宅建試験過去問題 平成27年試験 問24

問24

固定資産税に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
  1. 令和6年1月15日に新築された家屋に対する令和6年度分の固定資産税は、新築住宅に係る特例措置により税額の2分の1が減額される。
  2. 固定資産税の税率は、1.7%を超えることができない。
  3. 区分所有家屋の土地に対して課される固定資産税は、各区分所有者が連帯して納税義務を負う。
  4. 市町村は、財政上その他特別の必要がある場合を除き、当該市町村の区域内において同一のものが所有する土地に係る固定資産税の課税標準額が30万円未満の場合には課税できない。

正解 4

問題難易度
肢112.4%
肢26.9%
肢313.8%
肢466.9%

解説

  1. 誤り。固定資産税の賦課期日は1月1日です(地方税法359条)。したがって、1月2日以降に新築された家屋については、その年度の課税はなく翌年分から課税ということになります。翌年度から課税が始まりますが、一定要件を満たせば新築住宅に対する固定資産税の減額が適用され、3年間(マンション等の場合は5年間)固定資産税が2分の1に減額されます。
    固定資産税の賦課期日は、市町村の条例で定めることとされている。R4-24-3
  2. 誤り。固定資産税の税率は1.4%と定められていますが、これは標準税率なので、課税主体である市町村は条例でこれとは別の税率を定めることができます。制限税率(上限)は設定されていないので、1.7%を超える税率を定めることも可能です。
    ※平成26年以前は2.1%が上限でしたが、上限は撤廃されています。
  3. 誤り。各区分所有者は、原則として所有する専有部分の床面積の割合で按分した額にだけ納税義務を負います(地方税法352条の2)。よって、連帯して納税義務を負う必要はありません。
    ※高さ60m以上の居住用マンションについては階層に応じて補正され、同じ床面積であっても上層階に行くほど固定資産税が高くなる仕組みになっています。
  4. [正しい]。固定資産税では、土地30万円、建物20万円が免税点(それ以下は非課税とする金額)となっているため、同一市町村内に所有する土地の課税標準額の合計が30万円未満である場合には、固定資産税は課税されません(地方税法351条)。
    市町村長は、一筆ごとの土地に対して課する固定資産税の課税標準となるべき額が、財政上その他特別の必要があるとして市町村の条例で定める場合を除き、30万円に満たない場合には、固定資産税を課することができない。H20-28-2
したがって正しい記述は[4]です。