宅建試験過去問題 平成13年試験 問28

問28

不動産取得税に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
  1. 不動産取得税は、不動産の取得に対して、取得者の住所地の都道府県が課する税であるが、その徴収は普通徴収の方式がとられている。
  2. 令和6年7月に中古住宅とその敷地を取得した場合、当該敷地の取得に係る不動産取得税の税額から1/2に相当する額が減額される。
  3. 土地に定着した工作物又は立木はそれ自体では不動産取得税の課税対象とはならないが、土地と同時に取引される場合には、不動産取得税の課税対象となる。
  4. 家屋の改築により家屋の取得とみなされた場合、当該改築により増加した価格を課税標準として不動産取得税が課税される。

正解 4

問題難易度
肢127.6%
肢27.2%
肢36.2%
肢459.0%

解説

  1. 誤り。不動産取得税は、不動産の取得に対して、不動産の所在する都道府県が課する税です。取得者の所在地の都道府県ではありません(地方税法73条の2第1項)。後半の普通徴収によるという記述は適切です。
    不動産取得税は、不動産の取得に対し、当該不動産所在の道府県において、当該不動産の取得者に課する。
    不動産取得税は、不動産の取得に対し、当該不動産所在の市町村及び特別区において、当該不動産の取得者に課する。R5-24-3
    不動産取得税は、不動産の取得に対し、当該不動産の所在する市町村において、当該不動産の取得者に課される。H16-26-1
  2. 誤り。宅地を取得した場合、不動産取得税の課税標準が1/2になる特例があります。また、最高45,000円を限度として税額控除する仕組みがありますが、税額が2分の1になるわけではありません。
  3. 誤り。不動産取得税における不動産とは「土地及び家屋」なので、土地に定着した工作物又は立木は、土地と同時に取引される場合であっても課税対象とはなりません(地方税法73条1号)。
    不動産取得税について、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。
    一 不動産 土地及び家屋を総称する。
  4. [正しい]。家屋の改築により家屋の価値が増加した場合は、家屋の取得とみなされます(地方税法73条の2第3項)。この場合の不動産取得税の課税標準は、改築により増加した価格となります(地方税法73条の13第2項)。
    家屋を改築したことにより、当該家屋の価格が増加した場合には、当該改築をもつて家屋の取得とみなして、不動産取得税を課する。
    家屋の改築をもつて家屋の取得とみなした場合に課する不動産取得税の課税標準は、当該改築に因り増加した価格とする。
    不動産取得税は、不動産の取得に対して課される税であるので、家屋を改築したことにより、当該家屋の価格が増加したとしても、不動産取得税は課されない。R2⑩-24-3
    不動産取得税は不動産の取得に対して課される税であるので、家屋を改築したことにより当該家屋の価格が増加したとしても、新たな不動産の取得とはみなされないため、不動産取得税は課されない。H30-24-2
したがって正しい記述は[4]です。