宅建試験過去問題 令和2年10月試験 問49

問49

土地に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  1. 都市の中小河川の氾濫の原因の一つは、急速な都市化、宅地化に伴い、降雨時に雨水が短時間に大量に流れ込むようになったことである。
  2. 中小河川に係る防災の観点から、宅地選定に当たっては、その地点だけでなく、周辺の地形と防災施設に十分注意することが必要である。
  3. 地盤の液状化については、宅地の地盤条件について調べるとともに、過去の地形についても古地図などで確認することが必要である。
  4. 地形や地質的な条件については、宅地に適しているか調査する必要があるが、周辺住民の意見は聴かなくてよい。

正解 4

問題難易度
肢12.6%
肢23.5%
肢33.9%
肢490.0%

解説

  1. 適切。都市の中小河川の氾濫の原因の一つは、急速な都市化、宅地化に伴い、降雨時に雨水が短時間に大量に流れ込むようになったことにあります。都市化が進み、流域の多くが市街化し、自然遊水地が減少したことにより、短時間に多量の表流水が河川に流入するようになるため、雨が降った際の河川の水位上昇が急激になっています。
  2. 適切。記述の通りで、中小河川に係る防災の観点から、宅地選定に当たっては、その地点だけでなく、周辺の地形と防災施設に十分注意することが必要です。
  3. 適切。地盤の液状化については、宅地の地盤条件について調べるとともに、過去の地形についても古地図などで確認することが必要です。昔の旧河道や、埋立地等と照らして過去の地形について確認することができます。
  4. [不適切]。地形や地質的な条件については、宅地に適しているか調査する必要があるとともに、周辺住民の意見を聞く必要があります。周辺住民から意見を聴くことにより、地形や地質の特徴を定性的に把握することもできるためです。
したがって不適当な記述は[4]です。