宅建試験過去問題 平成21年試験 問14

問14

不動産の表示の登記についての次の記述のうち、誤っているものはどれか。
  1. 土地の地目について変更があったときは、表題部所有者又は所有権の登記名義人は、その変更があった日から1月以内に、当該地目に関する変更の登記を申請しなければならない。
  2. 表題部所有者について住所の変更があったときは、当該表題部所有者は、その変更があったときから1月以内に、当該住所についての変更の登記の申請をしなければならない。
  3. 表題登記がない建物(区分建物を除く。)の所有権を取得した者は、その所有権の取得の日から1月以内に、表題登記を申請しなければならない。
  4. 建物が滅失したときは、表題部所有者又は所有権の登記名義人は、その滅失の日から1月以内に、当該建物の滅失の登記を申請しなければならない。

正解 2

問題難易度
肢17.6%
肢269.1%
肢313.6%
肢49.7%

解説

  1. 正しい。土地や建物の物理的状況に変更があった場合、登記簿上の所有者は、変更の日から1月以内にその表示の登記事項に関する変更の登記を申請しなくてはなりません(不動産登記法37条1項)。したがって、地目(土地の用途による分類)に変更があった場合、変更の登記が必要です。
    地目又は地積について変更があったときは、表題部所有者又は所有権の登記名義人は、その変更があった日から一月以内に、当該地目又は地積に関する変更の登記を申請しなければならない。
  2. [誤り]。表題部の記載事項のうち変更の登記が義務化されているのは、その不動産の物理的状態を表す登記事項に限られます。表題部所有者についても権利部の登記名義人についても住所変更の登記は任意です。したがって「しなければならない」とする本肢は誤りです。
  3. 正しい。新築建物や表題登記がない建物の所有権を取得した者には、その取得の日から1月以内に表題登記を申請することが義務付けられています(不動産登記法47条1項)。
    新築した建物又は区分建物以外の表題登記がない建物の所有権を取得した者は、その所有権の取得の日から一月以内に、表題登記を申請しなければならない。
    新築した建物又は区分建物以外の表題登記がない建物の所有権を取得した者は、その所有権の取得の日から1月以内に、所有権の保存の登記を申請しなければならない。H28-14-1
    表示の登記がされていない区分建物を建築者から取得した者は、当該区分建物の表題登記を申請する義務はない。H13-14-1
  4. 正しい。所有する建物が取壊し、倒壊、焼失などにより滅失した場合、登記簿上の所有者は、その滅失の日から1月以内に、当該建物について滅失の登記を申請しなければなりません(不動産登記法57条)。土地が滅失した場合も同様です。
    建物が滅失したときは、表題部所有者又は所有権の登記名義人(共用部分である旨の登記又は団地共用部分である旨の登記がある建物の場合にあっては、所有者)は、その滅失の日から一月以内に、当該建物の滅失の登記を申請しなければならない。
    建物が滅失したときは、表題部所有者又は所有権の登記名義人は、その滅失の日から1か月以内に、当該建物の滅失の登記を申請しなければならない。R5-14-1
    建物が滅失したときは、表題部所有者又は所有権の登記名義人は、その滅失の日から1月以内に、当該建物の滅失の登記を申請しなければならない。H28-14-3
したがって誤っている記述は[2]です。