宅建試験過去問題 平成14年試験 問43(改題)

問43

宅地建物取引業保証協会(以下「保証協会」という。)に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば、正しいものはどれか。
  1. 保証協会の社員は、宅地建物取引業者に限られる。
  2. 保証協会は、一般財団法人でなければならない。
  3. 一の保証協会の社員が、同時に他の保証協会の社員となっても差し支えない。
  4. 保証協会は、弁済業務保証金分担金の納付を受けたときは、その日から2週間以内に弁済業務保証金を供託しなければならない。

正解 1

問題難易度
肢160.4%
肢213.8%
肢34.8%
肢421.0%

解説

  1. [正しい]。保証協会の社員は、宅地建物取引業者に限られます(宅建業法64条の2第1項2号)。宅地建物取引業者でなければ社員になることはできません。
    申請者が宅地建物取引業者のみを社員とするものであること。
    保証協会は、民法第34条の規定により設立された財団法人でなければならない。H18-44-1
    保証協会は、一般財団法人でなければならない。H14-43-2
  2. 誤り。保証協会は、一般社団法人でなければなりません(宅建業法64条の2第1項1号)。一般社団法人とは、一般社団法人及び一般財団法人に関する法律を根拠に設立される非営利法人のことです。一般財団法人は公益に資する財産の有効利用を目的として設立される法人です。
    申請者が一般社団法人であること。
    保証協会は、民法第34条の規定により設立された財団法人でなければならない。H18-44-1
    保証協会の社員は、宅地建物取引業者に限られる。H14-43-1
  3. 誤り。一の保証協会の社員が、同時に他の保証協会の社員となることはできません(宅建業法64条の4第1項)。
    一の宅地建物取引業保証協会の社員である者は、他の宅地建物取引業保証協会の社員となることができない。
    保証協会に加入している宅地建物取引業者は、保証を手厚くするため、更に別の保証協会に加入することができる。R2⑫-30-3
    保証協会に加入することは宅地建物取引業者の任意であり、一の保証協会の社員となった後に、宅地建物取引業に関し取引をした者の保護を目的として、重ねて他の保証協会の社員となることができる。H28-31-1
    保証協会に加入することは宅地建物取引業者の任意であるが、一の保証協会の社員となった後に、重ねて他の保証協会の社員となることはできない。H19-44-1
    一の宅地建物取引業保証協会の社員である宅地建物取引業者Dは、自らが取引の相手方に対し損害を与えたときに備え、相手方の損害を確実に補填できるよう、他の宅地建物取引業保証協会に加入した。H15-35-3
    Aは、宅地建物取引業を行うに当たり保証協会へ加入することが義務付けられているが、一の保証協会の社員となった後に、重ねて他の保証協会の社員となることはできない。H12-45-1
  4. 誤り。保証協会は、社員である宅地建物取引業者から弁済業務保証金分担金の納付を受けたときは、その日から1週間以内に、供託所に弁済業務保証金を供託しなければなりません(宅建業法64条の7第1項)。本肢は「2週間」としているので誤りです。
    宅地建物取引業保証協会は、第六十四条の九第一項又は第二項の規定により弁済業務保証金分担金の納付を受けたときは、その日から一週間以内に、その納付を受けた額に相当する額の弁済業務保証金を供託しなければならない。
    保証協会は、その社員である宅地建物取引業者から弁済業務保証金分担金の納付を受けたときは、その納付を受けた日から2週間以内に、その納付を受けた額に相当する額の弁済業務保証金を供託しなければならない。H26-39-2
    保証協会は、弁済業務保証金分担金の納付を受けたときは、その納付を受けた額に相当する額の弁済業務保証金を供託しなければならない。H24-43-1
    保証協会は、当該保証協会に加入しようとする宅地建物取引業者から弁済業務保証金分担金の納付を受けたときは、その日から2週間以内に、その納付を受けた額に相当する額の弁済業務保証金を供託しなければならない。H18-44-2
したがって正しい記述は[1]です。