平成27年問4 肢4の農地の時効取得について

わたわたさん
(No.1)
問題の解説にある、工作目的で賃貸借契約を継続して20年以上賃借した場合に賃借権を農地法の許可なしに取得できると解説があります。そもそも、賃借権とは、賃貸借契約を交わすことによって、借主が契約を交わした物件や土地などを使用したり収益を得たりできる権利をのことをいうと思いますが、ようするに、賃貸借契約時点で賃借権を取得している気がします。てっきり所有権を取得するのかと思いました。なぜ賃借権の取得なのか、わかりやすく解説していただきたいです。
2023.09.13 19:52
こじろさん
(No.2)
おつかれさまです

⋗賃貸借契約時点で賃借権を取得している気がします

通常はおっしゃる通りなのですが、設問の場合、農地法の許可がないと賃貸契約ができません
つまり、無権限者から借りている状態と考えてください
Aさんが本当の土地所有者なのにBさんを所有者と信じてBさんと賃貸契約をしている状態です
こうした状況のときに、賃借の意思に基づくことが客観的に表現されている(賃借料を払い続けている)場合は、賃借権の時効取得が認められます(最判昭43.10.8)

⋗てっきり所有権を取得するのかと思いました

ここはよくひっかけ問題になるので気をつけてほしいのですが、賃借権は何百年たっても所有権にはなりません
あくまで「この土地自分のものだ」と信じ込んで、平穏公然と占有を続けた場合に所有権を時効取得できます
「借りてる」という意思がある時点で所有権にはなりません

正直、この肢はかなり難易度が高いと思います
この知識を知っているかより、正解肢を見つけ出すことを要求している設問かと思われますので、あまり気にされなくていいかと思いますよ

頑張ってください!
2023.09.13 21:04
管理人
(No.3)
農地法の許可がない権利移動の契約は効力を生じない(農地法3条⑥)ので、契約は有効ですが効力が生じていません。つまり、借主は賃借権を取得できておらず、無権限で農地を使用していることになります。しかし、時効が成立すれば賃借権を取得することができます。

取得できるのが所有権か賃借権かの違いについては、こじろさんのご高説のとおりです。
2023.09.14 17:34
こじろさん
(No.4)
⋗わたわたさま

おつかれさまです
管理人さまのご説明のほうを参考になさってください!

⋗管理人様
ご指摘ありがとうございます!m(_ _)m
2023.09.16 11:49

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