地価公示法(全14問中6問目)

No.6

地価公示法に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
平成27年試験 問25
  1. 都市計画区域外の区域を公示区域とすることはできない。
  2. 正常な価格とは、土地について、自由な取引が行われるとした場合におけるその取引において通常成立すると認められる価格をいい、この「取引」には住宅地とするための森林の取引も含まれる。
  3. 土地鑑定委員会が標準地の単位面積当たりの正常な価格を判定する際は、二人以上の不動産鑑定士の鑑定評価を求めなければならない。
  4. 土地鑑定委員会が標準地の単位面積当たりの正常な価格を判定したときは、標準地の形状についても公示しなければならない。

正解 1

問題難易度
肢166.4%
肢213.8%
肢310.3%
肢49.5%

解説

  1. [誤り]。公示区域は、都市計画区域その他の土地取引が相当程度見込まれるものとして国土交通省令で定める区域です(地価公示法2条1項)。したがって、都市計画区域外であっても公示区域とすることができます。
    公示区域とは、都市計画法第4条第2項に規定する都市計画区域その他の土地取引が相当程度見込まれるものとして国土交通省令で定める区域のうち、国土利用計画法第12条第1項の規定により指定された規制区域を除いた区域をいう。R4-25-4
    標準地は、都市計画区域外や国土利用計画法の規定により指定された規制区域内からは選定されない。R1-25-2
    土地鑑定委員会が標準地の単位面積当たりの正常な価格を判定する際は、二人以上の不動産鑑定士の鑑定評価を求めなければならない。H27-25-3
    公示区域とは、土地鑑定委員会が都市計画法第4条第2項に規定する都市計画区域内において定める区域である。H23-25-1
    標準地の正常な価格は、土地鑑定委員会が毎年1回、2人以上の不動産鑑定士の鑑定評価を求め、その結果を審査し、必要な調整を行って判定し公示される。H18-29-1
    土地鑑定委員会は、都市計画区域その他の土地取引が相当程度見込まれるものとして国土交通省令で定める区域内の標準地について、毎年1回、一定の基準日における当該標準地の単位面積当たりの正常な価格を判定し、公示する。H15-29-1
    地価公示は、土地鑑定委員会が、毎年1回、2人以上の不動産鑑定士の鑑定評価を求め、その結果を審査し、必要な調整を行って、標準地の正常な価格を判定し、これを公示するものである。H14-29-2
    地価公示は、土地鑑定委員会が、一定の都市計画区域その他の土地取引が相当程度見込まれるものとして国土交通省令で定める区域内の標準地について、毎年1月1日における単位面積当たりの正常な価格を判定し、公示することにより行われる。H12-29-1
  2. 正しい。正常な価格とは、自由な市場において通常成立する価格ですが、農地、採草放牧地又は森林である土地をそのまま利用するために購入する取引は除かれます。森林を住宅地として利用しようとする場合は、上記の例外に該当しないので取引に含まれます(地価公示法2条2項)。
    正常な価格とは、土地について、自由な取引が行われるとした場合におけるその取引(一定の場合を除く。)において通常成立すると認められる価格をいい、当該土地に建物がある場合には、当該建物が存するものとして通常成立すると認められる価格をいう。R4-25-2
    土地鑑定委員会は、その土地に地上権が存する場合であっても、標準地として選定することができる。R2⑫-25-1
    標準地の正常な価格とは、土地について、自由な取引が行われるとした場合におけるその取引(一定の場合を除く。)において通常成立すると認められる価格をいい、当該土地に関して地上権が存する場合は、この権利が存しないものとして通常成立すると認められる価格となる。R1-25-3
    土地の使用収益を制限する権利が存する土地を標準地として選定することはできない。H26-25-2
    地価公示において判定を行う標準地の正常な価格とは、土地について、自由な取引が行われるとした場合において通常成立すると認められる価格をいい、当該土地に、当該土地の使用収益を制限する権利が存する場合には、これらの権利が存するものとして通常成立すると認められる価格をいう。H21-25-3
    標準地の正常な価格とは、土地について、自由な取引が行われるとした場合におけるその取引において通常成立すると認められる価格をいう。H18-29-2
    標準地の正常な価格とは、土地について、自由な取引が行われるとした場合に通常成立すると認められる価格をいい、当該土地に地上権がある場合には、その地上権が存するものとして通常成立すると認められる価格をいう。H14-29-3
  3. 正しい。土地鑑定委員会は、毎年1回、2人以上の不動産鑑定士に標準地の鑑定評価を求め、その結果を審査し、公示しなければなりません(地価公示法2条1項)。
    公示区域とは、都市計画法第4条第2項に規定する都市計画区域その他の土地取引が相当程度見込まれるものとして国土交通省令で定める区域のうち、国土利用計画法第12条第1項の規定により指定された規制区域を除いた区域をいう。R4-25-4
    標準地は、都市計画区域外や国土利用計画法の規定により指定された規制区域内からは選定されない。R1-25-2
    都市計画区域外の区域を公示区域とすることはできない。H27-25-1
    公示区域とは、土地鑑定委員会が都市計画法第4条第2項に規定する都市計画区域内において定める区域である。H23-25-1
    標準地の正常な価格は、土地鑑定委員会が毎年1回、2人以上の不動産鑑定士の鑑定評価を求め、その結果を審査し、必要な調整を行って判定し公示される。H18-29-1
    土地鑑定委員会は、都市計画区域その他の土地取引が相当程度見込まれるものとして国土交通省令で定める区域内の標準地について、毎年1回、一定の基準日における当該標準地の単位面積当たりの正常な価格を判定し、公示する。H15-29-1
    地価公示は、土地鑑定委員会が、毎年1回、2人以上の不動産鑑定士の鑑定評価を求め、その結果を審査し、必要な調整を行って、標準地の正常な価格を判定し、これを公示するものである。H14-29-2
    地価公示は、土地鑑定委員会が、一定の都市計画区域その他の土地取引が相当程度見込まれるものとして国土交通省令で定める区域内の標準地について、毎年1月1日における単位面積当たりの正常な価格を判定し、公示することにより行われる。H12-29-1
  4. 正しい。土地鑑定委員会は、標準地の正常な価格を判定したときは、次に挙げる事項を官報で公示することになっています(地価公示法6条)。標準地の形状は、公示すべき事項となっています。
    1. 標準地の所在の郡、市、区、町村及び字並びに地番
    2. 標準地の単位面積当たりの価格及び価格判定の基準日
    3. 標準地の地積及び形状
    4. 標準地及びその周辺の土地の利用の現況
    5. その他国土交通省令で定める事項
    土地鑑定委員会は、標準地の正常な価格を判定したときは、標準地の単位面積当たりの価格のほか、当該標準地の地積及び形状についても官報で公示しなければならない。R4-25-1
    土地鑑定委員会は、標準地の正常な価格を判定したときは、標準地の単位面積当たりの価格のほか、当該標準地の価格の総額についても官報で公示しなければならない。R2⑫-25-3
    土地鑑定委員会は、標準地の単位面積当たりの価格及び当該標準地の前回の公示価格からの変化率等一定の事項を官報により公示しなければならないとされている。H29-25-1
    土地鑑定委員会は、標準地の価格の総額を官報で公示する必要はない。H26-25-1
    土地鑑定委員会が標準地の単位面積当たりの正常な価格を判定したときは、当該価格については官報で公示する必要があるが、標準地及びその周辺の土地の利用の現況については官報で公示しなくてもよい。H23-25-4
したがって誤っている記述は[1]です。