印紙税 (全10問中8問目)

No.8

印紙税に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
出典:平成16年試験 問28
  1. 後日、本契約書を作成することを文書上で明らかにした、土地を1億円で譲渡することを証した仮契約書には、印紙税は課されない。
  2. 宅地建物取引業を営むA社が、「A社は、売主Bの代理人として、土地代金5,000万円を受領した」旨を記載した領収書を作成した場合、当該領収書の納税義務者はA社である。
  3. 建物の賃貸借契約に際して貸主であるC社が作成した、「敷金として30万円を受領した。当該敷金は賃借人が退去する際に全額返還する」旨を明らかにした敷金の領収書には、印紙税は課されない。
  4. 「甲土地を5,000万円、乙土地を4,000万円、丙建物を3,000万円で譲渡する」旨を記載した契約書を作成した場合、印紙税の課税標準となる当該契約書の記載金額は、9,000万円である。

正解 2

解説

  1. 誤り。予約契約や仮契約と本契約の2度にわたって契約書が作成される場合でも、それぞれの契約書に印紙税が課税されます(印紙税法基本通達58条)。
    後日、正式文書を作成することとなる場合において、一時的に作成する仮文書であっても、当該文書が課税事項を証明する目的で作成するものであるときは、課税文書に該当する。
  2. [正しい]。印紙税は当該課税される文書の作成者が納付義務者となります。本肢の領収書は、代理人A社名義の文書ですので作成者はA社になります。よって、当該領収書に課される印紙税の納税義務者はA社です。
    ただし、委託を受けた作成する文書でも、委託者(本問で言えば売主B)のみの表示に留まる場合は委託者が納税義務者となるので注意が必要です(印紙税法基本通達43条)。
    委任に基づく代理人が、当該委任事務の処理に当たり、代理人名義で作成する課税文書については、当該文書に委任者の名義が表示されているものであっても、当該代理人を作成者とする。
    2 代理人が作成する課税文書であっても、委任者名のみを表示する文書については、当該委任者を作成者とする。
  3. 誤り。敷金の領収書は「売上代金以外の金銭の受取書」として印紙税が課されます(印紙税法別表1第14号の3)。
    家屋等の賃貸借に当たり、家主等が受け取る敷金について作成する預り証は、第14号文書(金銭の寄託に関する契約書)としないで、第17号文書(金銭の受取書)として取り扱う。
  4. 誤り。1つの文書に同じ区分である記載金額が複数存在する場合、その合計額が記載金額となります。本肢の場合、3件とも「不動産の譲渡に関する事項」ですので、記載金額は1億2000万円となります(印紙税法基本通達24条(1))。
    一の文書に、課税物件表の同一の号の課税事項の記載金額が2以上ある場合 当該記載金額の合計額
したがって正しい記述は[2]です。