遺留分侵害請求権を先に負担するのは?

きゃのんさん
(No.1)
いつも、大変お世話になっております。

下記の問題、解説から質問いたします。
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問題▼
遺留分権利者は受遺者又は受贈者に対し、
遺留分侵害額に相当する金銭の支払を請求でき、
受遺者と受贈者とがあるときは、受遺者が先に遺留分侵害額を負担する。

解説▼
[正しい]
受遺者・贈与者が複数いるときには
後に贈与が行われた人から順に請求することになっています。
受遺者と贈与者があるときは受遺者が
受遺者が複数または贈与者が複数あるときは
後に贈与があったものが先に負担します
なお、贈与が同時にされたときは目的の価額に応じて負担となります。

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⓵一番最後に受贈者が受け取った場合については
受贈者が先に遺留分侵害権を負担するということになりますか?

➁⓵の解釈で間違いがない場合は
問題の『受遺者と受贈者とがあるときは、受遺者が先に遺留分侵害額を負担する。』
というのは受贈者が先に負担する場合もあるので回答は✕ではないのでしょうか?
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そもそもの⓵の解釈が誤っているのか
問題の趣旨を捉え違えてるのかモヤモヤしてしまってます。

どなたかご回答頂けますと大変ありがたいです。
何卒宜しくお願い致します。
2021.09.15 20:24
いしださん
(No.2)
こんばんは。

遺留分侵害額請求権を行使する際の相手方を考える上で必要なのは、「財産を受けた時期」のみです。

例)Xは2019年にAに対して1000万を、2020年にBに対して500万を贈与し、2021年に死亡した。残財産につき、Cに対して遺贈された。

上記の場合では、最も後に財産を受けたCに対して、遺留分侵害額請求権を行使することになります。

質問①について
そのようなケースは起こり得ません。
受贈者→(Xの生前に)贈与を受けたもの。
受遺者→(Xの死亡に伴って)遺贈を受けたもの。
ですから、時系列として、必ず受遺者の方が後になります。
そのため、民法の条文内で、解説のような記述がなされているのです。

同様の理由から、質問②については正解と導くことになります。


2021.09.16 03:54
きゃのんさん
(No.3)
石田様

ご丁寧に
ご回答ありがとうございます!

時系列で具体的な例を挙げていただいて
分かりやすいです!

受贈は
被相続人が生前に贈与したもの

遺贈は
亡くなってから遺贈したもの

条文の解釈が間違っていましたが
単純に、亡くなった後に贈与することなんてできず
それはもう贈与ではなく遺贈になりますね!
ということは、必然的に遺贈が後にくるということで
理解できました!

凄く勉強になりました!!

スッキリしました!
ありがとうございます。



2021.09.16 09:54

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