宅建試験過去問題 令和3年10月試験 問13(改題)

問13

建物の区分所有等に関する法律(以下この問において「法」という。)に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。なお、共用部分の変更は法第17条第5項に規定する場合を除くものとし、集会の定足数について規約に別段の定めはないものとする。
  1. 法又は規約により集会において決議をすべき場合において、議決権を有する区分所有者が1人でも反対するときは、集会を開催せずに書面によって決議をすることはできない。
  2. 形状又は効用の著しい変更を伴う共用部分の変更については、議決権を有する区分所有者の過半数の者であって議決権の過半数を有するものが出席した集会において、出席した区分所有者(議決権を有しないものを除く。)及びその議決権の各4分の3以上の多数による集会の決議で決するものであるが、規約でこの区分所有者の定数及び議決権を過半数まで減ずることができる。
  3. 敷地利用権が数人で有する所有権その他の権利である場合には、規約に別段の定めがあるときを除いて、区分所有者は、その有する専有部分とその専有部分に係る敷地利用権とを分離して処分することができない。
  4. 各共有者の共用部分の持分は、規約に別段の定めがある場合を除いて、その有する専有部分の床面積の割合によるが、この床面積は壁その他の区画の中心線で囲まれた部分の水平投影面積である。

正解 4

問題難易度
肢114.3%
肢222.0%
肢39.9%
肢453.8%

解説

  1. 正しい。集会を開催せずに書面又は電磁的方法による決議をするには、議決権を有する区分所有者全員の承諾が必要です。書面決議では、集会で説明を受けたり質問したりする機会が失われるので、全員がこの点を理解し、同意していることが要件とされます。1人でも反対者がいれば、書面による決議をすることはできません(区分所有法45条1項)。
    この法律又は規約により集会において決議をすべき場合において、区分所有者全員の承諾があるときは、書面又は電磁的方法による決議をすることができる。ただし、電磁的方法による決議に係る区分所有者の承諾については、法務省令で定めるところによらなければならない。
    法又は規約により集会において決議をすべき場合において、これに代わり書面による決議を行うことについて議決権を有する区分所有者が1人でも反対するときは、書面による決議をすることができない。H21-13-2
  2. 正しい。形状又は効用の著しい変更を伴う共用部分の変更は、議決権を有する区分所有者の過半数の者であって議決権の過半数を有するものが出席した集会において、出席した区分所有者及びその議決権の各4分の3の多数によって決議します。ただし、決議に係る区分所有者及び議決権の割合については、規約で「2分の1を超える割合(過半数)」まで減じることができます(区分所有法17条1項)。
    共用部分の変更(その形状又は効用の著しい変更を伴わないものを除く。第五項において同じ。)は、集会において、区分所有者(議決権を有しないものを除く。以下この項及び第三項において同じ。)の過半数(これを上回る割合を規約で定めた場合にあつては、その割合以上)の者であつて議決権の過半数(これを上回る割合を規約で定めた場合にあつては、その割合以上)を有するものが出席し、出席した区分所有者及びその議決権の各四分の三(これを下回る割合(二分の一を超える割合に限る。)を規約で定めた場合にあつては、その割合)以上の多数による決議で決する。
    共用部分の変更(その形状又は効用の著しい変更を伴わないものを除く。)は、議決権を有する区分所有者の過半数の者であって議決権の過半数を有するものが出席した集会において、出席した区分所有者(議決権を有しないものを除く。)及びその議決権の各4分の3以上の多数による集会の決議で決するが、この区分所有者の定数及び議決権は、規約で2分の1以上の多数まで減ずることができる。R2⑩-13-1
    共用部分の変更(その形状又は効用の著しい変更を伴わないものを除く。)は、議決権を有する区分所有者の過半数の者であって議決権の過半数を有するものが出席した集会において、出席した区分所有者(議決権を有しないものを除く。)及びその議決権の各4分の3以上の多数による集会の決議で決するが、規約でこの決議の議決権を過半数まで減ずることはできない。H24-13-2
    共用部分の変更(その形状又は効用の著しい変更を伴わないものを除く。)は、集会の決議の方法で決することが必要で、規約によっても、それ以外の方法による旨定めることはできない。H12-13-3
  3. 正しい。区分所有者は、敷地利用権を1人で有しているときや規約で別段の定めがあるときを除き、その有する専有部分とその専有部分に係る敷地利用権とを分離して処分することができません(区分所有法22条1項)。
    敷地利用権が数人で有する所有権その他の権利である場合には、区分所有者は、その有する専有部分とその専有部分に係る敷地利用権とを分離して処分することができない。ただし、規約に別段の定めがあるときは、この限りでない。
    敷地利用権が数人で有する所有権その他の権利である場合には、区分所有者は、規約で別段の定めがあるときを除き、その有する専有部分とその専有部分に係る敷地利用権とを分離して処分することができる。H22-13-3
    専有部分であっても、規約で定めることにより、敷地利用権と分離して処分することができる。H17-14-2
  4. [誤り]。中心線ではありません。共用部分の持分割合は、規約に別段の定めがある場合を除き、各共有者が有する専有部分の床面積の割合によります。この算定に用いる床面積は、壁その他の区画の内側線で囲まれた部分の水平投影面積(内法面積)を基準とします(区分所有法14条1項・3項)。
    内法面積は、区分所有建物の登記上の床面積です。中心線で囲まれた面積は「壁芯面積」で建築基準法上の床面積です。
    各共有者の持分は、その有する専有部分の床面積の割合による。

    3 前二項の床面積は、壁その他の区画の内側線で囲まれた部分の水平投影面積による。
    共用部分の持分の割合について、各共有者の共用部分の持分は、規約で別段の定めをしない限り、その有する専有部分の床面積の割合による。R7-13-2
    規約に別段の定めがある場合を除いて、各共有者の共用部分の持分は、その有する専有部分の壁その他の区画の内側線で囲まれた部分の水平投影面積の割合による。H23-13-2
したがって誤っている記述は[4]です。