保証協会(全25問中9問目)
No.9
宅地建物取引業保証協会(以下この問において「保証協会」という。)の社員である宅地建物取引業者Aに関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば、正しいものはどれか。平成30年試験 問44
- Aは、保証協会の社員の地位を失った場合、Aとの宅地建物取引業に関する取引により生じた債権に関し権利を有する者に対し、6月以内に申し出るべき旨の公告をしなければならない。
- 保証協会は、Aの取引の相手方から宅地建物取引業に係る取引に関する苦情を受けた場合は、Aに対し、文書又は口頭による説明を求めることができる。
- Aは、保証協会の社員の地位を失った場合において、保証協会に弁済業務保証金分担金として150万円の納付をしていたときは、全ての事務所で営業を継続するためには、1週間以内に主たる事務所の最寄りの供託所に営業保証金として1,500万円を供託しなければならない。
- Aは、その一部の事務所を廃止したときは、保証協会が弁済業務保証金の還付請求権者に対し、一定期間内に申し出るべき旨の公告をした後でなければ、弁済業務保証金分担金の返還を受けることができない。
広告
正解 2
問題難易度
肢119.6%
肢263.6%
肢35.6%
肢411.2%
肢263.6%
肢35.6%
肢411.2%
分野
科目:5 - 宅地建物取引業法等細目:4 - 保証協会
解説
- 誤り。公告をするのは宅地建物取引業者ではありません。宅地建物取引業者が保証協会の社員でなくなった場合、保証協会が、その業者との宅地建物取引業に関する取引により生じた債権に関し権利を有する者に対し、6月以上の一定期間内に申し出るべき旨の公告をする義務があります(宅建業法64条の11第4項)。
宅地建物取引業保証協会は、社員が社員の地位を失つたときは、当該社員であつた者に係る宅地建物取引業に関する取引により生じた債権に関し第六十四条の八第一項の権利を有する者に対し、六月を下らない一定期間内に同条第二項の規定による認証を受けるため申し出るべき旨を公告しなければならない。
宅地建物取引業者は、保証協会の社員の地位を失ったときは、保証協会が弁済業務保証金の還付請求権者に対し、一定期間内に宅地建物取引業法第64条の8第2項の規定による認証を受けるため申し出るべき旨の公告をした後でなければ、弁済業務保証金分担金の返還を受けることができない。(R6-36-3)保証協会は、その社員の地位を失った宅地建物取引業者が地位を失った日から1週間以内に営業保証金を供託した場合は、当該宅地建物取引業者に対し、直ちに弁済業務保証金分担金を返還することが義務付けられている。(H21-44-2)Aがその一部の事務所を廃止したため、保証協会が弁済業務保証金分担金をAに返還しようとするときは、保証協会は、弁済業務保証金の還付請求権者に対し、一定期間内に認証を受けるため申し出るべき旨の公告を行う必要はない。(H17-45-3)Aが、支店を廃止し、Aの弁済業務保証金分担金の額が政令で定める額を超えることとなった場合で、保証協会が弁済業務保証金分担金をAに返還するときは、弁済業務保証金に係る還付請求権者に対し、一定期間内に認証を受けるため申し出るべき旨の公告をする必要はない。(H15-42-3) - [正しい]。保証協会は、社員が取り扱った宅地建物取引業に係る取引に関する苦情について解決の申出があったときは、必要に応じて当該社員に対して文書または口頭による説明や、資料の提出を求めることができます。当該社員は正当な理由がある場合を除き、この求めを拒むことができません(宅建業法64条の5第2項・3項)。
2 宅地建物取引業保証協会は、前項の申出に係る苦情の解決について必要があると認めるときは、当該社員に対し、文書若しくは口頭による説明を求め、又は資料の提出を求めることができる。
