国土利用計画法(全24問中11問目)
No.11
国土利用計画法第23条の事後届出(以下この問において「事後届出」という。)に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。平成27年試験 問21
- 都市計画区域外においてAが所有する面積12,000㎡の土地について、Aの死亡により当該土地を相続したBは、事後届出を行う必要はない。
- 市街化区域においてAが所有する面積3,000㎡の土地について、Bが購入した場合、A及びBは事後届出を行わなければならない。
- 市街化調整区域に所在する農地法第3条1項の許可を受けた面積6,000㎡の農地を購入したAは、事後届出を行わなければならない。
- 市街化区域に所在する一団の土地である甲土地(面積1,500㎡)と乙土地(面積1,500㎡)について、甲土地については売買によって所有権を取得し、乙土地については対価の授受を伴わず賃借権の設定を受けたAは、事後届出を行わなければならない。
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正解 1
問題難易度
肢167.9%
肢28.1%
肢317.0%
肢47.0%
肢28.1%
肢317.0%
肢47.0%
分野
科目:2 - 法令上の制限細目:3 - 国土利用計画法
解説
- [正しい]。死亡により発生した相続は「土地売買等の契約」に基づくものでないため、事後届出は必要ありません(国土利用計画法14条1項)。市街化区域を除く都市計画区域内において、Aが所有する7,000㎡の土地をBが相続により取得した場合、Bは事後届出を行う必要がある。(R5-22-2)個人Aが所有する都市計画区域外の12,000㎡の土地に、個人Bが地上権の設定を受ける契約を締結した場合、Bは一定の場合を除き事後届出を行う必要がある。(R3⑫-22-1)個人Fが所有する都市計画区域外の30,000平方メートルの土地について、その子Gが相続した場合、Gは、相続した日から起算して2週間以内に事後届出を行わなければならない。(H20-17-4)Fが所有する市街化区域内に所在する面積4,500㎡の甲地とGが所有する市街化調整区域内に所在する面積5,500㎡の乙地を金銭の授受を伴わずに交換する契約を締結した場合、F、Gともに事後届出をする必要がある。(H16-16-4)
- 誤り。本肢の売買契約については事後届出の対象となりますが、届出をしなければならないのは土地の権利を取得した「B」のみであり、Aの事後届出は必要ありません。
- 誤り。農地法の許可を受けた場合には事後届出の必要はありません(国土利用計画法23条2項3号、同法令17条1項1号、6条7号)。都市計画区域外において、国から一団の土地である6,000㎡と5,000㎡の土地を購入した者は、事後届出を行う必要はない。(R5-22-1)都市計画区域外において、A市が所有する面積15,000㎡の土地を宅地建物取引業者Bが購入した場合、Bは事後届出を行わなければならない。(R4-22-1)国が所有する市街化区域内の一団の土地である1,500㎡の土地と500㎡の土地を個人Aが購入する契約を締結した場合、Aは事後届出を行う必要がある。(R2⑫-22-3)乙県が所有する都市計画区域内の土地(面積6,000㎡)を買い受けた者は、売買契約を締結した日から起算して2週間以内に、事後届出を行わなければならない。(H30-15-2)国土利用計画法によれば、甲県が所有する都市計画区域内の7,000平方メートルの土地を甲県から買い受けた者は、事後届出を行う必要はない。(H25-22-2)C及びDが、E市が所有する都市計画区域外の24,000平方メートルの土地について共有持分50%ずつと定めて共同で購入した場合、C及びDは、それぞれ事後届出を行わなければならない。(H24-15-3)乙市が所有する市街化調整区域内の10,000平方メートルの土地と丙市が所有する市街化区域内の2,500平方メートルの土地について、宅地建物取引業者Dが購入する契約を締結した場合、Dは事後届出を行う必要はない。(H22-15-3)甲市が所有する市街化調整区域内の12,000平方メートルの土地について、宅地建物取引業者Cが購入する契約を締結した場合、Cは、その契約を締結した日から起算して2週間以内に事後届出を行わなければならない。(H20-17-2)Cは、市街化調整区域において、Dの所有する面積8,000㎡の土地を民事調停法に基づく調停により取得し、その後当該土地をEに売却したが、この場合、CとEはいずれも事後届出を行う必要はない。(H17-17-2)甲県が所有する都市計画区域外に所在する面積12,000㎡の土地について、10,000㎡をFに、2,000㎡をGに売却する契約を、甲県がそれぞれF、Gと締結した場合、FとGのいずれも事後届出を行う必要はない。(H17-17-3)Dが所有する市街化調整区域に所在する面積4,000㎡の農地をEに売却する契約を、農地法第5条の許可を停止条件としてDとEが締結した場合、Eは事後届出を行う必要がある。(H15-16-2)甲市が所有する市街化区域に所在する面積3,000㎡の土地をIに売却する契約を、甲市とIが締結した場合、Iは事後届出を行う必要がある。(H15-16-4)
- 誤り。一団の土地を同時に取得した場合には、届出面積は取得した土地の合計面積になります。甲土地と乙土地を合わせると3,000㎡なので、面積だけを見れば事後届出の要件(市街化区域において2,000㎡以上)を満たします。しかし、乙土地は「対価の授受を伴わない設定」であり対価の授受がないため、事後届出の対象となる契約に該当しません。このため、届出面積は甲土地のみの1,500㎡となり、事後届出は不要となります。
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