宅建試験過去問題 令和3年12月試験 問50

問50

建物の構造に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。
  1. 組積式構造は、耐震性は劣るものの、熱、音などを遮断する性能が優れている。
  2. 組積式構造を耐震的な構造にするためには、大きな開口部を造ることを避け、壁厚を大きくする必要がある。
  3. 補強コンクリートブロック造は、壁式構造の一種であり、コンクリートブロック造を鉄筋コンクリートで耐震的に補強改良したものである。
  4. 補強コンクリートブロック造は、壁量を多く必要とはせず、住宅等の小規模の建物には使用されていない。

正解 4

問題難易度
肢110.5%
肢24.3%
肢37.2%
肢478.0%

解説

  1. 適切。組積式構造は、石、レンガ、コンクリートブロックなどを積み重ねる建築工法です。構造的には弱いですが、遮音性や耐火性は高いです。
  2. 適切。組積式構造で耐震的な構造とするためには、壁厚を大きくし、開口部を小さくしなければなりません。建築基準法には組積式構造の壁厚の最低限度、開口部の最大限度が規定されています。
  3. 適切。補強コンクリートブロック造は、組積式構造であるコンクリートブロックの空洞に縦横の鉄筋コンクリートを入れて補強した壁を使う建築工法です。
  4. [不適切]。補強コンクリートブロック造の耐力壁の中心線により囲まれた部分の水平投影面積は60㎡以下にしなければならないので、壁量が多くなり、大規模建築には不向きです。むしろ住宅等の小規模建築に多く使用される工法です。
したがって不適当な記述は[4]です。