都市計画法(全60問中15問目)

No.15

都市計画法に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
平成30年試験 問16
  1. 田園住居地域内の農地の区域内において、土地の形質の変更を行おうとする者は、一定の場合を除き、市町村長の許可を受けなければならない。
  2. 風致地区内における建築物の建築については、一定の基準に従い、地方公共団体の条例で、都市の風致を維持するため必要な規制をすることができる。
  3. 市街化区域については、少なくとも用途地域を定めるものとし、市街化調整区域については、原則として用途地域を定めないものとする。
  4. 準都市計画区域については、無秩序な市街化を防止し、計画的な市街化を図るため、都市計画に市街化区域と市街化調整区域との区分を定めなければならない。

正解 4

問題難易度
肢17.3%
肢24.5%
肢38.7%
肢479.5%

解説

  1. 正しい。田園住居地域内の農地の区域内において、土地の形質の変更、建築物の建築などの一定行為を行おうとする者は、市町村長の許可を受ける必要があります(都市計画法52条1項)。
    田園住居地域内の農地(耕作の目的に供される土地をいう。第七十四条第一項第一号において同じ。)の区域内において、土地の形質の変更、建築物の建築その他工作物の建設又は土石その他の政令で定める物件の堆積を行おうとする者は、市町村長の許可を受けなければならない。ただし、次に掲げる行為については、この限りでない。
  2. 正しい。風致地区は、都市の風致(自然的な美しさ)を維持するために、建築物の建築や色彩の変更、宅地造成等、埋立て、木竹の伐採等について規制をする地区です。風致地区内における建築物の建築について、地方公共団体は条例で必要な規制をすることができます(都市計画法58条1項)。
    風致地区内における建築物の建築、宅地の造成、木竹の伐採その他の行為については、政令で定める基準に従い、地方公共団体の条例で、都市の風致を維持するため必要な規制をすることができる。
    風致地区内における建築物の建築については、政令で定める基準に従い、地方公共団体の条例で、都市の風致を維持するため必要な規制をすることができる。H21-16-2
    風致地区は、市街地の美観を維持するため定める地区であり、地区内における建築物の建築や宅地の造成、木竹の伐採などの行為については地方公共団体の規則で規制することができる。H14-18-4
  3. 正しい。市街化区域については、少なくとも用途地域を定め、市街化調整区域については、原則として用途地域を定めないものとされています(都市計画法13条1項7号)。
    …。この場合において、市街化区域については、少なくとも用途地域を定めるものとし、市街化調整区域については、原則として用途地域を定めないものとする。
    市街化区域については,都市計画に,少なくとも用途地域を定めるものとされている。R4-15-1
    市街化区域及び区域区分が定められていない都市計画区域については、少なくとも道路、病院及び下水道を定めるものとされている。R2⑫-15-1
    市街化調整区域内においては、都市計画に、市街地開発事業を定めることができないこととされている。R2⑫-15-2
    準都市計画区域においても、用途地域が定められている土地の区域については、市街地開発事業を定めることができる。H26-15-3
    市街化区域については、少なくとも用途地域を定めるものとし、市街化調整区域については、原則として用途地域を定めないものとされている。H22-16-1
    土地区画整理組合が施行する土地区画整理事業は、市街化調整区域内において施行されることはない。H12-21-2
  4. [誤り]。準都市計画区域については、区域区分(市街化区域と市街化調整区域の区分)を定めることはできません(都市計画法8条2項)。
    準都市計画区域については、都市計画に、高度地区を定めることができないこととされている。R2⑫-15-4
    準都市計画区域については、都市計画に準防火地域を定めることができる。H28-16-2
    準都市計画区域について無秩序な市街化を防止し、計画的な市街化を図るため必要があるときは、都市計画に、区域区分を定めることができる。H27-16-2
    準都市計画区域については、都市計画に、高度地区を定めることはできるが、高度利用地区を定めることができないものとされている。H23-16-2
したがって誤っている記述は[4]です。