建築基準法(全51問中21問目)

No.21

建築基準法に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
平成26年試験 問17
  1. 住宅の地上階における居住のための居室には、採光のための窓その他の開口部を設け、その採光に有効な部分の面積は、その居室の床面積に対して7分の1以上としなければならない。
  2. 建築確認の対象となり得る工事は、建築物の建築、大規模の修繕及び大規模の模様替であり、建築物の移転は対象外である。
  3. 高さ15mの建築物には、周囲の状況によって安全上支障がない場合を除き、有効に避雷設備を設けなければならない。
  4. 準防火地域内において建築物の屋上に看板を設ける場合は、その主要な部分を不燃材料で造り、又は覆わなければならない。

正解 1

問題難易度
肢176.9%
肢23.9%
肢35.0%
肢414.2%

解説

  1. [正しい]。居室に設ける採光を目的とする窓等の開口部の面積は、その居室の床面積に対して5分の1から10分の1まで間で国土交通大臣が定める割合以上にしなければなりません(建築基準法28条1項)。住宅の居住のための居室については、その割合は7分の1と定められています(建築基準法令19条3項(三))。
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    法第二十八条第一項の政令で定める割合は、次の表の上欄に掲げる居室の種類の区分に応じ、それぞれ同表の下欄に掲げる割合とする。ただし、同表の(一)の項から(六)の項までの上欄に掲げる居室のうち、国土交通大臣が定める基準に従い、照明設備の設置、有効な採光方法の確保その他これらに準ずる措置が講じられているものにあつては、それぞれ同表の下欄に掲げる割合から十分の一までの範囲内において国土交通大臣が別に定める割合とする。
    (三)住宅の居住のための居室 七分の一
  2. 誤り。建築確認は、一定の建築、大規模の修繕、大規模の模様替を使用とする際に必要となります(建築基準法6条1項)。建築基準法における建築には、新築のほか、増築、改築、移転も含まれるため、移転も建築確認の対象となります(建築基準法2条13号)。
    建築主は、第一号から第三号までに掲げる建築物を建築しようとする場合(中略)、これらの建築物の大規模の修繕若しくは大規模の模様替をしようとする場合又は第四号に掲げる建築物を建築しようとする場合においては、当該工事に着手する前に、その計画が建築基準関係規定(中略)に適合するものであることについて、確認の申請書を提出して建築主事の確認を受け、確認済証の交付を受けなければならない。…
    建築 建築物を新築し、増築し、改築し、又は移転することをいう。
  3. 誤り。避雷設備は高さ20mを超える建築物にのみ必要です(建築基準法33条)。本肢の建築物は高さ15mですので設置は不要です。
    高さ二十メートルをこえる建築物には、有効に避雷設備を設けなければならない。ただし、周囲の状況によつて安全上支障がない場合においては、この限りでない。
  4. 誤り。本肢は防火地域内の規制についての説明です(建築基準法66条)。準防火地域についてはこのような定めはありません。
    防火地域内にある看板、広告塔、装飾塔その他これらに類する工作物で、建築物の屋上に設けるもの又は高さ三メートルをこえるものは、その主要な部分を不燃材料で造り、又はおおわなければならない。
したがって正しい記述は[1]です。