これはどっちがあってるのですか?

わーさん
(No.1)
制限行為能力者であっても代理人となることは認められます。しかし、未成年者が代理契約をするときには法定代理人の同意が必要なので、法定代理人の同意なくAに代理権を与えることはできません

制限行為能力者であっても同意なしに有効な代理行為をすることができます。よって、未成年であっても、法定代理人の同意なしに有効な代理行為を行うことができ、その効果は代理を依頼した本人に帰属します

一問一答を解いてる際に、この二つの解答に遭遇したのですが、違うことを言ってると思うのですが、どちらが正しいか教えていただきたいです。
2021.10.10 12:48
いしださん
(No.2)
はじめまして。

代理の流れについて、

①Xが、未成年Bに代理を頼む(代理契約を結ぶ)
②未成年Bが、頼まれた代理事務をこなす
③代理終了

簡単に上記のような流れになります。

質問内容の一つ目は①を、二つ目は②を指しています。

①では、代理も契約ですから、未成年が勝手に契約を結ぶことはできません。
言い換えれば、保護者の同意がなければ代理権を貰う契約ができないわけです。

しかし、保護者の同意を得て代理契約を結んでしまえば、
②の代理事務は勝手に行っても構わない、ということです。

元々この制度は、判断力の乏しい未成年を守るためのものですから、
②の代理事務を勝手にしても、未成年に効果が帰属しない以上、危険が及ばないため、
保護する必要がない、つまり保護者の同意がいらない、となるわけです。
2021.10.10 19:08
オジサンさん
(No.3)
ちょっと横からすいませんが、
回答されているいしださんに聞きたいのですが「①では、代理も契約ですから、未成年が勝手に契約を結ぶことはできません。言い換えれば、保護者の同意がなければ代理権を貰う契約ができないわけです」とありますが、これはどこかの書籍の引用ですかね?ごめんなさい、すこし違和感を感じるのです?

確認してみたのですが、そもそもこの問題は平成14年試験 問2 肢3をもとにしたものだと思います。
確かにこのサイトでの一問一答でも「制限行為能力者であっても代理人となることは認められます。しかし、未成年者が代理契約をするときには法定代理人の同意が必要なので、法定代理人の同意なくAに代理権を与えることはできません」と解説しており、これはそのとおりです。
そして、質問者であるわーさんは「制限行為能力者であっても同意なしに有効な代理行為をすることができます。よって、未成年であっても、法定代理人の同意なしに有効な代理行為を行うことができ、その効果は代理を依頼した本人に帰属します」との違いがわからないと質問しているわけですが、前者問題は未成年者が自己に効果が帰属する契約を結ぶことを許すところの代理権を授与する場面であるのに対して、後者問題は未成年者が他者に契約効果が及ぶ代理行為をする場面なので、わーさんが言っているように「違うことを言って」おり、回答としてはどちらも正しいということです。

そこでいしださんに聞きたいのは、「保護者の同意がなければ代理権を貰う契約ができないわけです」という点です。確かに与えることはできません。しかし、貰うことについても法定代理人の同意を要するというのはどこかに解説があるのですかね?

未成年者が代理人になることを許す民法の規定や、特段自身に効果が帰属しないなかで実質的にも問題ないにもかかわらず代理人になること自体に法定代理人の同意を要するとするならば、代理人が未成年者であった場合は相手方はこの未成年者が法定代理人に許可を得た代理人であることについても調査しなければ、仮に本人が発行した代理権授与を証する書面があったとしても無権代理となり、加えて無権代理人の責任も問うことができないとなれば取引の安全の保護という価値を相当に下げることとなってしまうと考えてしまい、それは取引行為の拡大を趣旨とする代理規定の趣旨からも疑問に感じるからです。
この点もし良ければ教えてほしいです(試験が終わってからで良いですよ)。
2021.10.10 23:58
いしださん
(No.4)
オジサンさん

未成年が法律行為をするには、その法定代理人の同意を得なければならない。(民法第5条)
従って、代理権を付与する行為、代理権を受領する行為ともに法律行為(契約)ですから、法定代理人の同意が必要です。
上記の例外として、「単に権利を得、義務を免れる行為」は同意を要しません(民法5条但書)が、代理行為をする義務を負担しているわけですから、ここには該当しません。

続いて、代理契約には法定代理と任意代理の二種類があります。
法定代理とは、親権者や審判のなされた際の補佐人等ですから、今回の問題で想定されているのは任意代理ということになります。
従って、本人Xが、「自分自身の意思で」未成年Aを選び、代理権を授与することによって成立するわけです。

仰る通り、取引の安全は保護されていないといえるでしょう。
代理事務を成す中での未成年の法律行為は、親権者が取り消すことはできません。
仮に未成年が、親権者の承諾なく代理契約を結んだときでも無権代理の責任を追求することはできませんし、代理権の範囲外の行為をした時でも、同様に責任を追及できません(民法117条)。

しかし、それでよいのです。
本人Xは、その負担を考慮した上で、自身の意思によって未成年Aに代理権を授与するわけですから。
(実例では、近所の子どもにお使いを頼むようなものです)

ご質問内容に対する返答として適切かどうかがわかりませんので、
一度返信をくださると嬉しいです。
(試験前1週間を切ったということで、反応は遅れてしまうかもしれません)

2021.10.11 09:45
オジサンさん
(No.5)
忙しいであろう時にお返事くださって、ありがとうございますね。
返信が遅くなってごめんなさい。

回答にある「本人Xは、その負担を考慮した上で、自身の意思によって未成年Aに代理権を授与するわけですから」という一文はまさしくそのとおりですね。本人はあえて未成年者に代理権を授与するのですからそこから発生する法的効果を甘受するべきです。ただ、こう考えるのであれば未成年に代理権を授与する際にその代理人となる未成年者の法定代理人に同意など求める必要はないと考える方が素直ではないでしょうか?