3 社員は、宅地建物取引業保証協会から前項の規定による求めがあつたときは、正当な理由がある場合でなければ、これを拒んではならない。保証協会の社員は、自らが取り扱った宅地建物取引業に係る取引の相手方から当該取引に関する苦情について解決の申出が保証協会にあり、保証協会から関係する資料の提出を求められたときは、正当な理由がある場合でなければ、これを拒んではならない。(R5-44-1)保証協会の社員は、自らが取り扱った宅地建物取引業に係る取引の相手方から当該取引に関する苦情について解決の申出が保証協会にあり、保証協会から関係する資料の提出を求められたときは、正当な理由がある場合でなければ、これを拒んではならない。(R4-41-ウ)保証協会の社員は、自らが取り扱った宅地建物取引業に係る取引の相手方から当該取引に関する苦情について解決の申出が保証協会にあり、保証協会から説明を求められたときは、正当な理由がある場合でなければ、これを拒んではならない。(R3⑫-39-4)保証協会の社員である宅地建物取引業者は、取引の相手方から宅地建物取引業に係る取引に関する苦情について解決の申出が当該保証協会になされ、その解決のために当該保証協会から資料の提出の求めがあったときは、正当な理由がある場合でなければ、これを拒んではならない。(R3⑩-31-2) - 誤り。社員の地位を失った宅地建物取引業者が営業を継続するには、1週間以内に営業保証金を主たる事務所の最寄りの供託所に供託しなければなりません(宅建業法64条の15)。
弁済業務保証金分担金の額は、本店が60万円、支店が1つにつき30万円です(宅建業法令7条)。Aは150万円を納付していることから、営業保証金に換算すると必要な金額は2,500万円であることがわかります。
150万円=60万円(本店)+30万円(支店)×3
→1,000万円(本店)+500万円(支店)×3=2,500万円
したがって1,500万円の供託では足りません。宅地建物取引業者は、第六十四条の八第一項の規定により国土交通大臣の指定する弁済業務開始日以後に宅地建物取引業保証協会の社員の地位を失つたときは、当該地位を失つた日から一週間以内に、第二十五条第一項から第三項までの規定により営業保証金を供託しなければならない。この場合においては、同条第四項の規定の適用があるものとする。
法第六十四条の九第一項に規定する弁済業務保証金分担金の額は、主たる事務所につき六十万円、その他の事務所につき事務所ごとに三十万円の割合による金額の合計額とする。
還付充当金の未納により保証協会の社員の地位を失った宅地建物取引業者は、その地位を失った日から2週間以内に弁済業務保証金を供託すれば、その地位を回復する。(R1-33-4)Bは、保証協会の社員の地位を失ったときは、その地位を失った日から1週間以内に、営業保証金を供託しなければならない。(H29-39-ウ)還付充当金の未納により保証協会の社員の地位を失った宅地建物取引業者は、その地位を失った日から2週間以内に弁済業務保証金を供託すれば、その地位を回復する。(H26-39-1)宅地建物取引業者は、保証協会の社員の地位を失ったときは、当該地位を失った日から2週間以内に、営業保証金を主たる事務所の最寄りの供託所に供託しなければならない。(H20-44-4)還付充当金の未納により保証協会の社員の地位を失った宅地建物取引業者は、その地位を失った日から1週間以内に弁済業務保証金分担金を納付すれば、その地位を回復する。(H18-44-4)Aは、保証協会の社員の地位を失ったときは、当該地位を失った日から2週間以内に、営業保証金を本店のもよりの供託所に供託しなければならない。(H15-42-4) - 誤り。保証協会の社員が一部の事務所を廃止したときは、公告をしなくても弁済業務保証金分担金の返還を受けることができます(宅建業法64条の11第2項)。ただし、社員の地位を失ったときは公告が必要です。
宅地建物取引業保証協会は、前項の規定により弁済業務保証金を取りもどしたときは、当該社員であつた者又は社員に対し、その取りもどした額に相当する額の弁済業務保証金分担金を返還する。
広告
広告