補助開始の審判について

タクゾウさん
(No.1)
平成20年試験 問1 肢3より、
精神上の障害により事理を弁識する能力が不十分である者につき、四親等内の親族から補助開始の審判の請求があった場合、家庭裁判所はその事実が認められるときは、本人の同意がないときであっても同審判をすることができる。答え:×
→理由:補助開始の審判の請求は、につき、本人、配偶者、四親等内の親族、未成年後見人、未成年後見監督人、補助人、補助監督人又は検察官が請求することができますが、補助開始は本人の行動を制限するものであるため、本人以外からの請求である場合は本人の同意が要件とされています(民法15条2項)
...ですが、
そもそも、成年被後見人は同意権を有していない為、
成年後見人の場合、補助開始の審判は本人の同意不要ではないのですか?
教えてください。
2022.06.06 00:02
まるさん
(No.2)
なぜ被補助人になること(=補助開始の審判)ついての肢なのに成年被後見人の話が出てくるのですか?
2022.06.06 01:12
いもいもさん
(No.3)
>成年後見人の場合、補助開始の審判は本人の同意不要ではないのですか?

成年後見人とは補助開始の審判を申し立ててなるものなので、
成年後見人になる前の段階の話しなので同意権はもっています。
2022.06.06 23:53
ヤスさん
(No.4)
質問の趣旨を察するに、こういうことが聞きたいのではないでしょうか?
補助開始の審判申立人に「後見人」が含まれているので、今現在、成年被後見人となっている人の件で補助開始の審判を申し立てる可能性もある。その場合、本人以外(この場合だと成年被後見人となっている人以外)からの申立に、本人(成年被後見人)から同意もらうのは、おかしくないか?
判断能力ないから成年被後見人と認定されているのに、その人から同意もらうことに意味あるの?って事を聞きたいのかなと思います。

結論から申し上げます。同意をもらう必要あります。

確かに、症状が回復して成年被後見人レベルから被補助人レベルになる可能性は限りなく低いです。しかし0ではありません。そういう場合も想定して、民法は補助開始の審判申立人に「後見人」も入れています。後は未成年後見人の場合も想定しているのですが、ここではいったん考えないでおきます。

裁判所の運用では後見・保佐・補助を以下のように判断しています。

後見→支援を受けても契約等の意味・内容を自ら理解し判断することができない
保佐→日常生活は問題ないが、支援を受けなければ契約等の意味・内容を自ら理解し判断することができない
補助→支援を受けなければ契約等の意味、内容を理解し判断することが難しい

これを受けてサポートの態勢も変わります
後見→本人が判断できないので、代理権を成年後見人に与えます。同意をしてもちゃんと行動しない可能性が極めて高いので後見人に同意権を与えても意味がないので同意権はない
保佐→基本、重要な法律行為についてサポートする(保佐人に同意権を与える)。場合によっては保佐人に代理権を与えるサポートをする
補助→基本は本人にやらせるが、不安な場合にサポートする。(重要な法律行為の一部について補助人に同意権を与えたり、一部の行為について代理権を与えるサポート)

後見が一番ガチガチなサポートで、次に保佐、そして補助とだんだんとサポート内容に自由度が増していきます。
ちなみに保佐開始の審判申立には、本人の同意は求められていません。いませんが1つ注意が必要です。保佐は、基本の仕事に重要な法律行為の同意を与える、わかりやすく言うと重要な法律行為は保佐人がチェックしてねと言う事です。それ以外に代理権を与えることもできます。要するに代理権もつけるカスタマイズもできると言う事です。この代理権をつけるカスタマイズには本人の同意が求められています。

次に補助を考えます。
補助の場合は定型の仕事は決まっていません。重要な法律行為の一部だけに同意権を与えるでも良いし、一部の行為に代理権を与えるだけのサポートでも良いんです。言わば人によってサポートが違うんです。そういう意味で本人が選ぶ自由度が高いんです。補助人の仕事内容が決まっていないから、本人が望んだ仕事だけやってもらうんです。だから補助開始の審判には「本人の同意」が必要なんです。

成年被後見人の症状が回復して被補助人レベルまで判断能力が回復したら、ガチガチのサポートから少しずつ本人にやらせる方が良いですよね?
この場合、正規のルートだとまずは後見開始審判を取り消して、改めて補助開始の審判を申し立てる方法も考えられます。しかし、補助開始の審判申立をして、後見の方は職権で取り消してもらった方が手間も少なくて済みます。
これがスレ主さんが質問されたであろう後見→補助への変更です。
しかし、補助になると言う事は、今までガチガチのサポートだったのから、自分で望んだサポート内容に変えるという事です。このままガチガチのサポートで良いと言っている人に無理やり押し付ける訳にはいきませんよね?
だから「本人の同意」が必要なんです。
2022.06.09 01:28
キリさん
(No.5)
この投稿は投稿者により削除されました。(2022.06.09 07:34)
2022.06.09 07:34
キリさん
(No.6)
結論に変わりはありませんが、スレ主さんが勘違いしておられるようなので、蛇足かもしれませんが補足させていただきます。

スレ主さんは
>>そもそも、成年被後見人は同意権を有していない為、
とありますが、ここの認識が誤りです。

成年被後見人は原則として”法律行為を取り消すことができる”のであって、”同意権がない”という意味ではありません。
同意権を有していないのはあくまで”成年後見人”です。
その理由として、「成年後見人が同意した法律行為であっても、その同意通りに被後見人が法律行為ができるとは考えられない」からというのが立法趣旨です。
2022.06.09 07:35

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