宅建試験過去問題 令和4年試験 問25
問25
地価公示法に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。- 土地鑑定委員会は、標準地の正常な価格を判定したときは、標準地の単位面積当たりの価格のほか、当該標準地の地積及び形状についても官報で公示しなければならない。
- 正常な価格とは、土地について、自由な取引が行われるとした場合におけるその取引(一定の場合を除く。)において通常成立すると認められる価格をいい、当該土地に建物がある場合には、当該建物が存するものとして通常成立すると認められる価格をいう。
- 公示区域内の土地について鑑定評価を行う場合において、当該土地の正常な価格を求めるときは、公示価格を規準とする必要があり、その際には、当該土地とこれに類似する利用価値を有すると認められる1又は2以上の標準地との位置、地積、環境等の土地の客観的価値に作用する諸要因についての比較を行い、その結果に基づき、当該標準地の公示価格と当該土地の価格との間に均衡を保たせる必要がある。
- 公示区域とは、都市計画法第4条第2項に規定する都市計画区域その他の土地取引が相当程度見込まれるものとして国土交通省令で定める区域のうち、国土利用計画法第12条第1項の規定により指定された規制区域を除いた区域をいう。
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正解 2
問題難易度
肢114.9%
肢254.3%
肢314.9%
肢415.9%
肢254.3%
肢314.9%
肢415.9%
分野
科目:4 - 不動産価格の評定細目:1 - 地価公示法
解説
- 正しい。土地鑑定委員会は、標準地の正常な価格を判定したときは、次に挙げる事項を官報で公示することになっています(地価公示法6条)。単位当たりの面積、地積、形状はいずれも公示すべき事項となっています。
- 標準地の所在の郡、市、区、町村及び字並びに地番
- 標準地の単位面積当たりの価格及び価格判定の基準日
- 標準地の地積及び形状
- 標準地及びその周辺の土地の利用の現況
- その他国土交通省令で定める事項
土地鑑定委員会は、標準地の正常な価格を判定したときは、標準地の単位面積当たりの価格のほか、当該標準地の価格の総額についても官報で公示しなければならない。(R2⑫-25-3)土地鑑定委員会は、標準地の単位面積当たりの価格及び当該標準地の前回の公示価格からの変化率等一定の事項を官報により公示しなければならないとされている。(H29-25-1)土地鑑定委員会が標準地の単位面積当たりの正常な価格を判定したときは、標準地の形状についても公示しなければならない。(H27-25-4)土地鑑定委員会は、標準地の価格の総額を官報で公示する必要はない。(H26-25-1)土地鑑定委員会が標準地の単位面積当たりの正常な価格を判定したときは、当該価格については官報で公示する必要があるが、標準地及びその周辺の土地の利用の現況については官報で公示しなくてもよい。(H23-25-4) - [誤り]。建物や定着物付きの土地を評価する際には、それらが存在しないものとして評価します。
正常な価格とは、何の権利も建物も存在していない更地について、自由な取引が行われたとした場合におけるその取引において通常成立する価格のことをいいます(地価公示法2条2項)。前項の「正常な価格」とは、土地について、自由な取引が行なわれるとした場合におけるその取引(農地、採草放牧地又は森林の取引(農地、採草放牧地及び森林以外のものとするための取引を除く。)を除く。)において通常成立すると認められる価格(当該土地に建物その他の定着物がある場合又は当該土地に関して地上権その他当該土地の使用若しくは収益を制限する権利が存する場合には、これらの定着物又は権利が存しないものとして通常成立すると認められる価格)をいう。
