消磁時効で消滅するのは「債権or債務」
gtr7020さん
(No.1)
①主債務者が時効援用したら、保証人も債務を免れる。
→「主債務者の債務」は消滅（「債権者の債権」は存続）
→付従性により「保証人の債務」も消滅（よって「債権者の債権」も消滅）
②主債務者が債務承認しても、保証人は時効援用できる。
→「主債権者の債務」は存続（「債権者の債権」は存続）
→「保証人の債務」は消滅（「債権者の債権」は存続）
①②とも上記の考え方で正しいでしょうか。
特に②が上手に理解できず、下記③のようにも考えてしまいます。
③主債務者が債務承認しても、保証人は時効援用できる。しかし結果的に債権者の債務も消滅する。
→「主債権者の債務」は存続（「債権者の債権」は存続）
→「保証人の債務」は消滅（「債権者の債権」は消滅）
→「主債権者の債務」も消滅
たぶん、消磁時効で消滅するのは「債権」なのか「債務」なのかが
理解できていないからだと思うのですが、誰かご教授いただけませんか。
2022.10.14 15:51
こっけいさん
(No.2)
使い分けが面倒なので、簡単のため債務で統一します。
僕が以前調べた結果なのですが、
・主債務者が時効援用できるのは「主債務」に関して
・保証人が時効援用できるのは「主債務」と「保証債務」に関して
とのことです。
ややこしいですが、主債務者が抱える債務は当然主債務のみであるから主債務が時効にかかれば援用して主債務を消滅させられる。保証人が抱える債務は保証債務であり、「主債務の時効の援用により、保証債務の付従性より保証債務が消滅」と「保証債務そのものが時効にかかる場合はこれの援用により保証債務が消滅」となります。
これだけだとまだ難しいかと思いますので例示します。
・主債務者が主債務の時効援用をした
このとき主債務は消滅し、保証債務も付従性により消滅。主債務者と保証人の両方が債務から解放。
・主債務者が主債務の時効援用をする前に保証人が時効援用をした
保証人ができる時効援用は、主債務と保証債務の両方です。どちらを援用しても保証人は債務から解放されます。ただし時効は相対効のため、主債務者は主債務の時効援用をするまで債務を免れません。
・主債務者が主債務の時効期間経過後に主債務を承認した
相対効のため、保証人は主債務と保証債務の両方に時効援用可能です。このとき、保証人が先に保証債務を承認した後に主債務の時効援用をすること、またその逆が可能です。なぜかと言うと、主債務と保証債務は債務としては別個独立だからです。
但し、「主債務者が主債務の承認をしたことを、保証人が知りながら保証債務を承認した時」だけは、判例から、保証人は保証債務と主債務の両方とも時効援用が不可能になります。
・主債務者が時効期間経過中に債務を承認した
主債務の時効が更新されて、主債務者も保証人も時効が更新されます。
他にも組み合わせパターンがあったと思います。調べると出てきますが、いま書いただけでもここまで深く問われるかは分からないので、混乱するようならあまり深く考えないようにするのが良いかと思います。
ちなみにご質問3番のパターンでは、それぞれ時効は相対効ですので、保証人は時効援用が可能ですが主債務者の債務は無くなりません。あくまで保証人が履行すべき債務を免れるだけです。
2022.10.14 16:42
こっけいさん
(No.3)
連帯等がない限り、債権の消滅は債務の消滅であり、債務の消滅はざっくりと債権の消滅です。債権と債務は通常1対1の関係です。
2022.10.14 17:00
gtr7020さん
(No.4)
「主債務」の下に「保証債務」がリンクしていると理解しました。
「債務＝債権」の前提で、試験対策としては下記のロジックで臨みたいと思います。
ありがとうございました。
主債務者の時効援用前は
保証人が時効援用した場合は「保証債務が消滅」する。
主債務者の時効援用後は、
「主債務が消滅」するので、リンクする「保証債務も付従性により消滅」する。
主債務者の債務承認後は、
「主債務は時効更新」するが、保証債務に付従性は及ばないため時効更新はされず、
保証人が時効援用することにより「保証債務は消滅」する。
2022.10.14 17:46
gtr7020さん
(No.5)
2022.10.14 17:47
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