H15問10-1の開設について

カズさん
(No.1)
H15問10-1

Aが、この欠陥の存在を知って契約を締結した場合、AはBの担保責任を追及して契約を解除することはできないが、この場合の建物の欠陥は重大な契約不適合なのでBに対して担保責任に基づき損害賠償請求を行うことができる。

解答
誤り。売主の担保責任追及に買主の善意無過失は要求されません。あくまでも契約で定めたものが引き渡されたかどうかにかかっています。よって、買主が欠陥を知っていたとしても、それだけで直ちに契約解除・損害賠償請求ができないとは言えません。

上記の解答についてなのですが、「買主が欠陥の存在を知っていた場合は契約解除、損害賠償はできない」という内容になると思うのですが、説明があまり的確ではないように感じます。私が理解できないだけなのであれば、お手数ですが「上記の解答」について詳しく説明していただけると助かります。
以上よろしくお願いいたします。
2021.01.03 05:05
管理人
(No.2)
民法改正前は売主の担保責任を追及するには隠れた瑕疵であることが要件とされ、これは買主の善意無過失が要求されていると解されていました。この「隠れた」という要件は民法改正により無くなり、買主の主観的事情は担保責任を追及するときに考慮されなくなりました。

ただし、買主が悪意の時に担保責任を追及できる状況は相当に限られ、そのようなケースがあるかどうかは判例を待つ必要があるでしょう。

例えば、土地や建物に外観上の欠陥があり、それを買主が知り得る状況だったとして、その欠陥につき売主から買主に説明等があれば契約内容となりますが、そうでなければ買主はその欠陥について売主の契約不適合責任を追及し得ることになります。売主は買主が知っていた、または過失により知らなかったことをもって契約不適合責任を免れることはできません。
2021.01.05 14:26
カズさん
(No.3)
早速のお返事ありがとうございます。
まずは質問のタイトルが「解説」とするところを「開設」と間違えていることについてすいませんでした。
返答を読んだうえで、改めて解説を読んだところ理解することができました。ありがとうございました。
2021.01.06 07:43

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