建築基準法(全55問中1問目)
No.1
建築基準法に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。なお、建築副主事の確認にあっては、建築基準法に定める大規模建築物以外の建築物に限るものとする。令和6年試験 問17
- 高さ25mの建築物には、周囲の状況によって安全上支障がない場合を除き、有効に避雷設備を設けなければならない。
- 特定行政庁は、建築基準法の規定に違反した建築物(国、都道府県又は建築主事を置く市町村の建築物を除く。)の所有者に対して、緊急の必要があり、仮に当該建築物の使用禁止又は使用制限の命令をする場合であっても、意見書の提出先等を記載した通知書の交付等の手続をとらなければならない。
- 防火地域内に存在する共同住宅(その用途に供する部分の床面積の合計が300㎡)を増築する場合、その増築に係る部分の床面積の合計が10㎡以内であっても、建築主事、建築副主事又は指定確認検査機関の確認を受ける必要がある。
- 劇場の用途に供する建築物を映画館(その用途に供する部分の床面積の合計が500㎡)に用途変更する場合、建築主事、建築副主事又は指定確認検査機関の確認を受ける必要はない。
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正解 2
問題難易度
肢118.6%
肢248.2%
肢314.8%
肢418.4%
肢248.2%
肢314.8%
肢418.4%
分野
科目:2 - 法令上の制限細目:2 - 建築基準法
解説
- 正しい。高さ20m超の建築物には、周囲の状況によって安全上支障がない場合を除き、有効に避雷設備を設ける必要があります(建築基準法33条)。本肢の建築物は高さ25mなので避雷設備を設ける対象となります。
高さ二十メートルをこえる建築物には、有効に避雷設備を設けなければならない。ただし、周囲の状況によつて安全上支障がない場合においては、この限りでない。
- [誤り]。特定行政庁は、建築基準法の規定に違反した建築物やその敷地について、施工停止や除却、移転、使用禁止等の措置を命じることができます。この措置を命じる場合には、命じようとする者に対して、あらかじめ通知書を交付し、意見書を提出する機会を与えるなどの手続きを踏む必要があります。しかし、緊急の必要がある場合においては、これらの手続きを経ずに、仮に、当該建築物の使用禁止又は使用制限の命令をすることができます(建築基準法9条7項)。
特定行政庁は、緊急の必要がある場合においては、前五項の規定にかかわらず、これらに定める手続によらないで、仮に、使用禁止又は使用制限の命令をすることができる。
特定行政庁は、緊急の必要がある場合においては、建築基準法の規定に違反した建築物の所有者等に対して、仮に、当該建築物の使用禁止又は使用制限の命令をすることができる。(R1-17-1) - 正しい。床面積10㎡以内の増改築・移転について建築確認が不要となるのは、防火地域及び準防火地域外の区域で行われる場合です(建築基準法6条2項)。本肢の共同住宅は防火地域内にあるので、10㎡以下であっても建築主事等の建築確認を受ける必要があります。
前項の規定は、防火地域及び準防火地域外において建築物を増築し、改築し、又は移転しようとする場合で、その増築、改築又は移転に係る部分の床面積の合計が十平方メートル以内であるときについては、適用しない。
- 正しい。既存建築物の用途を変更して特殊建築物とするとき、その用途に供する部分の床面積の合計が200㎡超であれば、原則として建築確認を受ける必要があります。ただし、下図の類似の用途相互間の用途変更である場合は除かれます(建築基準法87条1項)。劇場と映画館は類似の用途とされているため、用途変更に係る建築確認は不要となります(建築基準法令137条の18)。
建築物の用途を変更して第六条第一項第一号の特殊建築物のいずれかとする場合(当該用途の変更が政令で指定する類似の用途相互間におけるものである場合を除く。)においては、同条(第三項、第五項及び第六項を除く。)、第六条の二(第三項を除く。)、第六条の四(第一項第一号及び第二号の建築物に係る部分に限る。)、第七条第一項並びに第十八条第一項から第三項まで及び第十四項から第十六項までの規定を準用する。
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