宅建試験過去問題 令和2年10月試験 問50

問50

建築物の構造に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  1. 建物の構成は、大きく基礎構造と上部構造からなっており、基礎構造は地業と基礎盤から構成されている。
  2. 基礎の種類には、基礎の底面が建物を支持する地盤に直接接する直接基礎と、建物を支持する地盤が深い場合に使用する杭基礎(杭地業)がある。
  3. 直接基礎の種類には、形状により、柱の下に設ける独立基礎、壁体等の下に設けるべた基礎、建物の底部全体に設ける布基礎(連続基礎)等がある。
  4. 上部構造は、重力、風力、地震力等の荷重に耐える役目を負う主要構造と、屋根、壁、床等の仕上げ部分等から構成されている。

正解 3

問題難易度
肢110.5%
肢210.0%
肢355.0%
肢424.5%

解説

  1. 適切。建物の構成は、大きく基礎構造と上部構造からなっており、基礎構造は地業と基礎盤から構成されています。地業は基礎を支えるための、基礎底より下に栗石、割栗石、砕石、杭などを設けた部分のことであり、基礎盤は建物すべての垂直荷重を地盤へと伝える平面となっている部分で、鉄筋コンクリートで主に造られます。
  2. 適切。基礎の種類には、基礎の底面が建物を支持する地盤に直接接する直接基礎と、建物を支持する地盤が深い場合に使用する杭基礎(杭地業)があります。杭基礎は、軟弱な地盤における構造物の建設において、浅い基礎では構造物を支えることができない地盤の場合、深く杭を打ち込み、構造物を支える基礎となります。
  3. [不適切]。直接基礎の種類には、形状により、柱の下に設ける独立基礎、建物の底部全体に設けるべた基礎、壁体等の下に設ける布基礎(連続基礎)等があります。べた基礎と布基礎がそれぞれ入れ替わっており、べた基礎は建物全体の底部に設ける基礎であり、布基礎は建物の壁に沿ってコンクリートを打って作る基礎となります。
  4. 適切。上部構造は、重力、風力、地震力等の荷重に耐える役目を負う主要構造と、屋根、壁、床等の仕上げ部分等から構成されています。建物を支える基礎よりも上にある部分であり、おもに建築物で地上に出ている部分のことを指します。
したがって不適当な記述は[3]です。