建物の抵当権と土地の抵当権

ロックさん
(No.1)
甲土地上の建物が火災によって焼失してしまったが、当該建物に火災保険が付されていた場合、Bは、甲土地の抵当権に基づき、この火災保険契約に基づく損害保険金を請求することができる。”

[誤り]。抵当権には物上代位性があるので、抵当権の目的物が譲渡され若しくは滅失し、売買代金、賠償請求権及び損害保険金等に姿を変えた場合、抵当権の効力はそれらの請求権に及びます(民法372条)。しかし、土地に設定された抵当権の効力は建物に及びません。また同様に、建物に設定された抵当権の効力も土地には及びません(民法370条)。
よって、Bは、甲土地の抵当権に基づき、建物に対する損害保険金を請求することはできません。
                                平成28年試験  問4

“賃借地上の建物が抵当権の目的となっているときは、一定の場合を除き、敷地の賃借権にも抵当権の効力が及ぶ。”

正しい。競売によって借地上の建物を取得したものの、土地の利用を拒否されては意味がありません。
判例(最判昭40.5.4)においても「土地賃借人が当該土地上に所有する建物について抵当権を設定した場合には、原則として、右抵当権の効力は当該土地の賃借権に及び…(以下省略))」と判断しています。
また、関連して民法370条も参照してください。
                                平成27年試験  問6

上記では土地のみか建物のみの抵当権はそれぞれに効果がなく、
下記では効果がある
と読めるのですが、
賃借権の場合は効果が及ぶ、ということなのでしょうか。
2021.07.18 21:11
さん
(No.2)
民法第370条では、「抵当権は、抵当地の上に存する建物を除き、その目的である不動産に付加して一体となっている物に及ぶ。」とされています。前半部分によれば、抵当権の設定された土地上の建物には効力は及びません。
そのため平成28年問4の場合は、土地に抵当権が設定されていますので、物上代位できないとなります。
ただし、後半部分によれば、不動産に付加して一体となっているもの(付合物、従物、果実、従たる権利)に効力が及ぶとなっています。
平成27年問6については、賃借地上の建物に抵当権が設定されているため、従たる権利(土地賃借権や地上権)が存在します。
ですので、敷地に及んでいるのではなく、敷地の賃借権に及んでいることになるのだと思います。
2021.07.18 23:05
ロックさん
(No.3)
損害賠償請求権は付合物、従物、果実、従たる権利には当たらないという考え方でよいのでしょうか。
2021.07.21 17:43
管理人
(No.4)
土地の抵当権の効力は建物に及びません。当該損害保険金請求権は建物の価値が姿を変えたものですから、やはり効力は及びません。
2021.07.21 18:40
ロックさん
(No.5)
よくやくわかりました。
同じ債権でも賃借権は賃借権として独立しているため付加物となり、当該損害保険金請求権は家その物と捉えるために付加物とはならず抵当権の効果は及ばないということですね。
回答ありがとうございました。
2021.07.21 19:57

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