令和元年試験  問11 肢3について  定期借地権について

★☆さん
(No.1)
令和元年試験  問11 肢3について、解説に不足があるように思えるのですがいかがでしょうか。


本問において、定期借地権についての問と解説が下記の通りとなっております。
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賃貸借契約が居住の用に供する建物の所有を目的とする場合、ケース①では契約の更新がないことを書面で定めればその特約は有効であるが、ケース②では契約の更新がないことを書面で定めても無効であり、期間は30年となる。

解説
[正しい]。居住用建物の所有を目的として事業用定期借地権等を設定することはできないので、更新がないことを定める方法は一般定期借地権に限られます。一般定期借地権の存続期間は50年以上なので、ケース①はそのまま50年となります。一方、ケース②は50年未満なので更新のない定めは無効となり、普通借地権の最短期間である30年となります(借地借家法22条1項)。
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ケース①の解説については問題ないと思います。
他方、ケース②の解説については、普通借地権に限って解説されていますが、本ケースにおいては、建物譲渡特約付借地権を用いることも可能ではないでしょうか。
理由としては次の通り考えております。
・普通借地権も建物譲渡特約付借地権も存続期間が30年以上であり正解肢として矛盾しないこと
・建物譲渡特約付借地権であっても専ら居住の用に用いることは可能であること
・建物買取請求権の排除について問題文や肢で触れていないため建物譲渡特約付借地権を排除する理由がないこと
2024.10.13 00:26
たかしさん
(No.2)
普通借地権も建物譲渡特約付借地権も法的にはどちらも書面が必要ない諾成契約です。
しかし期間が非常に長いです、30年も後のことは誰にもわからないので、あらかじめ売買契約書を交わしてそこに記載しておくことが望ましく、所有権移転や所有権移転請求権、もしくは建物譲渡の仮登記も必要です。
仮登記を行うことにより30年後にうやむやになるリスクを避けられます。

この仮登記がない場合は30年後のことは分かりませんという、いわゆる普通借地権になります。
建物譲渡特約を確約するためには建物譲渡の仮登記をしておくのが望ましいという事でして、建物譲渡特約付借地権というのは普通借地権に特約を付しただけの事であり同じ分類の諾成契約だということです。
あえて解説文を補足して長くすると混乱する方が多数出るので端折っているのでしょう。
2024.10.13 05:12
ヤスさん
(No.3)
★☆さんがどういう意図で建物譲渡特約付借地権の検討を出されているのか、正直真意をわかりかねているんですが、もしかしてこうなのかなと思うところを書いておきます。

建物譲渡特約付借地権って、それ自体が特別の借地権ではありません。
普通借地権か定期借地権をベースに構成されるものです。つまり、中身は普通借地権か一般定期借地権か、23条1項の事業用定期借地権なんです。
その普通借地権か定期借地権をベースにして、30年以上経過後に、借地権を消滅させるために建物を譲渡する特約を取り決めておくものでしかありません。

では、今回普通借地権、一般定期借地権、事業用定期借地権のどれに該当するか検討しているのがこの問題の解説です。
まず事業用は無理ですよね?用途が違いますから。
じゃあ、一般定期借地権はどうか?これは最低50年以上なんで無理です。
じゃあ残った普通借地権で行くしかない。でも普通借地権だと最低30年だし、更新しない特約は無効になると言う結論になります。
2024.10.13 05:41
★☆さん
(No.4)
>>たかしさん

ご解説ありがとうございます。

>>建物譲渡特約付借地権というのは普通借地権に特約を付しただけの事であり

そうなんですね!私のテキストでは、建物譲渡特約付借地権は「一般定借、事業用定借と並んで3つの定借のうちの1つ」として記載されていました。
そのため、「普通借地権だけじゃなく定借の一つである建物譲渡付も使ってもいいじゃん!最短期間30年だし」と思ったという経緯です。
建物譲渡付も普通借地の一種なのであれば、あえて書かなくても良いということで理解しました!


>>ヤスさん

ありがとうございます。

ヤスさんからも同様のご指摘をいただいたと理解しております。
(ただ、普通借地に限らず、一般or事業用定借のバリエーションケースとしても建物譲渡付にできる旨教えてくださっている)


建物譲渡特約付借地権を、完全に独立した定借の一類型と理解してしまっていたのですが、理解が深まりました。

大変勉強になりました。
2024.10.13 13:27
宅KEN受かりたいさん
(No.5)
私の使っているテキスト(みんほし2024年度版)でも同じ様に3つ目の定期借地として表現してありました。
これで、実は独立した借地権じゃないっていうのはあまりにも初心者にやさしくない書き方ですね・・・

ちなみに
国土交通省のホームページでも「建設産業・不動産業:定期借地権の解説」でググると多分一発で出ます。
3つの定期借地権と普通借地権みたいな表記になっているけど、よくよく読んでみると買えない場合も有るし住み続けられるかもしれないから他と併用しろみたいな記述になっているようにも読めました。
こういうものだと思って理解していくしか無いのですね
2024.10.13 13:57
★☆さん
(No.6)
>>宅KEN受かりたいさん
テキストだけではわからないことも多いので、掲示板はありがたいですね!!
2024.10.13 15:11
ヤンガスさん
(No.7)
無料で提供してくださるサイトにそこまでもとめるかねぇ?
2024.10.14 06:48
★☆さん
(No.8)
>>ヤンガスさん
無料で利用されてるんですね!
有料会員になるとかなり便利ですので、ぜひ有料会員になってみてください!
2024.10.14 22:21

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