マンションの共有部分の重大変更について

金髪さん
(No.1)
重大変更の場合の賛成数は、区分所有者の定数、つまり頭数について、規約で過半数まで減らすことができる、しかし議決権は減らせない

>区分所有者の定数、つまり頭数について、規約で過半数まで減らすことができる
これは単純に3/4以上から2/4以上にできるということですか?

>しかし議決権は減らせない
1/2などにできない分母は減らせないということですか?
2021.08.09 01:18
まるさん
(No.2)
まず、とっても大事ですのでおぼえてください。
※過半数は、半数を過ぎると書きます。1/2以上と同義ではありません。
100の過半数は51以上、1/2以上は50以上です。
過半数に半数ピッタリは含みません。
そのものズバリのひっかけが令和2年10月試験で出題されています。

ここから本題です。
例えば、お部屋の広さが全て等しい100戸のマンションで考えてみましょう。

1人1戸を所有していると仮定します。この場合、
区分所有者→100人
議決権総数→100です。
区分所有法の原則では、各3/4以上、つまり75人以上の賛成があれば、
区分所有者75、議決権75で可決です。
『25人までは反対してても可決されます。』

例外の「区分所有者の定数は規約で過半数まで減ずることができる」というのは、このうち区分所有者の人数だけは過半数まで減らせますよ、ということです。規約で区分所有者の定数を過半数まで現ずると、
区分所有者→51人
議決権総数→75
この二つを満たせば可決できます。

はて、そのようなケースが存在するのか?とお思いになるかと存じます。実はこの例外は、1人で複数の専有部分を所有している人が存在する場合に効力を発揮するのです。

そこで、同じマンションをAさんが25戸、その他の専有部分を1人1戸所有している場合はどうなるでしょうか。この場合、
区分所有者→76人
議決権総数→100(Aさん25、それ以外1)
となります。
原則通り各3/4以上のままですと、
区分所有者→57人
議決権総数→75
が可決のための用件となります。
先ほどと違い、『19人までしか反対できません。』
Aさんを含む56人が賛成したとしても、
区分所有者→56※要件を満たさない
議決権総数→80
となり否決です。
1人1戸の場合よりも反対可能人数が減る分、可決のハードルが高いのです。
規約で区分所有者の定数を過半数まで下げてみましょう。すると、
区分所有者→39(※38じゃないですよ)
議決権総数→75
で可決できるとなり、可決のハードルが下がります。
2021.08.09 04:21
金髪さん
(No.3)
理解が進みました。
とても丁寧に解説していただきありがとうございました。
2021.08.09 23:03

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