するときは、共有者は、集会においてそれぞれ議決権を行使することができる。(R1-13-1) - 誤り。規約及び集会の決議は、区分所有者の特定承継人に対しても、その効力を生じます(区分所有法46条1項)。特定承継人とは、区分所有者から所有権を譲り受けた買主・受贈者などです。これらの者は規約の設定や集会の決議に関与していませんが、買主等の権利義務を承継するので、所有権を取得する前に設定された規約や集会の決議を守らなくてはなりません。
規約及び集会の決議は、区分所有者の特定承継人に対しても、その効力を生ずる。
- 誤り。区分所有者は、規約で別段の定めがあるときを除き、専有部分と敷地利用権とを分離して処分することができません(区分所有法22条1項)。どちらか一方だけが別人に譲渡されると建物利用者に敷地を利用する権限がなくなり、建物を収去して明け渡さなくてはなりません。これを防ぐため、専有部分と敷地利用権は原則として分離処分できないことになっています。
敷地利用権が数人で有する所有権その他の権利である場合には、区分所有者は、その有する専有部分とその専有部分に係る敷地利用権とを分離して処分することができない。ただし、規約に別段の定めがあるときは、この限りでない。
- [正しい]。集会における管理者の選任・解任は、集会の普通決議事項です。よって、規約に別段の定めがない限り、区分所有者及び議決権の各過半数で決します(区分所有法25条1項区分所有法39条1項)。
区分所有者は、規約に別段の定めがない限り集会の決議によつて、管理者を選任し、又は解任することができる。
集会の議事は、この法律又は規約に別段の定めがない限り、区分所有者及び議決権の各過半数で決する。
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