宅建H28の問6

コロスケさん
(No.1)
解説サイトを複数見ていると
問題文の選択肢の1
Bが甲土地がCの所有・・・損害賠償を請求することができる。
という表現と、

・・・損害賠償を請求することができない。
という表現の両方が見られました。


解説を読んでも
Aに帰責事由があるので請求できる。とされていたり
契約解除はできるが請求はできない。とされていたりしました。

手元の参考書は請求できないという表記になっているのですがどのように判断したら良いのでしょうか。
2020.07.29 01:37
管理人
(No.2)
買主悪意の場合に契約不適合責任が追及できるか否かについては、意見が分かれるところですね。これについては確定判決が出るまでとわからないというところが実際だと考えております。

本サイトとしましては、

それなりに信頼のおける情報ソースとして、土地総合研究所の公開資料「民法改正と不動産実務」内の、

「改正後は、買主が悪意の場合についても売主は義務を負うことになります。」

「…雨漏りであるのだから200万引きますということを特約で書く。そうすれば問題ない。問題になるのはかっこ書きの所ですけれども、居住目的で取引されたならば雨漏りがないのは当然なので、さすがに雨漏りがあれば契約不適合なのでしょうね。その場合、現行であれば、買主が悪意であれば、隠れた瑕疵の要件から外れますから、売主は責任は免れるのですけれども、改正後は売主の責任になります。もちろん、裁判をやってみないと分からないところはありますけれども、おそらく改正法をそのまま解釈すればここが変わってくる所です。」

という記述や、全日不動産協会港支部 流通推進委員会が公開している弁護士さん記述の「いまさら聞けない民法大改正の話」の中の、

「Q4 改正前の「隠れた」瑕疵であること(買主の善意無過失)の要件がなくなり、改正後は買主が不具合について悪意または有過失の場合でも契約不適合責任を問えるのか
A
理論上は責任を問うことが可能といえるが、現実的には買主が不具合について悪意または有過失の場合、当該不具合を織り込んで売買代金が決定されている(契約内容に含まれている)と判断される可能性があることに注意」

という記述を踏まえて、原則として買主悪意であっても契約不適合責任を追及できる(ことがある)という立場をとっております。私自身、確証バイアスに陥っている可能性がありますので認識の違い等ございましたらご指摘いただくと大変助かります。

土地総合研究所の公開資料「民法改正と不動産実務」
http://www.lij.jp/html/jli/jli_2015/2015autumn_p147.pdf

全日不動産協会港支部 流通推進委員会
http://tokyo.zennichi.or.jp/minato/wp-content/uploads/2020/02/200213-%E3%80%8C%E3%81%84%E3%81%BE%E3%81%95%E3%82%89%E8%81%9E%E3%81%91%E3%81%AA%E3%81%84%E6%B0%91%E6%B3%95%E5%A4%A7%E6%94%B9%E6%AD%A3%E3%80%8D%E3%80%90%E6%9C%80%E7%B5%82%E7%89%88%E3%80%91.pdf
2020.07.29 18:02
コロスケさん
(No.3)
回答、解説をいただきありがとうございます。
民法415条より照らし合わせた場合と
民法561条を当てはめた場合があるみたいです。
契約不適合責任が追及できるかと考えたら415条での解釈なのかなと思いました。

415では債務不履行となり、善悪関係なく買主Bは請求権を得られて、売主Aは帰責事由があるという判断

561では他人物売買となり、善悪によってBは請求権を得られる、得られないが分かれる
契約の解除は善悪関係なくできるという判断

になるみたいでした。


【改正法】 (債務不履行による損害賠償) 第415条  債務者がその債務の本旨に従った履行をしないとき又は債務の履行が不能であるときは,債権者は,これによって生じた損害の賠償を請求することができる。ただし,その債務の不履行が契約その他の債務の発生原因及び取引上の社会通念に照らして債務者の責めに帰することができない事由によるものであるときは,この限りでない。 ② 前項の規定により損害賠償の請求をすることができる場合において,債権者は,次に掲げるときは,債務の履行に代わる損害賠償の請求をすることができる。 一 債務の履行が不能二 債務者がその債務の履行を拒絶三 債務が契約によって生じたものである場合において,その


改正後民法】
(他人の権利の売買における売主の義務)
第561条
  他人の権利(権利の一部が他人に属する場合におけるその権利の一部を含む。)を売買の目的としたときは、売主は、その権利を取得して買主に移転する義務を負う。
2020.07.30 08:31

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