宅地造成等規制法 (全17問中15問目)

No.15

宅地造成等規制法に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。なお、この問における都道府県知事とは、地方自治法に基づく指定都市、中核市及び特例市にあってはその長をいうものとする。
出典:平成17年試験 問24
  1. 国土交通大臣は、都道府県知事の申出に基づき、宅地造成に伴い災害が生ずるおそれの著しい市街地又は市街地となろうとする土地の区域を宅地造成工事規制区域として指定することができる。
  2. 宅地造成工事規制区域内において行われる宅地造成に関する工事は、擁壁、排水施設又は消防の用に供する貯水施設の設置その他宅地造成に伴う災害の発生を防止するため必要な措置が講じられたものでなければならない。
  3. 造成主は、宅地造成等規制法第8条第1項の許可を受けた宅地造成に関する工事を完了した場合、都道府県知事の検査を受けなければならないが、その前に建築物の建築を行おうとする場合、あらかじめ都道府県知事の同意を得なければならない。
  4. 都道府県知事は、宅地造成工事規制区域内の宅地で、宅地造成に伴う災害の防止のため必要な擁壁が設置されていないため、これを放置するときは宅地造成に伴う災害の発生のおそれが著しいものがある場合、一定の限度のもとに当該宅地所有者以外の者に対しても擁壁の設置のための工事を行うことを命ずることができる。

正解 4

解説

  1. 誤り。宅地造成工事規制区域を定めるのは都道府県知事等です。国土交通大臣ではありません(宅地造成等規制法3条1項)。
    都道府県知事(中略)は、この法律の目的を達成するために必要があると認めるときは、関係市町村長(特別区の長を含む。以下同じ。)の意見を聴いて、宅地造成に伴い災害が生ずるおそれが大きい市街地又は市街地となろうとする土地の区域であつて、宅地造成に関する工事について規制を行う必要があるものを、宅地造成工事規制区域として指定することができる。
  2. 誤り。宅地造成に関する工事で一定の技術的水準に従った設置が必要とされるのは、①擁壁、②排水施設、③地滑り抑止ぐい、④グラウンドアンカーその他の土留の4つです(宅地造成等規制法9条1項宅地造成規制法施行令4条)。消防の用に供する貯水施設の設置の場合、災害の発生を防止するため必要な措置が講じられていなくとも足ります。
    宅地造成工事規制区域内において行われる宅地造成に関する工事は、政令(その政令で都道府県の規則に委任した事項に関しては、その規則を含む。)で定める技術的基準に従い、擁壁、排水施設その他の政令で定める施設(以下「擁壁等」という。)の設置その他宅地造成に伴う災害を防止するため必要な措置が講ぜられたものでなければならない。
    法第九条第一項(法第十二条第三項において準用する場合を含む。以下同じ。)の政令で定める施設は、擁壁、排水施設及び地滑り抑止ぐい並びにグラウンドアンカーその他の土留とする。
  3. 誤り。造成主は、許可を受けた宅地造成に関する工事を完了した場合、都道府県知事の検査を受けなければなりません(宅地造成等規制法13条1項)。ただし、検査前の建築についてあらかじめ都道府県知事の同意を得なければならないとする規定はありません。※法では規定されていませんが、市町村の細則によって検査完了前の建築に承認が求められる場合もあります。
    第八条第一項本文の許可を受けた者は、当該許可に係る工事を完了した場合においては、国土交通省令で定めるところにより、その工事が第九条第一項の規定に適合しているかどうかについて、都道府県知事の検査を受けなければならない。
  4. [正しい]。都道府県知事は、宅地造成工事規制区域内の宅地で必要な擁壁が設置されておらず、これを放置するときは、宅地造成に伴う災害の発生のおそれが大きい場合、災害発生防止のために認められる限度において当該宅地所有者以外の者に対しても擁壁の設置等の工事を行うことを命ずることができます。この所有者以外の者には、占有者や管理者などが含まれます(宅地造成等規制法17条1項
    都道府県知事は、宅地造成工事規制区域内の宅地で、宅地造成に伴う災害の防止のため必要な擁壁等が設置されておらず、又は極めて不完全であるために、これを放置するときは、宅地造成に伴う災害の発生のおそれが大きいと認められるものがある場合においては、その災害の防止のため必要であり、かつ、土地の利用状況その他の状況からみて相当であると認められる限度において、当該宅地又は擁壁等の所有者、管理者又は占有者に対して、相当の猶予期限を付けて、擁壁等の設置若しくは改造又は地形若しくは盛土の改良のための工事を行うことを命ずることができる。
したがって正しい記述は[4]です。