建築基準法(全55問中37問目)
No.37
建築物の建築面積の敷地面積に対する割合(以下この問において「建ぺい率」という。)及び建築物の延べ面積の敷地面積に対する割合(以下この問において「容積率」という。)に関する次の記述のうち、建築基準法の規定によれば、誤っているものはどれか。平成20年試験 問20
- 建ぺい率の限度が80%とされている防火地域内にある耐火建築物については、建ぺい率による制限は適用されない。
- 建築物の敷地が、幅員15m以上の道路(以下「特定道路」という。)に接続する幅員6m以上12m未満の前面道路のうち、当該特定道路からの延長が70m以内の部分において接する場合における当該敷地の容積率の限度の算定に当たっては、当該敷地の前面道路の幅員は、当該延長及び前面道路の幅員を基に一定の計算により算定した数値だけ広いものとみなす。
- 容積率を算定する上では、共同住宅の共用の廊下及び階段部分は、当該共同住宅の延べ面積の3分の1を限度として、当該共同住宅の延べ面積に算入しない。
- 隣地境界線から後退して壁面線の指定がある場合において、当該壁面線を越えない建築物で、特定行政庁が安全上、防火上及び衛生上支障がないと認めて許可したものの建ぺい率は、当該許可の範囲内において建ぺい率による制限が緩和される。
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正解 3
問題難易度
肢112.8%
肢218.0%
肢362.0%
肢47.2%
肢218.0%
肢362.0%
肢47.2%
分野
科目:2 - 法令上の制限細目:2 - 建築基準法
解説
- 正しい。建ぺい率の限度が80%とされている防火地域内で、かつ、当該建物が耐火建築物の場合は、建ぺい率による制限は適用されません(建築基準法53条6項1号)。
前各項の規定は、次の各号のいずれかに該当する建築物については、適用しない。
一 防火地域(第一項第二号から第四号までの規定により建蔽率の限度が十分の八とされている地域に限る。)内にある耐火建築物等 - 正しい。建築物の敷地が、幅員15m以上の道路(特定道路)に接続する幅員6m以上12m未満の道路に面していて、特定道路からの延長距離が70m以内である場合には、前面道路の幅員を、以下の式により算出した分だけ広いものとして容積率を計算します(建築基準法52条9項)。
建築物の敷地が、幅員十五メートル以上の道路(以下この項において「特定道路」という。)に接続する幅員六メートル以上十二メートル未満の前面道路のうち当該特定道路からの延長が七十メートル以内の部分において接する場合における当該建築物に対する第二項から第七項までの規定の適用については、第二項中「幅員」とあるのは、「幅員(第九項の特定道路に接続する同項の前面道路のうち当該特定道路からの延長が七十メートル以内の部分にあつては、その幅員に、当該特定道路から当該建築物の敷地が接する当該前面道路の部分までの延長に応じて政令で定める数値を加えたもの)」とする。
- [誤り]。昇降機(エレベーター)の昇降路部分と共同住宅の共用の廊下又は階段の用に供する部分は、容積率の算定基礎となる延べ面積に全て算入されません(建築基準法52条6項)。3分の1を限度に算入しないのは「住宅等の地下室」です。
建築物の容積率の算定の基礎となる延べ面積には、次に掲げる建築物の部分の床面積は、算入しないものとする。
一 政令で定める昇降機の昇降路の部分
二 共同住宅又は老人ホーム等の共用の廊下又は階段の用に供する部分 - 正しい。隣地境界線から後退して壁面線の指定がある場合、当該壁面線を越えない建築物で、特定行政庁が安全上、防火上及び衛生上支障がないと認め、許可した建築物は、建ぺい率による制限が緩和されます(建築基準法53条4項)。
隣地境界線から後退して壁面線の指定がある場合又は第六十八条の二第一項の規定に基づく条例で定める壁面の位置の制限(隣地境界線に面する建築物の壁又はこれに代わる柱の位置及び隣地境界線に面する高さ二メートルを超える門又は塀の位置を制限するものに限る。)がある場合において、当該壁面線又は壁面の位置の制限として定められた限度の線を越えない建築物(ひさしその他の建築物の部分で政令で定めるものを除く。次項において同じ。)で、特定行政庁が安全上、防火上及び衛生上支障がないと認めて許可したものの建蔽率は、前三項の規定にかかわらず、その許可の範囲内において、前三項の規定による限度を超えるものとすることができる。
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