35条書面(全64問中64問目)

No.64

宅地建物取引業者が、宅地建物取引業法第35条に規定する重要事項について説明をする場合に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
平成12年試験 問39
  1. 建物の貸借の媒介において、当該貸借が借地借家法第38条第1項の定期建物賃貸借である場合は、貸主がその内容を書面で説明したときでも、定期建物賃貸借である旨を借主に説明しなければならない。
  2. 建物の売買の媒介において、売主が当該建物の種類又は品質に関して契約の内容に適合しない場合におけるその不適合を担保すべき責任を負わない旨の定めをする場合は、その内容について買主に説明しなければならない。
  3. 建物の貸借の媒介において、借賃以外の金銭の授受に関する定めがあるときは、その額及びその目的のほか、当該金銭の授受の時期についても借主に説明しなければならない。
  4. 建物の売買の媒介において、買主が天災その他不可抗力による損害を負担する旨の定めをする場合は、その内容について買主に説明しなければならない。

正解 1

問題難易度
肢152.5%
肢215.2%
肢318.0%
肢414.3%

解説

  1. [正しい]。定期建物賃貸借である場合は、貸主から借主に対して契約の更新がなく、期間満了でする旨を記載した書面が交付され、説明が行われます。重要事項説明でも定期建物賃貸借である旨の説明が要りますが、これは上記の貸主からの説明とは別に、宅地建物取引業者から借主に行わなくてはなりません(宅建業法規則16条の4の3第9号)。
    宅地の貸借の媒介を行う場合、当該宅地について借地借家法第22条に規定する定期借地権を設定しようとするときは、その旨を説明しなければならない。H27-32-2
    宅地の貸借の媒介において、借地借家法第22条で定める定期借地権を設定しようとするときは、その旨を説明しなければならない。H17-37-4
  2. 誤り。契約不適合を担保すべき責任について35条書面の記載事項となるのは、当該責任の履行に関して保証保険契約の締結等の措置を講じるかどうか、その措置を講じる場合にはその措置の概要に限られます(宅建業法35条1項13号)。担保責任を負わない旨は37条書面には記載しなければなりませんが、重要事項説明の対象ではありません。よって、記述は誤りです。
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    建物の売買において、その建物の種類又は品質に関して契約の内容に適合しない場合におけるその不適合を担保すべき責任の履行に関し保証保険契約の締結などの措置を講ずるかどうか、また、講ずる場合はその措置の概要を説明しなければならない。R3⑫-44-ウ
    建物の売買においては、その建物が種類又は品質に関して契約の内容に適合しない場合におけるその不適合を担保すべき責任の履行に関し保証保険契約の締結などの措置を講ずるかどうか、また、講ずる場合はその概要を重要事項説明書に記載しなければならない。H30-35-3
    自ら売主となる新築住宅の売買において、重要事項の説明の時点で当該建物が種類又は品質に関して契約の内容に適合しない場合におけるその不適合を担保すべき責任の履行に関する責任保険の契約を締結する予定であることは説明したが、当該責任保険の概要については説明しなかった。H22-36-2
    宅地の売買の媒介において、当該宅地が種類又は品質に関して契約の内容に適合しない場合におけるその不適合を担保すべき責任の履行に関し保証保険契約の締結等の措置を講じないときは、その旨を買主に説明しなくてもよい。H19-35-4
  3. 誤り。代金や借賃以外に授受される金銭の額とその授受の目的は重要事項説明の対象です。しかし、その授受の時期については説明不要です。なお、37条書面にはその金額・授受の目的に加え、授受の時期も記載する必要があります。
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  4. 誤り。天災その他不可抗力による損害を負担する旨の定めは、37条書面の記載事項ですが、重要事項説明の対象にはなっていません。よって、記述は誤りです。
したがって正しい記述は[1]です。