宅地建物取引士(全38問中28問目)
No.28
宅地建物取引業法に規定する宅地建物取引士に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。平成17年試験 問32
- 都道府県知事は、その登録を受けている宅地建物取引士が、他人に自己の名義の使用を許し、その他人がその名義を使用して宅地建物取引士である旨の表示をしたとき、当該宅地建物取引士に対し、必要な指示をすることができる。
- 宅地建物取引業者は、10戸以上の一団の建物の分譲について案内所を設置して行う場合、その案内所において業務に従事する者の数に対する宅地建物取引士の数の割合が1/5以上の成年者である専任の宅地建物取引士を置かなければならない。
- 宅地建物取引業者の従業者である宅地建物取引士は、本人の同意がある場合を除き、正当な理由がある場合でも、宅地建物取引業の業務を補助したことについて知り得た秘密を他に漏らしてはならない。
- 宅地建物取引士Aは、甲県知事から事務の禁止の処分を受け、宅地建物取引士証を甲県知事に提出したが、禁止処分の期間が満了した場合は、返還の請求がなくても、甲県知事は、直ちに宅地建物取引士証をAに返還してなければならない。
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正解 1
問題難易度
肢166.4%
肢27.2%
肢315.2%
肢411.2%
肢27.2%
肢315.2%
肢411.2%
分野
科目:5 - 宅地建物取引業法等細目:2 - 宅地建物取引士
解説
- [正しい]。名義貸し・名義借りは禁止されています。都道府県知事は名義貸しをした宅地建物取引士に指示処分をすることが可能です(宅建業法68条1項2号)。
都道府県知事は、その登録を受けている宅地建物取引士が次の各号のいずれかに該当する場合においては、当該宅地建物取引士に対し、必要な指示をすることができる。
…
二 他人に自己の名義の使用を許し、当該他人がその名義を使用して宅地建物取引士である旨の表示をしたとき。宅地建物取引士は、他人に自己の名義の使用を許し、当該他人がその名義で宅地建物取引士である旨の表示をしたときは、法第68条の規定に基づく処分の対象となるが、当該他人が宅地建物取引士の登録を受けた者であるときはこの限りでない。(R6-29-3)宅地建物取引業者A(甲県知事免許)で専任の宅地建物取引士として従事しているB(甲県知事登録)が、勤務実態のない宅地建物取引業者C(乙県知事免許)において、自らが専任の宅地建物取引士である旨の表示がされていることを許した場合には、乙県知事は、Bに対し、必要な指示をすることができる。(R5-41-2)宅地建物取引士が不正の手段により宅地建物取引士の登録を受けた場合、その登録をした都道府県知事は、宅地建物取引士資格試験の合格の決定を取り消さなければならない。(H30-32-2) - 誤り。契約行為等を行う案内所については、1人以上の専任の宅地建物取引士を設置すれば足ります。5人につき1人以上の宅地建物取引士を設置しなければならないのは事務所です(宅建業法規則15条の5の3)。
法第三十一条の三第一項の国土交通省令で定める数は、事務所にあつては当該事務所において宅地建物取引業者の業務に従事する者の数に対する同項に規定する宅地建物取引士(同条第二項の規定によりその者とみなされる者を含む。)の数の割合が五分の一以上となる数、前条に規定する場所にあつては一以上とする。
Bは、その設置した案内所の業務に従事する者の数5人に対して1人以上の割合となる数の専任の宅地建物取引士を当該案内所に置かなければならない。(H26-28-3)宅地建物取引業者は、業務に関して展示会を実施し、当該展示会場において契約行為等を行おうとする場合、当該展示会場の従業者数5人に対して1人以上の割合となる数の専任の宅地建物取引士を置かなければならない。(H21-42-4)Bはその案内所に、業務に従事する者5人につき、専任の宅地建物取引士を1人置かなければならない。(H16-43-3)Dは、宅地建物取引業者が業務に関し展示会を実施する場所であって、宅地又は建物の売買の契約を締結する国土交通省令で定める場所(業務に従事する者11名)における唯一の専任の宅地建物取引士である。(H14-31-2)Aは、分譲の代理を、他の宅地建物取引業者Bに依頼した。Bは単独でその分譲のために現地案内所を設置したが、Aは、この案内所の場所について、法第50条第2項の規定による届出をしなければならない。(H13-43-2)Aは、現地案内所を設置して、そこで分譲を行おうとしているが、当該案内所には、法第50条第1項による国土交通省令で定める標識(宅地建物取引業者票)を掲げなければならない。(H13-43-3) - 誤り。宅地建物取引業者及びその使用人は業務上知り得た秘密について守秘義務が課されます。ただし、本人の同意がある場合、法令の定めにより提供する場合等、正当事由がある場合はその秘密を提供することが可能です(宅建業法75条の3)。
本肢は、正当事由がある場合であっても本人の同意がなければできないとしているため誤りです。宅地建物取引業者の使用人その他の従業者は、正当な理由がある場合でなければ、宅地建物取引業の業務を補助したことについて知り得た秘密を他に漏らしてはならない。宅地建物取引業者の使用人その他の従業者でなくなつた後であつても、また同様とする。
宅地建物取引業者の使用人その他の従業者は、正当な理由がある場合でなければ、宅地建物取引業の業務を補助したことについて知り得た秘密を他に漏らしてはならないと法に定められている。(R4-30-エ) - 誤り。事務禁止処分を受けた宅地建物取引士は、速やかに、取引士証をその交付を受けた都道府県知事に提出しなければなりません。禁止処分の満了後は、宅地建物取引士からの返還請求を経て、都道府県知事から取引士証の返還を受けます(宅建業法22条の2第8項)。
本肢は「返還の請求がなくても…返還してなければならない」としているので誤りです。前項の規定により宅地建物取引士証の提出を受けた都道府県知事は、同項の禁止の期間が満了した場合においてその提出者から返還の請求があつたときは、直ちに、当該宅地建物取引士証を返還しなければならない。
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