宅建試験過去問題 令和4年試験 問30
問30
次の記述のうち、宅地建物取引業法(以下この問において「法」という。)及び犯罪による収益の移転防止に関する法律の規定によれば、正しいものはいくつあるか。- 法第35条第2項の規定による割賦販売とは、代金の全部又は一部について、目的物の引渡し後6か月以上の期間にわたり、かつ、2回以上に分割して受領することを条件として販売することをいう。
- 犯罪による収益の移転防止に関する法律において、宅地建物取引業のうち、宅地若しくは建物の売買契約の締結又はその代理若しくは媒介が特定取引として規定されている。
- 宅地建物取引業者は、その従業者に対し、その業務を適正に実施させるため、必要な教育を行うよう努めなければならないと法に定められている。
- 宅地建物取引業者の使用人その他の従業者は、正当な理由がある場合でなければ、宅地建物取引業の業務を補助したことについて知り得た秘密を他に漏らしてはならないと法に定められている。
- 一つ
- 二つ
- 三つ
- なし
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正解 3
問題難易度
肢17.8%
肢234.6%
肢354.6%
肢43.0%
肢234.6%
肢354.6%
肢43.0%
分野
科目:5 - 宅地建物取引業法等細目:5 - 業務上の規制
解説
- 誤り。割賦販売とは、代金の全部又は一部について、目的物の引渡し後1年以上の期間にわたり、かつ、2回以上に分割して受領することを条件として販売することをいいます(宅建業法35条2項)。本肢は「6か月以上」としているので誤りです。宅地建物取引業者は、土地の割賦販売の媒介を行う場合、割賦販売価格のみならず、現金販売価格についても説明しなければならない。(H26-35-4)
- 正しい。犯罪収益移転防止法は、犯罪で得た収益のマネーロンダリングやテロ資金供与の防止を目的として、特定事業者が特定取引を行うときにおける顧客の本人確認、確認記録や取引記録の作成及び7年間の保存、疑わしい取引の届出等の義務を定めた法律です。身近な例だと、銀行で預金口座の開設、200万円以上の現金取引、10万円以上の振込の際に本人確認書類の提出が求められることなどがこの法律による規制です。
宅地建物取引業者は、この法律の特定事業者であり、「宅地・建物の売買契約の締結又はその代理若しくは媒介」が特定取引として指定されています(犯罪収益移転防止法別表)。 - 正しい。宅地建物取引業者は、その従業者に対し、その業務を適正に実施させるため、必要な教育を行うよう努めなければなりません(宅建業法31条の2)。宅地建物取引士には法定講習が義務付けられていますが、それ以外の従業者にはないため、宅地建物取引業者が主体となり研修を開催したり、又は各種研修に参加させたりすることで従業者に宅建建物に対する専門知識を教育しようとする規定です。
宅地建物取引業者は、その従業者に対し、その業務を適正に実施させるため、必要な教育を行うよう努めなければならない。
「宅地建物取引業者は、その従業者に対し、その業務を適正に実施させるため、必要な教育を行うよう努めなければならない」との規定があり、「宅地建物取引士は、宅地または建物の取引に係る事務に必要な知識及び能力の維持向上に努めなければならない」との規定がある。(H27-35-4) - 正しい。宅地建物取引業者の使用人その他の従業者は、正当な理由がある場合でなければ、宅地建物取引業の業務を補助したことについて知り得た秘密を他に漏らしてはなりません。退職した後も同様です(宅建業法75条の3)。
宅地建物取引業者の使用人その他の従業者は、正当な理由がある場合でなければ、宅地建物取引業の業務を補助したことについて知り得た秘密を他に漏らしてはならない。宅地建物取引業者の使用人その他の従業者でなくなつた後であつても、また同様とする。
宅地建物取引業者の従業者である宅地建物取引士は、本人の同意がある場合を除き、正当な理由がある場合でも、宅地建物取引業の業務を補助したことについて知り得た秘密を他に漏らしてはならない。(H17-32-3)
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