宅建試験過去問題 平成29年試験 問4

ご注意ください。
法令改正により、この問題の記述は現行の内容と異なっている可能性があります。

問4

次の記述のうち、平成29年4月1日現在施行されている民法の条文に規定されているものはどれか。
  1. 権利についての協議を行う旨の合意が書面でされたときは、その合意があった時から1年を経過した時までは、時効は完成しない旨
  2. 他の土地に囲まれて公道に通じない土地の所有者は、公道に至るため、その土地を囲んでいる他の土地を通行することができる旨
  3. 売主は、買主に対し、登記、登録その他の売買の目的である権利の移転についての対抗要件を備えさせる義務を負う旨
  4. 賃借人の原状回復義務の対象となる損傷からは、通常の使用及び収益によって生じた賃借物の損耗並びに賃借物の経年劣化を除く旨

正解 2

問題難易度
肢15.3%
肢263.2%
肢311.8%
肢419.7%

解説

※民法改正により全て条文で規定されるようになったので問題不成立。本解説は試験実施時の法令に基づくものですのでご注意ください。
肢1:151条1項
肢2:210条1項(変わらず)
肢3:560条
肢4:621条
  1. 誤り。このような規定は存在しません。
  2. [正しい]。民法210条1項に他の土地に囲まれて公道に通じない土地の所有者は、公道に至るため、その土地を囲んでいる他の土地を通行することができると規定されています。
    他の土地に囲まれて公道に通じない土地の所有者は、公道に至るため、その土地を囲んでいる他の土地を通行することができる。
  3. 誤り。売主は買主に対し、このような義務を負います。しかし、これは条文で規定されていません。
  4. 誤り。経年劣化・通常損耗に関する判例がありますが、条文には記載されていません。
したがって正しい記述は[2]です。