2001年問4 肢④の意味が分かりません

ぷりんさん
(No.1)
債権者C 債務者A.Bの連帯債務において「BはAの負担分の履行を拒むことができる」の意味が分かりません。
2022.08.31 16:51
こっけいさん
(No.2)
ぷりん様

連帯債務においては、問の2000万円(連帯債務者A+B)を例にすると、

前提として
・債務額だけを見ると、ABそれぞれ1000万円ずつ負担すれば負担は均等になる
・ただし連帯債務のため、何よりまず2000万円は債権者Cに払わないといけない
・よって債権者からの片方への(例えばBへの)2000万円全額請求が認められて、それにより全額弁済した方の連帯債務者(B)は払ってない方の連帯債務者(A)に「お前の負担分も払ってやったんだから、代わりに払った分返せ」と1000万円が求償できる

ここで、Aが債権者でCが債務者となる債権額1000万円の債権があると、問の債務では
・AはCに「債権総額2000万円(但し頭割りの負担額は1000万円)の連帯債務①」を持ち、CはAに「債権総額1000万円の債務②」を持つ
・Aは②の債権と①の債務とが相殺適状であれば相殺することができ、相殺した場合②は消滅して「①の債務(Aの負担分1000万円は相殺したが残りBの負担分1000万円分の連帯債務がABにある)」が残る
ここまで前提です。

問の選択肢のようにAが相殺をしなかった場合、「Aは相殺により1000万円分の債務を履行できるにもかかわらずそれをしていないし1000万円も払ってない」という状況になります。
Aが相殺できるのにそれをしないままBがAの負担分まで全部払わないといけないのは酷ですので、
【Bは「連帯債務だけどAの分は相殺できるじゃないか、その分まで負担する必要は無いだろ」とBの負担分1000万円を弁済してAの負担分1000万円分の弁済を拒否できる】
ざっくりとこれが質問部分の意味になります。


蛇足ですが、「債務3000万円でXYZの3人連帯債務があり、またXが債権者Dに対し1000万円の債権を持っている」の状況で、Xが相殺しない時は、YとZは「Xが相殺できるのにしないしまだ払ってない1000万円分」の履行を拒否して、YとZの負担分である計2000万円の弁済で済ますことができます。あとはXの支払い及びYとZの求償に移ります。

大まかには以上になります。長々と失礼しました。
2022.08.31 17:42
ぷりんさん
(No.3)
分かりやすい解説ありがとうございます。
お陰様で理解できました。
2022.08.31 22:53

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