宅建試験過去問題 平成18年試験 問26(改題)

問26

住宅借入金等を有する場合の所得税額の特別控除(以下この問において「住宅ローン控除」という。)に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
  1. 令和6年中に居住用家屋を居住の用に供した場合において、その前年において居住用財産の買換え等の場合の譲渡損失の損益通算の適用を受けているときであっても、令和6年分以後の所得税について住宅ローン控除の適用を受けることができる。
  2. 令和6年中に居住用家屋を居住の用に供した場合において、その前年において居住用財産を譲渡した場合の3,000万円特別控除の適用を受けているときであっても、令和6年分以後の所得税について住宅ローン控除の適用を受けることができる。
  3. 令和6年中に居住用家屋の敷地の用に供するための土地を取得し、居住用家屋を建築した場合において、同年中に居住の用に供しなかったときは、令和6年分の所得税から住宅ローン控除の適用を受けることができない。
  4. 令和6年中に居住用家屋の取得契約をし居住の用に供した場合において、住宅ローン控除の適用を受けようとする者のその年分の合計所得金額が2,000万円を超えるときは、その超える年分の所得税について住宅ローン控除の適用を受けることはできない。

正解 2

問題難易度
肢118.2%
肢239.7%
肢321.9%
肢420.2%

解説

  1. 正しい。「居住用財産の買換え等の場合の譲渡損失の損益通算」とは、マイホームを売り、住宅ローンを組んで新しいマイホームに買い換えた場合に、前に住んでいた住宅の売却で生じた譲渡損失を他の所得から控除でき、さらに損失が控除しきれなかった分を翌年以後3年以内に繰り越して控除することができる特例です。
    前年において本特例の適用を受けていた場合でも、住宅ローン控除の適用を受けることができます(措置法41条20項)。住宅ローン控除と併用できないのは、3,000万円特別控除、軽減税率の特例、買換えの譲渡益の課税繰延の特例等です。
    令和6年中に居住用家屋を居住の用に供した場合において、その前年において居住用財産を譲渡した場合の3,000万円特別控除の適用を受けているときであっても、令和6年分以後の所得税について住宅ローン控除の適用を受けることができる。H18-26-2
  2. [誤り]。居住の用に供した日の属する年の前年分・前々年分の所得税について3,000万円特別控除の適用を受けている場合、住宅ローン控除を受けることはできません(措置法41条20項)。
    令和6年中に居住用家屋を居住の用に供した場合において、その前年において居住用財産の買換え等の場合の譲渡損失の損益通算の適用を受けているときであっても、令和6年分以後の所得税について住宅ローン控除の適用を受けることができる。H18-26-1
  3. 正しい。住宅ローン控除の適用を受けるには、居住用建物の取得から6カ月以内に入居し、適用を受けようとする年の12月31日までに引き続き居住していることが要件となります(措置法41条1項)。よって、同年中に居住の用に供しなかったときは、令和6年度分の所得税から税額控除を受けることはできません。
    令和5年中に居住用家屋の敷地の用に供するための土地を取得した場合において、令和6年中に居住用家屋を新築して居住の用に供したときは、令和5年分の所得税について住宅ローン控除の適用を受けることができる。R6-23-3
    令和6年中に居住用家屋の取得契約をし居住の用に供した場合において、住宅ローン控除の適用を受けようとする者のその年分の合計所得金額が2,000万円を超えるときは、その超える年分の所得税について住宅ローン控除の適用を受けることはできない。H18-26-4
  4. 正しい。住宅ローン控除の適用を受けるには、適用を受けようとする者のその年の合計所得金額が2,000万円以下であることが要件となります(措置法41条1項)。したがって、2,000万円を超える年については住宅ローン控除の適用を受けることはできません。
    令和5年中に居住用家屋の敷地の用に供するための土地を取得した場合において、令和6年中に居住用家屋を新築して居住の用に供したときは、令和5年分の所得税について住宅ローン控除の適用を受けることができる。R6-23-3
    令和6年中に居住用家屋の敷地の用に供するための土地を取得し、居住用家屋を建築した場合において、同年中に居住の用に供しなかったときは、令和6年分の所得税から住宅ローン控除の適用を受けることができない。H18-26-3
したがって誤っている記述は[2]です。