土地鑑定委員会は、その土地に地上権が存する場合であっても、標準地として選定することができる。(R2⑫-25-1)標準地の正常な価格とは、土地について、自由な取引が行われるとした場合におけるその取引(一定の場合を除く。)において通常成立すると認められる価格をいい、当該土地に関して地上権が存する場合は、この権利が存しないものとして通常成立すると認められる価格となる。(R1-25-3)正常な価格とは、土地について、自由な取引が行われるとした場合におけるその取引において通常成立すると認められる価格をいい、この「取引」には住宅地とするための森林の取引も含まれる。(H27-25-2)土地の使用収益を制限する権利が存する土地を標準地として選定することはできない。(H26-25-2)地価公示において判定を行う標準地の正常な価格とは、土地について、自由な取引が行われるとした場合において通常成立すると認められる価格をいい、当該土地に、当該土地の使用収益を制限する権利が存する場合には、これらの権利が存するものとして通常成立すると認められる価格をいう。(H21-25-3)標準地の正常な価格とは、土地について、自由な取引が行われるとした場合におけるその取引において通常成立すると認められる価格をいう。(H18-29-2)標準地の正常な価格とは、土地について、自由な取引が行われるとした場合に通常成立すると認められる価格をいい、当該土地に地上権がある場合には、その地上権が存するものとして通常成立すると認められる価格をいう。(H14-29-3) - 正しい。不動産鑑定士が、公示区域内の土地について正常な価格を求めるときは、公示価格を規準としなければなりません(地価公示法8条)。「公示価格を規準とする」とは、対象土地の価格を求めるに際して、当該対象土地とこれに類似する利用価値を有すると認められる1又は2以上の標準地との位置、地積、環境等の土地の客観的価値に作用する諸要因についての比較を行い、その結果に基づき、当該標準地の公示価格と当該対象土地の価格との間に均衡を保たせることをいいます(地価公示法11条)。
不動産鑑定士は、公示区域内の土地について鑑定評価を行う場合において、当該土地の正常な価格(第二条第二項に規定する正常な価格をいう。)を求めるときは、第六条の規定により公示された標準地の価格(以下「公示価格」という。)を規準としなければならない。
前三条の場合において、公示価格を規準とするとは、対象土地の価格(中略)を求めるに際して、当該対象土地とこれに類似する利用価値を有すると認められる一又は二以上の標準地との位置、地積、環境等の土地の客観的価値に作用する諸要因についての比較を行ない、その結果に基づき、当該標準地の公示価格と当該対象土地の価格との間に均衡を保たせることをいう。
- 正しい。公示区域とは、都市計画法に規定する都市計画区域その他の土地取引が相当程度見込まれるものとして国土交通省令で定める区域です。ただし、国土利用計画法の規制区域は除かれます(地価公示法2条1項)。
都市計画法(昭和四十三年法律第百号)第四条第二項に規定する都市計画区域その他の土地取引が相当程度見込まれるものとして国土交通省令で定める区域(国土利用計画法(昭和四十九年法律第九十二号)第十二条第一項の規定により指定された規制区域を除く。以下「公示区域」という。)
標準地は、都市計画区域外や国土利用計画法の規定により指定された規制区域内からは選定されない。(R1-25-2)都市計画区域外の区域を公示区域とすることはできない。(H27-25-1)土地鑑定委員会が標準地の単位面積当たりの正常な価格を判定する際は、二人以上の不動産鑑定士の鑑定評価を求めなければならない。(H27-25-3)公示区域とは、土地鑑定委員会が都市計画法第4条第2項に規定する都市計画区域内において定める区域である。(H23-25-1)標準地の正常な価格は、土地鑑定委員会が毎年1回、2人以上の不動産鑑定士の鑑定評価を求め、その結果を審査し、必要な調整を行って判定し公示される。(H18-29-1)土地鑑定委員会は、都市計画区域その他の土地取引が相当程度見込まれるものとして国土交通省令で定める区域内の標準地について、毎年1回、一定の基準日における当該標準地の単位面積当たりの正常な価格を判定し、公示する。(H15-29-1)地価公示は、土地鑑定委員会が、毎年1回、2人以上の不動産鑑定士の鑑定評価を求め、その結果を審査し、必要な調整を行って、標準地の正常な価格を判定し、これを公示するものである。(H14-29-2)地価公示は、土地鑑定委員会が、一定の都市計画区域その他の土地取引が相当程度見込まれるものとして国土交通省令で定める区域内の標準地について、毎年1月1日における単位面積当たりの正常な価格を判定し、公示することにより行われる。(H12-29-1)
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