例としてあげられている「近所の子どもにお使いを頼むようなもの」を用いるならば、この近所の子どもがお使いをする際にその子の親が何も知らない、聞いていない場合であってもその子の買い物から発生する代金支払い債務は頼んだ本人が負担するべきだと私は考えます。
この場合、いしださんはどうお考えなんですか?取引の安全を保護する必要はない、ということならばこの場合買い物先のお店は商品を返してもらうだけで、代金の請求はできない。または子どもが代金を支払っていた場合は、そのお金を返金しなくてはならないということになりそうですが、それも致し方ないと考えるのですか?
2021.10.11 19:03
いしださん
(No.6)
オジサンさん

代理契約に親権者の同意が要るのか、という点についてですが、
法律上そうなっている、ということを差し引いてもやはり必要ではないかなと思います。
代理契約はもちろん委任契約(弁護士委任等)でも、条文の上では原則無報酬となっている訳ですが、実務上、殆どの場合に報酬を設定します。
代理契約にも同様のことが言えますので、
「ゲームを買ってあげるから私の代わりにお使い行ってきてよ」なんて未成年が聞いたら、飛びついてしまうでしょう(危険な匂いがしませんか?)。
そういった背景からも、親権者の同意は、子供の安全のために要されるべきであろうと思います。

続いて取引の安全性についてですが、それも問題ないと考えます。
いくら代理権を証明しようが、売買契約も当事者の意思表示で行われる以上、お店側が「面倒ごとが生じる可能性がある」と考えれば、拒絶することができます。
契約の取消しによるごたごたも考慮して、お店側の責任で契約を結んでいる訳ですから。
また、契約の取消しの際は現状回復義務が発生して、おっしゃる通り代金の返還なんかをせねばなりませんが、これを行うのは実務上親権者だろうと思います。

以上をまとめますと、子供の安全や、その後の責任を担保する意味でも親権者の同意が必要だと思います。
また、お店側の不利益についても、お店自身が合意の上で契約を結ぶ訳ですから、致し方ないことのように思えます。
2021.10.12 07:20
オジサンさん
(No.7)
返事が遅くなってすいません。

「代理契約に親権者の同意が要るのか、という点についてですが、法律上そうなっている、ということを差し引いてもやはり必要ではないかなと思います。代理契約はもちろん委任契約(弁護士委任等)でも、条文の上では原則無報酬となっている訳ですが、実務上、殆どの場合に報酬を設定します。代理契約にも同様のことが言えますので」
う~ん、この「法律上そうなっている」というのが疑問点であり、話し合っていることなんですけどね。明文化されているならば特段問題にはならないことなのですが、、、
それに委任がこうだから代理もこうなるというのは気持ちはわからないでもないですが、ちょっと難しいと思いますよ。委任は契約類型ですが、代理はそもそも法律行為のあり方であり、確かに両者は関連もしますが例えば委任契約をしたとしても代理行為をすることなく委任契約内容を遂行することも可能です。ですから、一方がこうだから他方もこうなる、という関係にはなっていないと思いますよ。

「「ゲームを買ってあげるから私の代わりにお使い行ってきてよ」なんて未成年が聞いたら、飛びついてしまうでしょう(危険な匂いがしませんか?)。そういった背景からも、親権者の同意は、子供の安全のために要されるべきであろうと思います」
こりゃまた今までとは違うテイストの説明ですね。でも、これは事例によりますよ。
おじいちゃんが12~13歳の孫娘に、「今日はお客さんがいっぱいくるから〇〇屋でお団子30本(1本110円)を買ってきてくれ」といって5,000円を差し出し、「お釣りはお駄賃だ」とお使いを頼んだところ、孫娘が「いってきま~す!」と元気に出っていった、だったら朝ドラにもありそうなシーンだと思いますけどね。
ここ数年、オレオレ詐欺で未成年を代理人にしたてあげ、被害者から金を受け取ってくる事件が多いですが、その影響でみなさんは未成年を代理人にすることを危険と感じるようになっているのですかね?

「続いて取引の安全性についてですが、それも問題ないと考えます。いくら代理権を証明しようが、売買契約も当事者の意思表示で行われる以上、お店側が「面倒ごとが生じる可能性がある」と考えれば、拒絶することができます。契約の取消しによるごたごたも考慮して、お店側の責任で契約を結んでいる訳ですから。また、契約の取消しの際は現状回復義務が発生して、おっしゃる通り代金の返還なんかをせねばなりませんが、これを行うのは実務上親権者だろうと思います」
なるほど、なるほど。確かに今までのいしださんの説明からすれば、回答はこうなるのでしょうね。
要するに、未成年者が代理人としてした代理行為を、未成年者であることを理由に取り消すことができる場合がある、ということですね。
よくわかりました。
忙しいときに時間をとっていただき、ありがとうございました。試験、がんばってくださいね。

2021.10.12 20:31
わーさん
(No.8)
返信遅くなってごめんなさい🙇‍♂️
がんばります!答えて頂きありがとうございました!!
2021.10.17 00:06

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